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HappyHunting♡  作者: 六郎
第2章 冒険者 (コンテ:カズー、ミキティ)
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②-07-24

②-07-24




《魔力検知》?

なんだそれは。

しかし自分の中の魔力を感知していった結果、生まれたスキルだ。習得した方がいいだろう。


《魔力検知》を習得し自分の中の魔力感知を再開する。


こ、これが俺の魔力!


それはエネルギー。

エネルギーを感じていた。


前まで感じていたものは・・・いうなれば残滓。


恐らく魔力を使ってもエネルギー効率は当然100%ではないのだろう。

スキルや魔法に変換されない魔力を感じていたのだろう。

今となってはハッキリと魔力との違いが分かる。


こ、これが魔力。

《魔力感知》とは違った感じ方だ。

多分《魔力感知》は、スキルを使った俺の魔力が相手に反応しそれを感じていたのだ。いわばレーダーみたいなものか。


当然魔力は全て純粋で個性などない。

つまり『俺の魔力』というのは魔力を食事なりで体内に取り込みそれから変換しているのだ。空気などの無機物の方が純粋さは上だが量が少ない。

肉や植物のは変換されてしまっているのだろう。


変換というのは違うのか。性質が変わってるのではない。


純水が湧き水や川の水、海の水。茶やジュースといったそれぞれに味付けされていくかのように。

その宿主の個性に味付けされていくのだろう。


これが俺の魔力。


筋肉に散っているのは《頑健》さんだろうか。いつもお世話になってます。

内臓や循環器系に感じているのは《病気耐性》さんだろうか。これからも頼みますよ。


・・・この子たちをもっと活発に、もっと多く魔力を注げば強くなれるのではなかろうか。

内なる俺の魔力に集中し筋肉や内臓に散っている子たちに集中してみる。


・・・駄目だ。小さすぎて集中しきれない。

・・・大元はどこだろう。


循環してる子たちはどこから来てるのかを辿っていく。

結構な集中力が必要だ。

すごい小さいものを追うのは。

しかし辿っていった先には・・・

ここは心臓、ここから・・・いや。

心臓は経由地だった。その先には。

心臓の反対側・・・魔物なら魔石のある場所か。


かなりの魔力が動いている。

しかし何故これほどの魔力なのに検知出来なかったのか?


一旦《魔力検知》を止めて改めて発動し心臓の反対側を検知してみる。


いや、検知出来ない。

《頑健》さんや《病気耐性》さんに使われる魔力は検知出来る。

しかし何も使われない魔力は検知が難しい。辿っていくことでしか辛うじて感じる程度。

密林に潜む虎みたいなものだ。

そこにいると分かれば認識できるが探そうとしなければ殆ど無理だろう。


というよりも魔力を探そうという行為自体が魔力検知を難しくしている感じだ。


今出来るのは1点の魔力に集中して身体の中の軌跡を追うことに集中することにしよう。

あぁ、消費されて出ていってしまった。

次はどうだ。

これは少し性質を変えまた循環していく。

循環して・・・あぁっ心臓に!

沢山の点により認識できなくなった。くそう!


--------------------

《魔力操作》を習得しますか?

--------------------


する!するから続きを見させてくれ!

あぁ!もう。分かんなくなったじゃないか!


色々時間を掛けて見ていたが、手先や足先から消費され出ていく魔力が多い。

この流れが速くなれば消費も多くなったりするのかな?

流れを速く出来たり・・・出来たり・・・出来てる?あれ?

少し速くなってる気がするな。


--------------------

《魔力検知》がLv2になりました

--------------------


え?早くない?

さっき取ったばかりなのに。


あぁ、ちょっと疲れたな。

針に糸を通す作業をずっとやってたしんどさだ。

休憩しよう。




俺はベッドから起き上がった。

いつの間にか横になってたようだ。

窓の外を見る。

窓はガラスじゃなく木の板だ。


外の景色は・・・ってもう夕方?

さっき昼飯食べたはずなのに。

思いの外没頭し過ぎて時間がかなり経ったようだ。

折角の休日を夕方まで寝てしまった感がある。損した気分だ。


《魔力検知》がLv2になったんだよな、とステータス画面を開く


--------------------------------------

頑健Lv1、病気耐性Lv1、殺菌Lv2、隠蔽Lv1、魔力感知Lv1

雷魔法Lv1

魔力検知Lv2←UP

魔力操作Lv1←New

--------------------------------------


あら?

魔力検知は分かる。

魔力操作?いつ取った?

恐らく昨日《魔力感知》を習得して確認した時にはなかったはずだ。

だとするとそれ以降、多分今の《魔力検知》中だったのだろう。

セットスキルか?


いや、重要なのはそこじゃない。

もう既に8個スキルが有るということだっ!

限度枠10個にもう8個だとっ!?

ウソだろっ!?他にも取りたい固有スキルは有ったんだぞ。

これから先の長いか分からん人生の、人生を決める8割が埋まってしまっただと!


服が透けて見える魔眼スキルとか取りたかったのに。

いや一般にも固有スキルにもそんなものは無かったが。

この先人生を楽しめるかも知れないスキルの取得も考えていたのに・・・


終わったのか?俺の人生・・・

いや待て。落ち着くんだ。

金は良い感じで稼げてる。

金銭的に今のスキルで間違っていないだろう。

健康面で《頑健》さんや《病気耐性》さん、そして《殺菌》があるので大丈夫だろうし。

終わってない、俺の人生。大丈夫だ。

ただ人生が随分すぼまっただけだ。


!?

待てよ。

《魔力検知》と《魔力操作》が結構良いスキルの可能性がある。

自分の中の魔力を調べられるって、自己強化系の最たるものじゃなかろうか。


ちょっと下に降りて聞いてみようか。




「あー、知ってるよー。すっごいつかえないスキルだって!」


ウソだろっ!!


「《魔力検知》はあまり聞いたことねぇが《魔力操作》の方は魔物を倒すでもなく、自己強化するでもなく何やってるか分からねぇスキルなんだと。だから誰も取らねぇって話だ」


ウソだっ!

冒険者じゃないのに分かる訳ないじゃないか!

そうだギルドに行こう!専門の人に聞くのが1番だ!

俺はダッシュで宿を飛び出しギルド本館に向かった。




「ポンコツスキルって言われてますねー」


なん・・・だと。


「魔法使いがベテランになって習得するような習得の難しいスキルですけど攻撃にも防御にも使えませんしー。自己強化や補助にも使えないのでー、非習得推奨スキルなんですよー。ウフッ」


ウフじゃねーよ、マジか。


「もし取ってしまったら抹消推奨スキルでもあるんですよー」

「スキルって習得しても消せるんですか?」

「はいー。人生で1度だけ、スキル抹消オーブで消せますー。1度に何個でも消せるって話ですよー。ただ何百万エナって話ですねー」


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