⑨-02-191
⑨-02-191
「ううぅ・・・」
「ひっひっひっひ」
「早くしてくれよぉ、さみぃよぉ」
「もう少しだ・・・」
カスカスカス
「う」
「あ」
「お」
バタバタバタ
「あ、あれ?どうした?」
「おい!矢が刺さってんじゃん!?」
「襲撃だ!」
「ウソ!まだいってねぇんだけど!」
「馬鹿!あの世にいっちまわぁあぁあ!」
カス
「くそ!あの藪からだ!」
カスカス
「くそ!出て来い!」
有利な状況で出て行くかバーカ。
ヒュンヒュン
カンカン
「来ると分かってりゃ落とせるぜ!」
頃合いだな。
「サーヤ、行くぞ」
「はい」
バサバサッ
「何だぁ!?2人だけ?」
「マジか、おい」
「そっ、その女性をぉぉぉ放せいぇいぇいぇ」
へっぴり腰でマチェ-テをブンブン振る。
「プッ、声震えてんじゃん」
「あれ、あいつは女じゃね?」
「ホントだ。服の上からでも胸の大きさが分かるぜ」
「こりゃ~拾いもんだな」
「今夜は楽しめそうだ!」
「男は殺して女は捕らえろ!」
「了解です隊長」
「かかれ!」
「うおおぉぉぉ!」
装備も着けずに向かって来る男達。
一部は下半身裸である。
寒くないのか。
ヒュヒュン
カスカス
「あ」
「う」
「おい!まだ藪に居やがる!」
「最低2人居るぞ!」
「クソ!汚ねぇぞ!」
「20人で1人の女嬲ってる方が汚ねぇっての。マーラ、やれ」
「はい!」
ドッドッドッ
「ぐおぉ!?」
「なっ」
「何だ!あのクロスボウ!?」
「マヤ!」
「了解!」
ドッドッドッ
「クソッ!藪からも!?」
「おっ、落としきれねぇ!ぎゃっ」
ドッドッドッ
「数が多すぎる!うあ」
「矢切れ!弾倉交換します!」
「あいよ」
「矢が無くなったぞ!今だ!」
「うおおお!ぎゃぁ!」
「なっ!どうした!?」
「足が切断されてるぞ!?」
「何が有った!?」
ヒュン
「うあ!」
「くそ!止まってても駄目だ!突っ込め!」
「うおおお!」
「交換終了」
「おやんなさい」
ドッドッドッ
「ぐあああ!」
「うお!」
「ぎゃああ!」
「あっ!ケセラ!てめぇ!」
襲われた女性が俺達に気を取られてる男達の背後から斬りかかった。
既に立っているのは4人となった男達。
「君!こっちに来い!」
女性に呼びかける。
悩む素振りをしつつもこっちに走り寄る。
サーヤ君の横に立った。
「待て!ぐあ」
3人になった。
「出て来ていいぞー!」
「「はーい!」」
2人が構えながら出て来る。
「よ、4人だと!?」
「たった4人に!?」
「騎士団員、メイル着なけりゃ、ただのヒト」
「お上手ですわ」
「君達ぃ、下半身裸で寒くないのかねぇ」
「くぅ・・・」
「お前ら!俺達を誰だか分かってんのか!」
「知りませーん。マーラ、金的」
「はい」
カシュ
「ぎゃああああぁぁぁ!」
「あらあら、竿が2本になっちゃったねぇ」
「俺達はルンバキア公国国境騎士団のもんだぞ!分かってんのか!」
「今分かりましたー。マーラ」
「はい」
カシュ
「ぎゅああぁぁぁ!」
「まっ、待て!降伏!降伏する!」
「1人になって降伏するとは・・・判断遅くない?マーラ、肩」
「はい」
カシュ
「ぐぅ!」
「マヤ!その女性を診てくれ!」
「了解!」
「股から血が出てる。ポーションを」
「はい!」
「俺とマリア、マーラはこいつらに魔力枷だ」
「「了解!」」
3人で騎士団員を拘束していく。
死んだ者が5人にいた。
14人を生け捕り。
なかなかの戦果だ。




