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HappyHunting♡  作者: 六郎
第13章 ハッピー・リバースデイ (マコル、マリア、マーラ、マヤ、セリーナ)
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翌午前。

今僕達は池の周りでグライダーの実験の用意をしていた。

魔物狩りでミスリルハンマーの実験もしたが正直威力は分からない。

ミスリル100%で《身体強化》の20%が乗るらしい。

5分の1だ。

つまり仮にミスリル10%だと2%の効果。

これでは分からないのもしょうがない。

気持ち上がってると思うようにした。

そしてその後に公都オラキアの東側に来ていた。

今までビグレット商会との交易の安全の為に南で魔物を間引いていたが、南には適当な池や湖が無かった為だ。


「機体が出来たのね」

「細長くなったねぇ」

「私達が機体に入る感じですね」

「そうだ。風の抵抗を抑える為に今までの様な剥きだしから機体に体をすっぽり入る様にした」

「確かにこれなら風を受けないな」

「この飛び出た窓みたいなのはポーションの瓶で作ったの?」

「あぁ。これも顔に風が当たらない様にだ。ゴーグルみたいな感じだな」

『へー』

「雨が降ってもそんなに顔に当たらないで飛んでいられるぞ」

『なるほどー』

「機体が細くなったけど翼はおっきくなったね」

「大きいというより長くなりましたね」

「あぁ。奥行きはそのままで翼を長くした」


新しい機体の飛行実験を繰り返す。

勿論パラシュートの実験も繰り返した。

離れ家に帰って感想を聞くと速度も安定性も増したように感じた、らしい。

俺も同意見だ。

この方向で進めよう。

そうみんなで話し合っていると、


「レイヴだ!レイヴの反応が有るぞ!」

『えぇ!?』


走って本館に入ってバルコニーに出る。

南の空に小さな点が見えている。


『レイヴ!?』


やがて1匹のワタリガラスがこちらに飛んで来てバルコニーに降り立った。

ヘロヘロだ。

少し痩せてもいる。


「レイヴゥー!」


菊池君が抱きしめている。


「ク、クァァァ」

「水だ!水と燻製肉を!」

「うん!」

「はい!」

「いや、先にスタミナポーションだな!」

「はい!」


スタミナポーションを飲んでレイヴも幾分元気を取り戻したようだ。


「無事で良かった!」

「ホントだよぉ」


女性陣が涙ぐんでいる。


「あぁ!」

「き、菊池君どうした!?」

「《伝書鳩》習得した!」

『えぇー!?』

「クァ」

「レイヴが帰って来て習得したのか」

「えぇ」

「やったじゃないか」

「凄いぞ!」

「レイヴもよく頑張ったねぇ」

「グァー」

「どこが1番きつかった。やっぱり山か」

「グァ」

「そうかぁ、やっぱり山かぁ」

「そうなんですね」

「風がね、怖いんだよ」

「クァ」

「グライダーでも厳しそうだな」

「あぁ。要注意だな」

「ほら。お腹一杯お上がり」

「クァ」

「ベルバキア公国の公都ムルキアにも行けないかなぁ」

「今習得して感じたんだけど、1度行かないといけないみたいね」

「そっかー」

「今から改良馬車で行くというのも難しいですね」

「往復でも10日くらいは掛かるだろうからね」

「いつ招集されるかも分からないしな」

「そうね」

「じゃぁ次の機会だね」

「クァ」

「でもビグレット商会に直接連絡が着くようになりましたし」

「これは大きいな」

「よくやったわねー、レイヴー」

「グァー」




夕食はキルケさん達と一緒に摂っていた。


「そうですか、レイヴが帰って来ましたか」

「えぇ、無事に帰って来ましたわ」

「安心ですね」

「はい」

「退役軍人の方はどうでしたか」

「えぇ。《伝書鳩》、《馬術》持ちを雇う事が出来ました」

「そうですか。それは良かった」

「はい」

「とりあえず改良馬車でビグレット商会とウリク商会に行ってもらいましょう。どうやら1度直接鳩を連れて行かないといけないみたいなんですよ」

「そうなんですね。分かりました、そうしましょう」

「先ずはウリク商会に行ってもらいましょう。ビグレット商会はレイヴが行ったので」

「そうですね」

「あとは「ガアアアン、ガアアアン」何だ!?」

「緊急招集だ!緊急招集の鐘の音だ!」

「セリーナ!?」

「士官級は全員集合だ!」

「僕等も行った方が良いかな」

「一応行ってみたら?」

「その方が良いと思う」

「私もそう思います」

「恐らく何か情報が入ってこれからの指針を説明するのだろう。行った方が良いと思う」

「じゃぁキルケさん、行って来ますね」

「お気を付けて!」




城に入ると城内が慌ただしい。

即位式の時並みに走り回っている。

城内には通されたが該当の部屋には自分達で行けと言う。

スパイだったらどうするんだと思わなくもないが今は余裕が無いのだろう。

少し広めの部屋に案内されると非番だったのか私服の者も居た。

部屋で様子を見ていると衛兵に呼ばれた。

別室に案内すると言う。

衛兵に付いて行き部屋のドアを開けてくれたので中に入ろうとするが、入る瞬間マチェーテを抜いて飛び掛かる。


部屋にはバルドル将軍が居た。


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