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HappyHunting♡  作者: 六郎
第12章 グッドモーニング (マコル、マリア、マーラ、マヤ、セリーナ)
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⑫-07-333

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腕をがっしり掴まれギルドに連行された。

僕等が帰って来たら宿からギルドに連絡がいくようにしていたらしい。

応接室に連行される。


「やぁ、マルコ君」

「や、やぁ」

「マルコさん!」

「まぁ、掛けてくれ給え」

「貸しを返して頂けるというのでやって来ました」

「「・・・」」

「実はルンバキアの冒険者ギルドから伝書鳩が届いてね」

「スルー!?」

「ルンバキア公国宮廷魔導師のフリーエ様を知っているかな?」

「えぇ」

「何故君がフリーエ様を!?」

「キルフォヴァで指揮下に」

「あ、あぁ。あの防街戦に参加していたのか」

「えぇ」

「そのフリーエ様が君達に会いたいと仰られているそうだ」

「ふーん。報酬かな」

「あー。かもね」

「報酬?」

「防街戦の報酬を受け取っていないんですよ。忙しそうだったんで」

「そうだったのか」

「冒険者ギルドでも伝書鳩使えるんですね」

「ん?」

「信用が置けないって聞いてたもんで」

「あ、あぁ。ギルドウォーかね」

「えぇ」

「支部間の連絡や諜報に使われたからね」

「今は大丈夫なんですか?」

「・・・」

「「「「「えー」」」」」

「ルンバキアは今は特に難しいだろうな」

「・・・あー。専横が」

「あぁ。そういう事だ」

「アルビジェのギルドマスターみたいなのも居るしね」

「そうだねぇ」

「フリーエさんはまだキルフォヴァですか?」

「そうらしい」

「分かりました。行ってみますよ」

「いや実は君達に頼みたい依頼が、あっ、ちょっ!待ち給え!」




「ハンドサイン決めといて良かったわね」

「ホントだねー。一斉に逃げられたしね」

「次から次に依頼されますね」

「こっちの都合もお構いなしだな」

「またキルフォヴァかー」

「もう門は閉まっていますから明日発ちますか」

「そうしましょう」

「また食料を買って行く?」

「そうだな。果物多めで持って行くか」

「報酬結構期待出来るんじゃない?」

「そうだよねー。土魔法の悪魔でしょー、防街戦でしょー、食料調達にー、囮任務でしょー。あれ、結構貯まってない?」

「ホントね・・・どれも結構な依頼だわね」

「まぁまぁ。戦争で忙しいのだから仕方ないだろう」

「それもそうね」

「ハンググライダーの翼の材料も買って行きたい」

「道中研究するの?」

「あぁ。模型を作って実験をね」

「今日はミキ姉ぇの木彫りに色塗っちゃおうよ」

「そうね。やっぱ売れるか気になるし早めに預けようかしら」

「色はリアル系が売れるかな?創造系が売れるかな?」




翌朝。

ウリク商会に行って魔物の木彫りを預ける。

食料も調達してもらい各自の素材も揃えムルキアを発った。

そして2日後。


『えー!?依頼!?』

「そうなんじゃ」


報酬をもらえると喜び勇んでキルフォヴァに来てみれば、


「ほ、報酬は?」

「すまんのぉ。まだ用意出来ておらんのじゃ」

「申し訳ないマコル君!しかしそれよりも重要な事なんだ」

「僕等には報酬が重要ですよ」

「むむ、そ、そうなのだが」

「国の大事と言っているのに報酬の話とは!」

「じゃぁあんたがやりゃー良いだろーがっ!」

「な、なんだとっ!」

「国の大事を!冒険者に任せず騎士のあんたがやりゃー良いだろーって言ってんだよっ!」

「それが出来ればお前達に依頼しない!」

「だったら口の利き方に気を付けろよ!おばさんよぉ!」

「おっ、おばっ!なんだとっ!?」

「皴が増えますよー」

「こ、このっ!」

「よさんかブルーフ!非は我々に有るんだ!」

「し、しかし!」

「あー、怒ると目尻の皴が目立ってますよー」

「むがぁ!」

「チョ、チョーク、チョーク・・・」

「やめんか!ブルーフ!」

「レヴィ!お止め!」

「ふー、ふー」

「ごほっ、ごほっ」

「以前其方達が手に入れた伝書鳩の暗号文、全て解読出来た訳では無いが、どうやら国内の諜報員に対する指示である可能性が高いのじゃ」

「ごほっ、指示?」

「うむ。それも何らかのアクションを強制させるものだ」

「破壊工作ですか」

「かもしれん。如何せん内容が解読出来ん。そこでじゃ」

「そこで?」

「大臣の専横、悪魔騒動、加えてベドルバクラの侵攻で国内は混乱しておる。大事を取って然る重要人物を極秘に国外に移送する事になったのじゃ」

「「「「「然る重要人物?」」」」」」

「貴族、とだけ言っておこう」

「護衛依頼ですか?」

「察しが良いな」

「いや、国外移送って言ってましたし」

「軍では駄目なんですか?」

「諸々の理由でな」

「今迄の君達の依頼内容や軍功を考え、君達が最適であると判断したのだ」

「もらうモンもらってからだな」

「むむっ」

「金の亡者めが!」

「悪魔1匹にぃ、キルフォヴァ防街戦にぃ、囮作戦にぃ、食料調達にぃ」

「むぅー」

「おめーはどんだけ働いたんだよー!あー!?」

「何だと貴様!」

「チョ、チョーク、チョーク・・・」

「やめんか!ブルーフ!」

「レヴィ!お止め!」

「ふー、ふー」

「ごほっ、ごほっ」

「あんたも、ど-せやられるんだから止めなさいよ」

「ごほっ、言ってやんないと気が済まないよ」

「其方等の言う事は尤もじゃ」

「でしょー!」

「貴様!」

「レヴィ!」

「むぅ」

「やーいやーい!」

「おらっ!」

「ぐふぅ」

「我々は此処を離れる訳にはいかん。戦後処理も有るし、ベドルバクラの監視もしなければならない」

「報酬はどうなってるんです?」

「・・・勿論色を付けて払うつもりだ」

「つもりって!積もりに積もりまくってますけどね!」

「亡者めが!」

「報酬に追加を願いたい」

「何をかね」

「こいつのおっぱいを見せろ!」

「なん、なん!?」

「し、しかたないのぉ」

「ババアのじゃねぇー!」

「フ、フリーエ様にババアとは何だ!ババアとは!」

「何の要求をしてんだ、おらっ!」

「ぐっは!」




カラッハが倉庫から帰って来てフリーエに果物を渡す。


「このまま公都オラキアに向かうそうです」

「よかよか」モシャモシャ

「全く!礼儀知らずにも程があります!」

「レヴィには珍しく感情的じゃったのぉ」モシャモシャ

「そ、それは」

「それが手ですか」

「じゃろうのぉ」モシャモシャ

「手?」

「感情的にさせるのが手だ。冷静さを失わせる、本心を引き出す、そんな所だ」

「うむむ」

「ブルーフの本気でかなり危ないと踏んだでしょう」

「ワシとカラッハから探るより簡単じゃろうからなぁ」モシャモシャ

「・・・う」

「そういった所、この任務はお前には無理なのだよ、ブルーフ」

「くくっ」

「この任務の成否で公国の将来が変わる」モシャモシャ

「それを冒険者に託すとは、軍に籍を置く者としては忸怩たるものですが」

「仕方あるまいよ。政治の失敗じゃ」モシャモシャ

「ベドルバクラの動きも怪しいですな」

「これで春が来るか、冬に逆戻りか。はぁ~どうなるじゃろうのぉ」モシャモシャ


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