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HappyHunting♡  作者: 六郎
第13章 ハッピー・リバースデイ (マコル、マリア、マーラ、マヤ、セリーナ)
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「殿下!?」

「何だ!何の話をしている!あっ!」

「!?ど、どういうこ、どふぉっ」


腹からマチェーテの先が飛び出している。

そのまま俺にぶつかられた諜報員は床に投げ出された。

後ろを振り向いてる間にジェットパックで飛んで体ごとぶつかって刺してやったのだ。


「ごぶぁ」


血を吐いた。

内臓をやったな、助からんだろう。


「き、貴様!謀ったな!」

「全くどいつもこいつも!自分が謀るのは良いが謀られるのは嫌なんだな!おら!」


蹴りを入れる。

床に大の字になった。


「ぐふっ」

「人を呪わば穴2つだぜ」

「隊長が殺されたと言うのも嘘か!」

「いや、それは本当だ」

「何!?」

「ただ『フォー・キングス』に、じゃないがな。因みに『フォー・キングス』も死んでるぜ」

「!?ま、まさか!」

「正解を知りたきゃ神にお言葉を聞いて来いよ。あっ、地獄に落ちるから悪魔か」

「お前・・・何者だ」

「地獄で待ってる奴等に聞いてこい。俺も後から行く予定だ、ヒヒヒ」

「・・・ゴフッ」


「どいつもこいつも役立たず共めー!」


公弟が煩い。

俺は指示を出す。


「撃てーい!」


ヒュヒュヒュン


「うあ!」

「が!」

「うい!」

「後はあの餓鬼を殺れば反乱は失敗だ!」

「餓鬼だと!貴様大公に向かってそのような口を!」

「悔しかったら掛かってこーい!おしーりペンペンペンペンペン!」

「ぬうぅ!なんたる侮辱!許さん!其処になおれ!成敗してくれる!」

「来いよー!こっち来いよー!」

「いけません殿下!総大将が軽々しく!」

「なんだ!もう帰るのか!まだまだママのおっぱいが恋しいお年頃だしなぁー!」

「きっさま!」

「いけません!」

「えぇーい!放せー!」

「そうそう!帰ってママに慰めてもらえよ!反乱失敗しちゃったよぉーってな!」

「どけぇーい!」


ドカドカ!


公弟殿下は諫める周囲を蹴倒して俺に近づいて来る。


「殿下ぁー!」


「邪魔な奴を倒すのよ!」

「「了解!」」


ミキの号令で反乱兵を近寄らせない。


「貴様ぁー!覚悟は出来てるんだろうなぁー!」

「お前のママに叱られる覚悟か?ぼくちゃんこわーい!」ブルブル

「死ねっ!」


剣を振り下ろしてくる。


ハシッ

真剣白刃取り!


「なっ!?」


更に手首を返して剣を捻じり取る。


「いたっ!?」


奪った剣で鎖骨を叩き折った。


「ぎゃおー!?」


公弟殿下が涙を流しながら痛がっている。


「片側だけ痛いとバランス悪いな?」

「いだぁぁぁぁぁい!」

「分かるよー。俺も片手の爪を切ると必ずもう片手の爪も切るからな。そうしないと何か嫌なんだ、バランスが悪いんだ。だから」


ボキッ

残ったもう片方も折った。


「あああぁぁぁ!?」

「これで両方折れてバランス取れたな?」

「でっ、殿下ぁー!殿下を護れー!」

「しかし弓が!あっつ!」


俺は公弟を引き摺ってみんなの下に戻った。

近くの近衛騎士や大臣派の兵士に発破をかける。


「何やってる!反乱の首謀者をとっ捕まえたぞ!今奴等は手出し出来ん!反乱軍を鎮圧しろっ!」

『はっ!?』

「い、今だ!やれー!」

『うおおおぉぉぉ!』


そこにレイヴが戻って来た。


「クァー!」

「おっ。良いタイミングだ」

「何々。ゼンリョクデ ジョウナイ セイアツチュウ。全力で城内を制圧中ですって!」

「良し!公弟を捕らえたと伝えろ!」

「了解!」

「痛ぁぁぁい!治療をぉぉぉ治療をぉぉぉ!」

「喧しいわ!」


ボゴッ


俺は蹴りを入れる。


「ぎゃあぁぁぁ!」

「で、殿・・・下」

「あれ。将軍まだ生きてんの?」

「しぶといですね。トドメを刺します?」

「そうだな。サクッとやっちゃいなさい」

「はい」

「ま、待て!待ってくれ!」

「バグ、バグ、バグ・・・大臣?」

「バグレスクだ!バルドル将軍を殺すのは待ってくれ!」

「何故だ。こいつは反乱を起こしたんだぞ」

「分かっている!しかし反乱の全貌を知っている上位関係者を捕らえるのは今後の為になる!」

「それはこの馬鹿が居るから大丈夫だろ」

「1人だけでは突合せ出来ん。複数居る方が望ましい!」

「だからと言ってこの危険分子を生かしとく必要は無い」

「魔力枷で拘束しましょう」

「ぐぅ・・・最早事は決した。今更ジタバタせん」

「信用すると思うか、反乱した奴の言う事を」

「くっ」

「でもこの出血だとそろそろ逝っちゃうよぉ」

「証言するなら助けてやる」

「命を惜しむ訳では無い。しかし敗れた者としてその責任は果たしたい」

「良いだろう。マーラ君」

「はい」


サーヤ君が将軍を後手に魔力枷を嵌める。


「魔力枷を嵌めたは良いが、ポーションとか《治癒》は効くのか?」

「魔力枷で魔力が使えない状態でも外部からのポーション等は有効だ」

「ふーん。マヤ」

「分かった」


将軍に上級回復ポーションを掛けると左足が治ってゆく。

更にマヌイの《治癒》も効き目が落ちているみたいだが効いているようだ。


「わ、私も治せぇー!」


公弟が喚く。


「お前はそのまま反省してろ。あっ、マーラ君魔力枷は嵌めとくように」

「畏まりました。殿下、少々痛みますが我慢あそばせ」


鎖骨が折れているので後手にされると痛みの余り叫び声を上げた。

そのまま魔力枷を嵌められて口汚く罵った。


「必ず殺してやる!このままでは済まさんぞ!」

「ん?どうした?」

「私は公族だぞ!公族の身を傷付けた報いを受けさせてやる!」

「報いを!?」

「そうだ!貴様だけではなくその女達もな!」

「まぁ怖い!どうしましょ!マーラ君、報いを受ける前に何とかしないとな」

「はい、どうします?」

「僕に任せろ。ハンマー貸して」

「はい」

「よいっしょ!」


公弟の両肩を潰した。


「ぎゃあああぁぁぁ!」

「「殿下!?」」


大臣と将軍が叫んだ。


「止めろ!これ以上傷付けて何になる!」

「ん?僕達を殺すって言ってる奴を野放しには出来んだろ。手出し出来んように壊すだけだ」

「痛ぁぁぁい!」

「次は両膝を潰す。僕達に付き纏う事は出来なくなるだろ」

「や、止めて!」

「いくぞー」

「止めろ!」

「止めてぇー!」

「よっこい」


グシャ


「あああぁぁぁ!」

「「殿下!」」

「次は目ん玉を潰す」

「止めろ!それが敗残の将に対する礼儀か!」

「敗残の将らしくしてねーからだろ。負けたのに報いを受けさせるとか往生際が悪いというか」

「まだ子供なんだぞ!」

「その子供を担ぎ出したのはお前等だろ」

「むうぅ」

「さぁて」

「止めてぇー!」


俺は公弟の顔を両手で持ち顔を突き合わせる。

公弟の視界に入れた俺の親指をウネウネ動かしながら語り掛ける。


「お前がこの世で見る最後の顔だ。よく覚えておくんだな」

「止めて!お願い!潰さないで!」

「お前は反乱の首謀者だからな。殺す事は出来ないらしい。だから仕返しをさせない為にこの処置は必要な事なんだよ。僕もやりたくは無いんだがしょうがないんだ」

「しません!仕返ししません!」

「いーや、信じられないな。さっき報いを受けさせるって言ったじゃないか。あれは本心だったと思うよ」

「しません!止めます!止めますから!」

「いいか。自分が言った言葉には責任があるんだ。分かるか?」

「はい!はい!」

「この暴れん坊将軍は暴力しか教えてくれなかったようだが、一番大事なのは責任を取るという事だ。分かるか?」

「はい!はい!」

「くっ!」

「じゃぁ今まで誰も教えてくれなかったって事で今回だけは許してやる。以後公族として責任ある行動を心掛けろよ」

「はい!分かりました!有難う御座います!」

「よーし!マヤ、治してやってくれ」

「うん、分かったよ」

「「ほっ」」


大臣と将軍が安堵の息をついた。


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