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HappyHunting♡  作者: 六郎
第8章 シンパシー・フォー・ザ・デビル (ムトゥルグ:マコル、マリア、マーラ、マヤ)
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「ワシと共に公都に来んかえ?」

「嫌でーす!」

「フ、フリーエ様!マコル君も即答かい!」

「まぁ、そうじゃろうな」

「お言葉は嬉しいのですが、やはり安全を考えると・・・」

「うむ。仕方なかろうな」

「旅は何処に行くんだね?」

「北部はどんな感じでしょう?」

「北部か・・・」

「北部のぅ・・・」

「「「「あらー」」」」

「先ず、冒険者の君達にとっては居心地は悪いと言って良いだろう。門衛に女性はいない」

「「「げっ!」」」

「北部は南部よりも女性の扱いが酷い。分かるだろう?」

「「「げげっ!」」」

「従って南部から北部に行く冒険者は殆どいない。商人の護衛くらいだな」

「商人は行くんですね」

「あぁ。北部諸国はもっと交易を増やしたいらしいが如何せん・・・な」

「まぁ、行きたくないですもんね」

「そうだ。冒険者が来ないから代わりに軍がその役を担っている」

「役、というと魔物退治とかですか」

「あぁ。その為軍は強い。しかし金が掛かる為経済的に困窮している」

「旨みは無さそうですね」

「人の移動も制限されている。しかし南部への移動は止められない状況だ。特にヒト族以外のな」

「人を出させない為、貴族達はあの手この手で街に縛っているそうじゃ」

「・・・奴隷ですか」

「うむ。奴隷王との戦で学んでおらん様じゃな」

「我々南部北端諸国はソルスキア、ルボアール、2大王国の援助でそうした北からの難民を受け入れ、相対的に力を削っているのだよ」

「戦争にはならないんですか」

「小さな争いはあっちゃこっちゃで起こっておるのぉ」

「「「「ひー」」」」

「ほ、北部は止めましょ!」

「そ、そうだな!」

「ヒェッヒェッヒェ。その方がえぇじゃろ」


「気になっている事が有るのですが」

「何かな?」

「以前、フリーエ様から建国王が奴隷王だとお聞きいたしました」

「うむ」

「しかし公国というのは?」

「ふむ。クエイド」

「はい。建国王の最後の話は聞いているかね」

「えぇ。暗殺されたとか」

「そうだ。その後、王の子供達による跡目争いが勃発してね」

「「「「げっ」」」」

「結果、子供達は全員死に、王の血脈は途絶えた」

「「「「えぇ!?」」」」

「その後、王の有力な部下が王の後継者を名乗り次々独立した。その中で有力な3家によって今の版図にまとめられたのだ」

「その1つがルンバキア公国?」

「そうだ。バルキア平原を東西に2分し、東に位置するのが我がルンバキア公国だ」

「西に位置するのが?」

「ベルバキア公国だ」

「「「「!?」」」」

(ティラミルティの諜報員が言ってた、別の国にも居るって言ってた国ね)

(そうですわ)

「もう1つの国は」

「ベルバキアの西の山岳地帯にある獣人国家、ベオグランデ公国だ」

「「「「獣人国家!?」」」」

「そうじゃ。お嬢さんは興味あろうな」

「は、はい」

「奴隷王の頃はこの3国で1国じゃったのじゃ」

「なるほど」


「マヤも興味持ってる事だし、ベオグランデに行ってみるか」

「そうね」

「いいの?」

「獣人国家って、ヒト族が行っても大丈夫なんですか?」

「勿論だ。同じ南部諸国に属している。それに北部への対抗心がヒト並み以上だ」

「ほー。北部からの元奴隷で構成されてるって事ですか」

「その通りじゃ。先祖の恨み・・・という訳じゃな」

「君達はパーティにマヤ君が居るから偏見も持たれないだろう」

「ヒト族に偏見が?」

「やはり奴隷だったからか多少はね。しかし南部で連合しなければいけないというのは分かってるからあからさまに出すのはタブー視されてる」

「まぁ。1度行ってみよう。実際に見てみない事には分からないだろうからね」

「うん」


「旅立つのかや?」

「えぇ」

「そうか・・・お嬢さん」

「え、私ですか」

「うむ。名前は何というたかの?」

「マーラです」

「マーラさんか」

「はい」

「どこの出身かの?」

「西、ソルスキアの西部・・・だと・・・思います」

「うん?」

「あの・・・小さい頃に攫われて来たので覚えていないんです」

「・・・そうか。辛い記憶を思い出させたかのぉ」

「いえ。今は幸せなので」

「うん?冒険者がかい?」

「はい。このパーティが・・・」

「そうかいそうかい。えがったよぉ」

「?」

「坊や」

「はい」

「こん指輪を渡そう」

「フリーエ様!?その指輪は!」

「フリーエ様も魔術師ギルドの幹部なんですか?」

「ほう。これを知っておるんかえ」

「えぇ、まぁ」

「なら話が早いわ。もし公国内でなんか有ったら知らせておくれな。と言っても魔導師ギルドは3公国じゃと主要な街にしかないけどなぁ、ヒェッヒェッヒェ」

「他国の街でもフリーエ様に届きますので?」

「うむ。連携を取っておる。しかし北部との境の国でもある。スパイが鳩を狙う猛禽類などを放っておるじゃろうし、多少中身を捻くって伝えておくれな」

「冒険者ギルドにも伝書鳩はいるでしょう?」

「うむ」

「連携は出来ないんですか?」

「ギルド戦争以来、信頼性がな・・・」

「面目有りません」

「アルビジェのギルドマスターを見るとね。ギルドウォーってのも納得しますよ」

「10年も前じゃが10年じゃ人は変わらんよ」

「分かりました。旅の途中で何か分かりましたらお知らせいたします」

「よろしゅう頼むわい」

「フリーエ様も、お体にお気を付け下さい。お年なんですから」

「ヒェッヒェッヒェ。まぁだ死ねんよぉ。ヒェッヒェッヒェ」




街ムトゥルグを出て北西に進路を取る。

獣人国家、ベオグランデ公国に向かうには隣のベルバキア公国公都を通るのが近道なんだそうだ。


「獣人国家ねぇ」

「楽しみが半分、不安が半分って所か」

「ヒト族への偏見が有るって話ですものね」

「私が居るから大丈夫って話だったよ」

「頼みますよー、マヌイさーん」

「おー!任せ給えー!」


「もう2月ね」

「あれ、そんなにムトゥルグに居たっけ?」

「なんだかんだでね」

「村に行ったり、装備を作ってテストしたり、ですわ」

「そっか。過ぎてみれば・・・だなぁ」

「ホントにね」

「良い人に恵まれたんじゃないか?この街でも」

「えぇ。最初の街ではどうなる事かと思ったけどね」

「あそこは臭いからやだな」

「トップが臭いと下も臭くなるんだろう」

「期間は短かったけど稼いだわよ」

「悪魔だもんな」

「魔女はお金にならなかったけどね」

「残念ですわ」

「仕方ないわよ。次からカッチリ報酬決めないとね」

「だな。で、今幾らあるの」

「490万」

「「「げっ」」」

「結構作って散財したと思ったけど」

「有りものに加工が多かったから、純粋に作ったのは寝袋と先輩の剣と私の弓くらいだし、マジックアイテムは寝袋だけだしね。」




「今回僕はスキル何も上がってないんだよね」


加藤一彦

-------------------------------------

頑健Lv4、病気耐性Lv3、殺菌Lv5、隠蔽Lv7、魔力感知Lv8

魔力検知Lv8、魔力操作Lv7、カウンターLv7、罠Lv5

雷魔法Lv4

-------------------------------------


「私も同じようなものね」


キクチ・ミキ

-------------------------------------

頑健Lv4、病気耐性Lv3、掃除好きLv4、解体Lv4、弓術Lv6

魔力感知Lv5

風魔法Lv5

魔力検知Lv3←UP

魔力操作Lv2←UP

-------------------------------------


「私は少し・・・」


サーヤ

-------------------------------------

頑健Lv7、病気耐性Lv7、吸精Lv7、魔力検知Lv6、魔力操作Lv5

解体Lv3、槌術Lv4

弓術Lv5←UP

-------------------------------------


「悪魔で稼いだんじゃないかな」

「それ位しかいないものね。後は魔犬とかゴブリンだし」

「はい」

「私のも見て」


マヌイ

-------------------------------------

頑健Lv1、病気耐性Lv4、魔力操作Lv1

火魔法Lv1、水魔法Lv5、風魔法Lv2

弓術Lv1←NEW

魔力検知Lv2←UP

-------------------------------------


「何!」

「《弓術》取ってるじゃない!」

「やったわね!」

「えへへ」

「しかし、習得して良かったのか?魔法使いになるんだろう?」

「サーヤ姉ぇみたいに必殺技って感じ」

「なるほど。弓だと思って近づく奴に魔法か」

「うん」

「マヌイ」

「考えてるな」

「うん」

「そうやって自分で考えて行くんだぞ」

「うん」

「失敗しても俺達がフォローしてやる」

「うん」

「ただ戦闘は言う事を聞け。パーティ全員で生き延びる為だ」

「うん。分かった」

「こりゃウカウカしてられないぞ。若いもんには負けてられんわい」

「いや、Lv8が言う!?」

「ひぇっひぇっひぇ」

「「「やめろー」」」

「そう言えばフリーエさんは何でサーヤの事を聞いたのかしら」

「さぁ・・・」

「・・・」

「先輩?」

「うーん」

「どうしました?」

「言わないでおこうと思ったんだけど」

「何?」

「「?」」

「あくまで予想でしかないが」

「「「うん」」」

「フリーエさん、魔力強かっただろ」

「「「うん」」」

「サーヤ君と同族・・・なんじゃないかって」

「「「!?」」」

「魔族ってこと!?」

「多分だよ、多分」

「サーヤ!?」

「・・・分かりません・・・」

「まぁ、そうよね。見た目ヒト族なんだし」

「魔力の強さだけじゃぁねぇ」

「でもそうだとしてフリーエさんはサーヤをどうして魔族だと?」

「魔力かな?魔族の魔力は特別とか?」

「先輩?」

「いや、魔力の共通項はヒト族のしか感知出来なかったな。君もだろ?」

「えぇ。何か視えなかったの?」

「あぁ」

「じゃぁ、直感的なものか・・・」

「今から引き返して確かめてみても良いぞ」

「・・・」

「そうよ。もし同族だったら折角の機会だし」

「そうだよ。サーヤ姉ぇ」

「・・・いえ。お忙しいでしょうし・・・悪魔で」

「・・・」

「「・・・」」

「ベオグランデ行ったらまたルンバキアに来るのも良いかもな」

「そ、そうね」

「ベオグランデって言っても別にあたしの故郷って訳じゃないから、観光したら戻って来れば良いよ」

「「そうしよう」」

「・・・はい」

「だったらお土産とか買った方が良いんじゃね?」

「そうね。何が良いかしら」

「ばあさんだし、柔らかい食べ物とか」

「怒られないかな?」

「笑ってくれるだろ。ひぇっひぇっひぇ」

「「「やめろって」」」


次回、第9章開始

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― 新着の感想 ―
[良い点] 着実に強くなっていく程度が、読み進めてこの物語に馴染んでいく速度にあっていて好きですね。 物語全体を通じて謎解きや達成目的が無い長編物は、読むのが途中でしんどくなりますが、各章ごとにテーマ…
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