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HappyHunting♡  作者: 六郎
第13章 ハッピー・リバースデイ (マコル、マリア、マーラ、マヤ、セリーナ)
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ジョゼは連れ帰った。

大仕事が有ったのだ。

その仕事を終え、キルカ商会の離れ家に帰った。

《偽装》を施した変装を解いて部屋で書類を確認する。


「よーし!これでラグリ商会で公都オラキアでも活躍出来るぞ!」

「ナー」

「ご褒美よ。燻製肉お食べ」

「ニャウ」

「これでキルカ商会はラグリ商会の傘下になったの?」

「そうだ。登記した事で権利が発生した。陰でコソコソ出来るぞ」

「キルカ商会で得た利益はラグリ商会に入って来てそれで通商同盟を大きくするのですよね」

「その通りだ。それに悪魔素材もラグリ商会を使って捌く」

「ラグリ商会からキルカ商会に、そこからビグレット商会とウリク商会に渡る訳ね」

「そうだ。危ない素材もラグリ商会を使って捌ける。元を辿ろうとしてもラグリ商会は実体は無い、追う事は難しいだろう」

「カズ兄ぃが悪い顔してるよぉ!」




今日の夕食はキルケさん達との13人で食べていた。


「ではラグリ商会も活動開始ですね」

「はい。ラグリ商会をかまして利益を通商同盟に移動させてください」

「承知しました」

「退役軍人も面接に来るそうです」

「分かりました」

「今日の面接者はどうでした?」

「えぇ。職人も居ましたので早速雇いました」

「職人も!そりゃ凄い!」

「えぇ」

「そうだ。大量に雇う事になるでしょう。当座の為に1000万エナを渡しておきます」

「えっ!?」

「戦争に出れば長期間会えないでしょう。何か有った時の為に遠慮なく使って下さい」

「・・・有難う御座います。使わせて頂きます」

「もう直ぐ店を開けそうですね」

「はい。それにしても最近兵隊が公都に入って来る事が多いですね」

「兵隊が」

「はい。戦争が近いのでしょうか」

「恐らく」

「物資の調達を急いだ方が良いですね」

「無理しない様にして下さいね」

「そうですね。お互い体が資本ですから」




離れ家で寛ぐ。


「菊池君。セーラちゃんに上げたオルゴール覚えてるかい」

「えぇ」

「あれの小型版を作ってくれ。外観だけの」

「良いけど。どうするの?」

「ジョゼに首輪を付けてそれに付けようかと思うんだ」

「へー?」

「セーラちゃんと秘密の文書交換出来ないかと思ってね」

「「「「ほほー」」」」

「何か有った時にオルゴールに手紙を入れてジョゼに届けてもらえないかと思って」

「なるほどねー。反セーラ派もまだ居るみたいだしね」

「そうだねぇ」

「今はレイヴも居ませんし良いと思います」

「それで入城許可を貰ったのか」

「あぁ。それに菊池君が《伝書鳩》を習得したら、もしかしたらジョゼにも乗るんじゃないかと思ってね」

「また乗れば儲け物、的な?」

「あぁ」


菊池君が小さいのを直ぐに作ってくれた。

中を開けて手紙を入れる。


「何て書いたの?」

「読んだらお返事ください、って」

「文通か」

「取り敢えずこの事を知っているのはセーラちゃんとラーンの2人だけにしましょうって」

「それが良いわね。信用出来る人だけじゃないと」

「よーし!じゃぁジョゼ、セーラちゃんの所に行ってこい」

「ニャー」


ジョゼフィーナが出て行った。




翌朝。

午前中は街外で魔物狩り。

街に戻って離れ家で昼食を摂る。

キルケさん達は面接が忙しいようだ。

昼食を摂っているとジョゼが帰って来た。

箱を開けると手紙が入っている。

昨日のままかと思ったが紙を開くとセーラからの返信が書かれていた。


「成功だ」

「やったわね!」

「これで城で何か有ってもジョゼが知らせてくれるね!」

「凄いわ、ジョゼ!」

「良い子だ!」

「ナーオ」

「ご褒美の燻製肉よ。お上がり」

「ニャウ」

「午後はどうするの?」

「グライダーを作ろうと思う」

「戦争の準備は良いの?」

「もし逃げる時グライダーが有れば空に逃げられる」

「・・・確かに。でも2人乗りでしょ」

「あぁ。今はな。でも確実に2人は逃げられる」

『・・・』

「将来的に全員乗れるようにする為には改良していくしかないんだ」

「・・・そうね」

「改良馬車も有るし何とかなるよ」

「そうですわ。どんどん改良していって全員乗れるようにしましょう」

「その通りだ。それに2人は逃げられると言っても残った3人が死ぬとは限らないんだし」

「そうだ。可能性を広げて行くんだ。選択肢を作って行くんだ」

「じゃぁ池や湖を探さないと」

「そうだねぇ」


その日の午後は俺は風洞実験をし、

3人はグライダーの製作、

ケセラは薬草の製作をした。

そして夕食時、


「サーヤ君にプレゼントだ」

「えっ!」

「じゃじゃーん」

『ショックレスハンマー!?』

「そうだ。だがただのハンマーじゃない。旋斧将軍の斧で作ったハンマーだ」

「ってことはミスリルの!」

「その通り」

『おぉー!』

「持ってみてくれ」

「はい!」


サーヤ君がミスリルハンマーを手にブンブン振り回している。


「どう?」

「正直あまり分かりません」

「スキル使えば分かるのかなぁ」

「そうだろうな」

「明日魔物狩りの時にでも使ってみると良い」

「はい。でも少し重いような」

「あぁ。【ランク】Cになったから少し重くした。破壊力もその分増しただろう」

「なるほど!」

「悪いがケセラの剣を作るには足りなかった」

「あぁ、構わないよ。私には魔法付与の刀が有るし」

「カズヒコさんの武器を作らなくて良かったのですか?」

「足の爪先に仕込んだ奴で十分だよ」

「そういえば反乱の時にマチェーテを柄諸共壊されたじゃない」

「バルドル将軍だな」

「あぁ。ついでに直しといた」

「そう」

「ついでにケセラ用の短弓用組み立て式弓も作っといた」

「今まで長弓だけだったが」

「あぁ。《爆鎖》の時に森から街道に向けて撃った時、やはりケセラも有った方が良いと思ってね。短弓用のリムを作るだけだから簡単だしな」

「じゃぁ全員長短持った訳ね」

「あぁ」


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