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HappyHunting♡  作者: 六郎
第13章 ハッピー・リバースデイ (マコル、マリア、マーラ、マヤ、セリーナ)
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2人の男をサーヤ君とで負んぶして城に戻っている。

その道中で街のあちこちから激しい音と光が響いていた。


「始まったね」

「そうね」

「成功する事を祈ろう」

「うん」

「はい」


城に戻って捕虜を引き渡してセーラ達の下に戻った。

今夜の争乱鎮圧の成果を聞く為に全員集まっていた。


「マコル!」

「マコル。遅くまで御苦労だな。今日はもう良いだろう、続きは明日にしろ」


俺はみんなが居る中央の大きなテーブルに歩み寄って箱と鍵を出した。


『!?』

「まっ、まさか!?」

「中は見ておりません」

「マコル!」

「ついでに工作員も2人、捕まえて来ました」

「そうか!でかした!」

「・・・先ずはケースの中身を確認しましょう!」

「うむ!殿下!」

「はい!」


僕達はセーラ達と離れた所で立ち上がっていた菊池君とケセラの下に向かった。

5人一緒に座る。


「ご苦労様」

「ふー。僕達は飯は食べて来たよ」

「少しなら残ってるけど食べるぅ?」

〈うおおおぉぉぉ!〉

「食べる食べる!」

「私もだ!」

「食事は出なかったんですか?」

「軽い物ね。ガッツリじゃなかったわ」

「まぁそうだろうな」

「何が有ったの?」

「人の恋路を邪魔する無粋な連中だって再認識さ」

「ん?」

「北部の連中です」

「あぁ。ん、まぁまぁね、これ」モグモグ

「うん、そうだな」モグモグ


菊池君とケセラに今夜のあらましを伝えた。


「そんな事モグモグあったんだ」

「襲ってくるとモグモグ何故分かったんだ」

「殺して放火したのは偶然じゃないような気がしてね。反乱の日に合わせてったんじゃないかと思った」

「ふーん。それで今度は今夜の蜂起に合わせてダリアさんを、って事ね」

「あぁ。そっちは何か有ったかい」

「弟妹殿下は取り敢えずしばらく幽閉する事に決まったわ」

「関係者も監禁だ」




しばらくお偉方で協議をしていたが、


「皆の者聞けぇ!」


バグレスクが叫ぶ。


「関係ない者は部屋を出て行くのだ!衛兵は部屋の外に出て誰も入れない様にしろ!」

「ははっ!」

「近衛兵も指揮官を残し退出せよ!」

「はっ!」


兵達が部屋を出て行く。

僕等も食べ物を抱えて席を立つが、


「お前達は残るのだ」

「え?」


そして衛兵も居なくなり近衛士官だけが残る。

苦々しい顔だ。

バグレスクが続ける。


「聞けばキルフォヴァに参戦し、悪魔討伐。殿下のソルスキアまでの護衛。そして此度の反乱鎮圧。お前達は信用出来る。それだけの働きをしてくれた」

「全部依頼ですよ」

「全て達成している!そして今回の保管庫の調査だ。お前達にも聞く権利がある!」

「そう。今後のルンバキアの為にもマコル達に聞いて貰った方が良いと判断しました」

「えぇー。それって僕等にとってあまり良い話じゃなさそうなんですけど」

「はっはっは!相変わらずだなマコルは!」

「ウルマン様ぁ」

「レネで良いと言っておろうが!」

「まぁまぁ、レネ殿」

「ラーン殿。あの男は全く!」


「更に仲良くなっていないかあの2人」

「そうね」


「ケースの中は思っていた通り、諜報員の情報であった」

「なるほど」

「大きく分けると先ず、今回の反乱の関係者、及び加わった貴族が記されていた」

「えっ。じゃぁ」

「うむ!ただ大きな家も含まれる為、更に証拠はこの書類だけの為、これから集めていく事になる為に今の段階で捕縛する事は難しい」

「泳がせるのですね」

「その通りだ。そして今夜の蜂起の件についての書類もあった」

「なるほど。じゃぁやはり殺されたのは諜報員だったんですね」

「うむ!間違いないだろう!」

「実は《爆鎖》を殺した時、配下に3人居ました」

「ふむ」

「つまり4人殺して、今回公弟殿下と一緒に居たのが副隊長らしいんです」

『なんと!』

「それで仲間割れして殺された1人と、教会で捕まえた2人。合計8人」

「ほほぉ。つまり《爆鎖》直属の小隊は全滅したと、そういう事だな」

「えぇ。何小隊居るのかは分かりませんが、直属は確実に消滅したでしょう」

「うむ!今夜蜂起する連中は諜報員というよりは破壊工作員、その認識で大丈夫だろう」

「えぇ」

「で、これから話す事が1番重要な事なのだが」

「あっ!お腹痛いんでトイレ行きますね」

「まぁ、待てって」

「そ、袖を離してください!」

「蜂起に合わせてベドルバクラが軍事行動を起こすつもりだったみたいなのだ」

「「「「「な、何だってー!?」」」」」

「だってキルフォヴァ攻めて失敗してるのに!?」

「そうなのだがな」

「あっ!」

「どうした!マコル!」

「そういえば!前キルフォヴァで囮作戦で捕まえて拷問・・・尋問した奴が言ってたんですが!」

『・・・』

「キルフォヴァ攻略は隊長が強行したって言ってたんですよ!」

『強行!?』

「えぇ。手柄を欲しがったって話でしたが、今回の軍事行動の前にキルフォヴァを落として手柄を取ろうとしたんじゃないかなって」

「そうか!1000人程で来た理由はそういう事か!今回の軍事行動はもっと大掛かりなものになるかもしれんのだ」

「「「「「な、何だってー!?」」」」」

「せ、戦争じゃないですか!?」

「その通りだ!」

「で、でも今夜の蜂起が失敗に終わったら戦争も中止になるんじゃ・・・」

「いや、マリア君。むしろ今夜の蜂起がオマケと考えていた方が良いだろう」

「どちらにせよ攻め込んで来ると!?」

「そういう事だ!」

「なんてこったい!」

「我々はこれから軍事行動への対処を協議する。勿論今夜の蜂起の件も並行しながらだ!」

「対処」

「蜂起が失敗すれば連絡がベドルバクラにも行こう。軍事行動にも若干の遅れが生ずると考えられる!その間に準備を整えるのだ!」

「準備」

「国境街の守備力を増員させ大事に備える!フリーエ様にも連絡を取って指揮を任せるつもりだ!」

「えっ!僕等を部屋に残した理由って・・・」

「君等にも参加してもらいたい!」

「「「「「出たー!」」」」」

「えー!キルフォヴァの依頼報酬すらもらってないんですよぉ~」

「御免なさいマコル。心苦しく思っているのですけれど・・・」

「なっ、で、殿下が謝られる必要は有りません!冒険者如きの為に!」


近衛騎士が煩い。


「勿論報酬は払う!しかし国が滅んでは報酬も受け取れまい?」

「ずーるーいー!」

「はっはっは!マコル!ソルスキアで叙勲も考えても良いぞ!」

「結構です」キリッ

「なっ、ソ、ソルスキアで叙勲!?」

「ルンバキアでも与えようではないか」

「結構です」キリッ

「馬鹿な!大臣正気ですか!?」

「今何か差し上げられる物が有れば良いんですけど・・・」

「・・・うーん。相談しても良いですか?」

「勿論です」


僕達は部屋の隅に移動した。


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― 新着の感想 ―
[一言] ルンバキア関連の依頼報酬のツケが溜まりに溜まっていく 倒した奴らから現金や金目のもの取ってるから収入がないわではないんだけどちょっとなぁ 溜ったツケ払うと相当な額になりそうだけど、内部もガタ…
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