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HappyHunting♡  作者: 六郎
第12章 グッドモーニング (マコル、マリア、マーラ、マヤ、セリーナ)
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「ラーーーン!」


「くそっ!ケセラ!盾!前に出ろっ!」

「お、おう!」

「ミキは弓で杖連中を牽制しろ!」

「りょ、了解!」

「サーヤはクロスハンマーだ!ボルトで刀と杖野郎共を牽制しつつハンマーで殺れるようなら殺っちまえ!」

「分かりました!」

「マヌイは俺と来い!」

「うん!」


俺等はラーンの下に駆け出す。


火魔使「させるかよぉ!」


火魔法使いも駆け出すが盾を構えたケセラが立ちはだかる。


火魔使「邪魔だぁ!」

ケセラ「掛かって来んかぁ!」




俺とマヌイはラーンの下に辿り着く。

セーラもラーンに駆け寄っていた。


「ラーン!私を庇って!」

「セ、セーラ・・・さま」

「マヤ、上級ポーションだ」

「うん!」


マヌイは戦闘用バックパックから上級ポーションを取りだす。

俺は屈みこんで背中から突き刺さった氷槍を思いっきり引き抜く。


「ああぁ!」


すかさずマヌイが傷口にポーションを掛ける。


「ああぁ!」


掛けられた体の内側から組織が再生していっているのが分かる。

しかしやはり傷が深いからだろう、1本では足りないのでもう1本上級ポーションを使った。



「わ、私は・・・」

「ラーン!」

「や、役に立った・・・だろう?」

「あぁ。すまなかったな。お前は使える女だ」

「ふふ・・・」ガクッ

「ラーン!」

「マヤ」

「血を失って気を失っただけ。大丈夫だよ!」

「・・・ラーン」


セーラが号泣しながらも少し安心したようだ。

そして、


「殺して・・・あいつ等を!エリアナを辱めて殺したあのケダモノ共を殺して!」

「言われるまでもねぇよ。あんたはラーンに付いててやりな」

「お願い!」

「マヤ、後は頼んだ。箱馬車に籠ってろ、俺達は全力で行く」

「うん、分かった。セーラ様、そっちの脇を抱えて。箱馬車まで運びますよ」

「は、はい!」

「さてと・・・」


振り返るカズヒコの瞳に紫電が走る。




火魔使「おりゃぁ!」


ガアァン!


火魔使「くおっ!」


叩き付けた刀は盾に大きく弾かれる。


火魔使(この反発力!《盾術》は持ってるな)

火魔使(刀は切れ味は良いが耐久性が難点だ)

火魔使(このまま攻撃して盾で防がれちゃぁ刀の方が先に逝っちまう)

火魔使(後ろはまだ詠唱中か、ったく早くしろよ。っと!?)


サーヤが火魔法使いから見て左に回り込もうとしながらクロスボウでボルトを放って来る。


火魔使「ちっ!」


刀で振り払う。

そうすると、


ケセラ「おらっ!」

火魔使「くっ!」


ケセラが剣を振って来る。

それを刀で受ける。


ガイィン


火魔使(くそっ!やはりこのままだと折れる!)

火魔使(ハンマー女も嫌な位置に回りやがる)

火魔使(左斜め後ろ、右手武器ではその位置まで振り切れん)

火魔使(ハンマーより刀の方がリーチは有るが死角を取られてその優位も無い)

火魔使(こいつ等、かなり戦い慣れてやがる!おい!援護は!)


後ろの3人の魔法使いはミキとサーヤの連射で魔法と土壁で防ぐので手一杯だった。

そこに俺が火魔法使いに向かって駆けだす。

俺から見て右からサーヤ、火魔法使い、手前にケセラ。ミキは少し離れた位置に居る。

火魔法使いの右側から回り込んで3方向から囲むつもりだ。


「サーヤ!ジェットパックだ!」

「はい!」


シュッ


投げナイフを火魔法使いに投げる。

火魔法使いは刀を立てて峰でナイフを弾く。

やはり強い。

大きい動作の振り払いだと次の矢やサーヤとケセラの攻撃の対処に遅れる。

最小限の動作で投げナイフを防いだ。

かなり戦い慣れている。

俺のマチェーテはリーチで負ける。

ならば・・・

俺は走る方向を変え後衛の3人に向かった。

丁度そこにサーヤから風の結晶魔石を仕込んだバックパックが投げられ受けとる。


火魔使「むっ!」

   「置き土産だ」


俺は走りつつ斜め後ろに投げナイフを放つ。

太腿に迫るナイフを移動して躱すが思いっきり振りかぶったケセラの剣が迫る。

それを刀で受けるとサーヤのハンマーが後ろから迫る。


火魔使「くそっ!」


慌てて飛び退くとサーヤのボルトがそこに飛び込んで来る。

これを刀で振り払うとそこにケセラがまた思いっきり振りかぶって来た。


火魔使「鬱陶しい!」


その間にもミキの矢が3人を牽制している。

俺も距離を縮めた。

しかし向こうは3人居るのに対しこちらはミキとサーヤしか居ないので牽制の数が足らず、詠唱は終了したようだ。

発動に入っている。

まだまだ距離があるが俺は魔法射程範囲に居るのだろう、《バインド》の魔法陣が俺の先を行く俺の影の中に視える。


闇魔使「《バインド》!」


影から伸びた影が俺を拘束した。


闇魔使「はっ!口ほどにもねぇ!」


水風魔法使いが土壁から出て来た。


水風使「《アイスジャベリン》!」

   「ふん!」


俺は《魔力操作》《カウンター》《罠》の同時発動で影をぶっ千切る。


「「「なっ!?ば、馬鹿な!?」」」


一瞬前まで居た空間に氷槍が突き抜けて行く。

背負った結晶魔石に魔力を注ぐ。


ブオッ


もの凄い速さで飛んだ俺はその勢いでマチェーテを抜き様、闇魔法使いの首を刎ねた。

首を刎ねてそのまま着地する。


ザザァ


「「ひぃっ!?」」

土魔使「た、《タイタンフィンガー》!」


俺の足元に魔法陣が生まれるのが視える。

俺はジャンプする。

そこに土で出来た突起物が飛び出て来た。

それに乗って勢いを利用して高く、高くジャンプした。

2人は口を開けながら俺を顔で追っている。


「《巨人タイタン中指フィンガー》」

「「えっ!?日本ご」っ!?」


土魔法使いが《巨人の中指》で土壁の裏から吹っ飛んだ。


「《風載矢》!」


土壁から出てしまった土魔法使いに矢が飛んで来て頭に刺さり、


ボンッ


弾け飛んだ。


水風使「ひえぇー!」


俺は水風魔法使いの背後に落下しつつマチェーテの峰で首元をブッ叩く。


水風使「ぐっ!」


水風魔法使いは意識を失ってその場に倒れた。


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