表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
HappyHunting♡  作者: 六郎
第11章 北部動乱 (マコル、マリア、マーラ、マヤ、セリーナ)
311/706

⑪-18-311

⑪-18-311




階段を降りきった兵士達が門に殺到する。


「これであいつ等も終わりだっふん!?」


門に向かっていた男の頭上から何かが降ってきて男を下敷きにした。


「よっと」


降って来た男はそう言って手に持った山刀を下敷きにされた男の首に刺した。

男の頭上には鉤縄ロープが垂れ下がっている。


「てっ、てめぇ!さっきの!」

「ど、どーもー・・・」

「たった1人で来るたぁ良い度胸じゃねーか!」

「だって逃げるんだもの」

「にっ、逃げたんじゃねー!」

「だって女が怖くて逃げるんだもの!」

「女が怖くて逃げたんじゃねー!」

「この!ブッ殺してやる!」

「女の前に掘ってやるぜ!」

「楽に死ねると思うなよ!」

「てめぇの前で女をやっぴゃぁ!」


兵士の頭上から矢が飛んで来た。


「あっ!街壁から撃って来やがった!」

「もう勘弁ならねぇ!」

「今まで勘弁してたのか?」

「ブッ殺す!」

「そればっかりだな」

「死ねや!」


俺は走って来る兵士達の1人に砂を浴びせる。


「!?」


《神経強化》。

目を瞑る兵士。

そいつの喉を山刀が水平に通り過ぎて行く。

左から振りかぶった兵士が来る。

《受け流し》て《カウンター》で剣の持ち手の手首を斬り落とす。

先に喉を斬り裂いた兵士が前のめりに倒れ込もうとするが、

右足を軸に回し蹴り、

直後の兵士にぶつける。

おれは蹴ったまま回転して手首を斬り落とした兵士の首を袈裟斬り。

その兵士の後ろから斬りかかって来る兵士の足元が凹む。

バランスを崩す兵士。

山刀を薙ぎ払って首を斬り裂く。

そのまま左手で砂を別の兵士に掛ける。

目を瞑る兵士。

袈裟斬りで胸から鮮血が迸る。

そのまま走って先程蹴り飛ばした兵士をぶつけられた兵士に肉薄。

そいつの眼前でターンをしながら横を通り過ぎて背中合わせになる。

俺の目の前に斬りかかって来る別の兵士。

ギリギリで躱す。

兵士の剣は背中合わせだった兵士の背中を袈裟斬りに。

斬られた兵は痛みに顔を歪ませる。

俺は味方を斬った兵士の首を横薙ぎに斬り裂く。

そのまま山刀を振り抜いて別の斬りかかって来た兵士の剣を受ける。

《カウンター》発動。

持っていた剣を弾き飛ばされ呆気にとられる兵士。

山刀を縦斬りに振れば首元から腹にかけて抉れていった。


「こっ、こいつ!?」

「や、やるぞ!」

「見りゃー分かんだよ!」

「この一瞬で!?」

「流石に血糊で斬りにくくなるな・・・」

「何でお前みたいなのがこんなとこに居るんだよ!」

「冒険者だろうがっ!もっと金の匂いのする所に居やがれ!」

「お前らの神にお願いされてね」

『はぁ!?』

「不束者をよろしくとな」

「何だとぉ!」

「お前らの神さんが待ってるぜ。こっちに来いってな」

「てめっふぇ」

「あっ!また上から!」

「くっそ!」

「怯むな!門を開けさえすりゃぁ、こっちの勝ちだ!」

(確かに。俺の背後の扉の向こうから多くの魔力反応が有る)

(門を開けられたら終いだな)

(そん時はロープを登って合流して南門に行くか)

(でもまだ上の方は変わりなさそうだ)

「囲んで一斉に掛かれ!」

「そう言うお前も加われや!」

「後ろから指示すんじゃねー!うおっ!?」


《神経強化》を掛けて仕掛けられる前にこちらから仕掛けた。

幸い地面は石畳じゃなく土だ。

奴等と駄弁ってる間に俺の身体で隠しながら土を回収していた。

左手を払う。

目の前の兵士が目を瞑る。

次の瞬間にはその兵士の首から血が噴き出ている。

切れ味が悪いが首なら何とかいけそうだ。


「こいつ!」


左から兵士が斬りかかる。


「んな!?」


あらかじめ土魔法で地面の砂を操りカヴァーにしてその下を土魔法で穿っていた。

カヴァーの砂に《偽装》を施して穴に《罠》を掛ける。

兵士達と会話してる中で幾つか罠を張っていた。

斬りかかって来た兵士は当然見破れるはずもなく躓きバランスを崩す。

その隙に首に斬りかかって鮮血を飛ばす。

その兵士の胸元にターンしつつ飛び込む。

兵士に抱えられる格好だ。

今まで俺が居た空間に剣が幾つか振り下ろされた。

俺の背中は兵士が盾になっている。

斬りかかっていた兵士の脇腹を山刀で刺し込む。

抜き取ると血糊で鈍い。

脇腹を押さえている兵士を前蹴りで飛ばして別の兵士にぶつける。

山刀を左手に持ち替え、

背中の兵士が落としそうになっていた剣を拾って蹴り込んだ先に飛び込む。

ぶつけられた兵士はバランスを崩している最中、

兜に覆われていない顔面に剣を突き刺す。

左から斬りかかって来た兵士の剣を山刀で受け止めるのと、

顔面に剣を埋もれさせた兵士が手を放して落とした剣を右手でキャッチしたのはほぼ同時。

山刀で受け止めた相手に右手の剣を突き出し腹に刺し込む。

同時に《カウンター》発動。

左手首を返して敵が右手に持っていた剣を弾き飛ばす。

弾き飛ばされた先に居た兵士の首に剣が突き刺さった。

前蹴りを放ち吹き飛ばされていく兵士の腹から剣が抜き出て来る。

同時に右から斬りかかって来る兵士の足元に土魔法で穴を開ける。

ガクッ

バランスを崩し丁度良い位置に首がスライドして来たので剣を振り抜く。

振り抜いたまま剣をそのまま振りかぶって、前蹴りで吹っ飛ばした兵士をぶつけられた兵士に投げると首から墳血した。

右側から首を斬られた兵士が倒れ込んでくる。

放しそうになる剣を受け取り兵士はそのまま地面に抱かれた。


「何だぁ!こいつはぁ!」

「くそったれがぁ!」

「やっちまえ!」

「だからお前がやれってーの!」

「何とかしろー!」

「お手柔らかに頼むぜ・・・」




レヴィアン・ブルーフは予備兵約60名を引き連れ東門へ急いでいた。


(門が破られれば内と外から攻められ街は陥落する)

(持っててくれよ!)


レヴィが東門を認める位置まで来ると街壁の上で戦っている様子が分かる。


(まだ大丈夫か!?)


門に近付くにつれ様子が分かって来た。


(門の真上で挟撃されているな)

(あれはワイルドキャットの連中だ)

(仮面で分からんが身体つきと所作からして全員女だ)

(男は逃げたか殺されたか)

(ふん)

(どっちにしろ女を残して行くなど)

(その程度の奴だったという訳だ)


更に進むと門の前に人だかりが出来ている。

ベドルバクラ兵だ。


(くっ!)

(門の位置まで突破されたか)

(街軍の姿が見えんぞ)

(居た!)

(街壁上の八角塔の位置まで押し込まれているとは)

(そもそも何故重要な門の真上を冒険者なんぞに守らせたのだ)

(壁の上は細い通路)

(数で囲まれる事も無い)

(位置を死守して増援を待てば良かろうものを、下がり過ぎだ)


もう直ぐ門に着きそうだ。


「よーし!皆の者!門を守るのだ!突っ込め!」

『うおおおぉぉぉ!』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ