表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
HappyHunting♡  作者: 六郎
第14章 ドゥムルガ戦役 (マコル、マリア、マーラ、マヤ、セリーナ)
419/706

⑭-10-419

⑭-10-419




「お初にお目に掛かりますヴォーレ8世殿下。ソルトレイク王国『レインボー・シックス』青の騎士、クレティアンと申します」

「初めましてクレティアン卿。よくぞ援軍に来てくれました。ルンバキア公国は其方を歓迎すると共に貴国の旧来からの約を果たす篤実さに触れて感謝に堪えません」

「そのお言葉、我が女王も喜びましょう。はっはっは!」

「竜騎兵を連れて来てくれたみたいじゃね」

「これは大婆様!御無沙汰致しております!はっはっは!」

「レディに大婆とは・・・変わらんのぉクレティアンも」

「これは失礼おば。はっはっは!」

「外でも何ですし、天幕に入りましょう」

「良い天気ですなぁ!はっはっは!」


一同がテントに入って行った。


「これは!?」

「ドゥムルガ草原一帯の立体模型ですよ、クレティアン殿」

「立体模型!?にしては精緻過ぎるような」

「えぇ。凹凸などは正確に縮尺されているようです」

「馬鹿な!?あの規模を!?」

「はい。これを基にして今後の作戦を組み立てて行きます」

「ふーむ。確かにこの精緻さならば・・・しかしこのような、ふーむ」




一方カズヒコ達は。


「エチル!」

「ジャック!久しぶりだな」


ソルスキア王国で大盗賊団の砦を攻めた時に一緒になったジャックとそのパーティに再会した。


「怪我の方は良さそうだな」

「お陰様でな。あの時は世話になった」

「全くだ」

「ふふっ、変わってないね」

「1年も経ってないだろ。早々変わるはずもないよ、ダナ」

「そうもそうね」

「コール、フイネ」

「「エチル」」

「ナイルも元気そうだ」

「カイルだ!お前も相変わらずだな!」

「マインとターニャも久しぶりだ」

「えぇ、久しぶり」

「お久しぶりです」

「君等も援軍か」

「えぇ。あの時私に言ったでしょ。水の有る場所で活動してみたらって」

「言ったっけ?」

「相変わらずね。それでソルトレイク王国の塩湖付近で活動してたのよ」

「ほほー!ソルトレイク王国!」

「それで今回の援軍の募集が有って参加したって訳だ」

「なるほど。ソルトレイク王国はどんな感じだい?」

「お金は有るわね」

「塩の影響か」

「その通りだ。世界中から商人が集まるからな。その護衛やら周辺の魔物退治やら何やらで景気は良い」

「そういや装備が少し変わったな」

「あぁ。景気が良いからな。少しずつ装備に回せるようになった。お前達に譲ってもらった金でやり直せたからだ、感謝してる」

「何の事か分からんな」

「ふっ。そうだったな」

「メンバー増えた?」

「あぁ。マヤとセリーナだ。あとここでは僕はマコルだ。マリアにマーヤ。そこん所よろしくな」

「なるほどねー。目立ちたがらず屋か」

「そういう事」

「まっ。お前等が犯罪に手を染める様な奴等じゃないから構わないよ」

「人の為に生きる冒険者ですよ」

「躊躇なく殺してたけどね」

「ケダモノには容赦は要らないだろ」

「そうだけど」

「お前等もソルスキア王国の援軍か?え~っと、マコルだっけ?」

「あぁ。いや、ルンバキア公国に雇われてる」

「そう。あなた達も北に移動したのね」

「あぁ。色々有ってね」

「ルンバキアは大変だったって聞いてるぜ」

「そうなんだよ、ハイル」

「カイルだ!」

「悪魔騒動にキルフォヴァ侵攻防衛にクーデターからの新大公即位と・・・改めると大変だったな、ルンバキアって」

「極めつけが今回の大戦ね」

「君等もよく参加したな。戦争だぞ」

「北部相手だからな」

「そうなの?」

「母親が獣人でな」

「ほー!」

「あたしもそうだし兄弟にも獣人が居るの」

「なるほど。母親が獣人だと思いは強そうだな」

「そういう事だ。それに獣人兄弟は同じ腹から産まれて同じ乳を吸って育った家族だからな。同胞を差別されるのは許せねぇよ」

「エチ、マコルは無いの?差別」

「うん?」

「黄色人種には多いわよ」

「うーん。確かに僕とマリア君の故郷は獣人はおろかヒトでも違う人種は居なかったけど、気にはなるけどその程度って感じかな。差別っていうか区別程度?」

「ふーん。確かにメンバーに獣人とエルフも居るもんね」

「あぁ。言ってみれば僕等も家族みたいなもんだからね」

「死線を潜って同じ釜の飯を食って、か」

「あぁ」

「しかし見事にハーレムパーティだな」

「はっはっは。甲斐性・・・って言うんですかね?」

「俺等も2人は多い方だが」

「そうよね。4人って。気を付けなさいよ」

「安全にがモットーだよ」

「嘘吐け!聞いたぞ。砦に潜入して門開けて討伐隊を呼び入れたってな」

「秘密だから、それ」

「分かってるよ。どの口が安全って言ってんだって話だ」

「そうよ。戦争に参加してる時点で駄目でしょ」

「北部相手だからな。君らと一緒って訳」

「なるほどな」

「じゃぁお互い頑張りましょ」

「あぁ。君等はどこに所属してるの?」

「冒険者連隊に居るよ」

「そうか。移動で疲れたろ。また会おうぜ」

「あぁ。じゃぁまたな」




翌朝。

起きてテントを出ると駐屯地は様々な人間の様々な活動が見られた。

欠伸をする者。

髭を剃る者。

散髪する者。

水浴びする者。

物を売る者。

賭け事をする者。

煙草を吸う者。

グデッペン要塞に潜入して分かったが北軍には女性兵士は居なかった。

女性蔑視が北部には有り、ヒト族の男だけで兵士は構成されていたからだ。

要塞内ではヒト族以外の種族は見られなかった。

反乱やスパイなどを恐れた為だろうか。

しかし南軍は少数だが女性兵士の姿を見る。

ヒト以外の種族の女性も居る。

エルフはあまり見られない。

獣人やドワーフが主だ。

因みに冒険者ではない正規の女性兵士は女性兵士で固まって編成される。

ハラスメント的な事件の防止の為だと言う。

当然夜の行為も禁止されている。

事件を引き起こしやすいからだそうだ。

冒険者は女性メンバーが一緒のテントでも良いし、申し出れば女性兵士達と一緒のテントで寝ても良いらしい。

一緒の場合は夜の行為はくどい位注意される。

特に俺にはしつこい位注意をされた。

若干妬みが入ってなかったか?




朝食後に予定が入っていたので、そこに向かう。


「キュイー!」

「クアァー!」

「はぁ、これが顔合わせかぁ」

「あぁ。我々の《鷹狩》で除外する為におたくらの《伝書鳩》とを顔合わせするんだが・・・おたくらはカラスかね」

「そうなんですよ」

「へぇー、珍しいねぇ。普通は俺みたいに鳩だが」

「これでお前らのカラスは鷹から狙われないって訳だ」

「鷹で敵の鳩を捕まえるんですね」

「そうだ。敵のスパイや斥候の妨害をするんだ」

「なるほどー」

「勿論敵も同じ事やってるけどな」

「ですよねー」

「ここら一帯は猛禽類の狩りで鳩による通信は難しくなってる。より偵察の力量差が戦果に現れるだろうな」

「頑張ってくれよ」

「命を落とさない程度に頑張りますよ」

「はっはっは!違いねぇ。死んじゃ情報も渡せないってな」

「全くだ」




顔合わせの後にセーラ達のテントに向かう。


「何の用だ!」


近衛騎士が煩い。


「特に依頼が無いようでしたら周りを見回ってこようかと」

「そうですね。ラーン?」

「はい。特に今の所依頼は有りません」

「では、そうして貰いましょうか」

「畏まりました」


テントを出る。

向こうにちびっ子騎士達が荷物を運んだりしてるのを見かけた。


「雑用か。あぁやって覚えていくんだろうな」

「そうね。可愛いわね」

「あの子達が戦わない様にしないと」

「そうね」

「うん。斥候を潰していけば有利になるだろう」




「彼らは?わざわざ見回りを言いに来るとは」

「クレティアン卿。ラーンの直属冒険者です」

「ほほー。近衛騎士の直属。何か理由でも?」

「キルフォヴァや公都オラキアで功が有りまして。連れて参ったのです」

「ソルスキアでも活躍しましてね。腕は確かですよ」

「ほほー。ファーダネ閣下。渡りですか」

「そうみたいですね。ルボアール王国から来たようですが」

「それはまた色々と回っておりますな。しかし大丈夫ですかな」

「『新選組』と『7人のサムライ』かえ?」

「はい。特に『7人のサムライ』は「クレティアン卿」、はっ」

「あ奴等は北部に身内を殺されておる、それはない」

「・・・・・・そうですか。まぁ我々のお国柄、冒険者の活用には異議は有りませんがね。はっはっは!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ