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HappyHunting♡  作者: 六郎
第7章 ライト・マイ・ウェイ (領都バレンダル:アルゴ、マリン、カーラ)
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ビグレット商会系列の宿に泊まっていた僕達は4人部屋に移っていた。


「よーし!マヌイ!リーダーは僕だ、僕の指示に従ってもらう!」

「はい!」

「先ずは《頑健》さんだ!」

「《頑健》さん?」

「今まで習得出来なかったのか?」

「ううん。取らなかったわ。将来魔術士になろうと思って魔法関係のスキルの為に枠を空けておいたの」

「スキルの習得は個人の自由だ。だが僕達は《頑健》さんを奨励している!」

「なんで?」

「・・・ヤヌイも取ってなかったのか?」

「・・・うん」

「・・・もし取っていたら、或いは」

「・・・分かった!取るわ!」

「1度習得しなかったスキルは再度取れるのかな?」

「多分大丈夫だと思う」

「よし。じゃぁ先ずは《頑健》さんで。次は装備だ」

「装備?」

「あぁ。僕等はみんな同じ装備をしている。これが・・・サーヤ君見せてやれ!」

「はい!」

「ちょ、別にサーヤじゃなくて自分で見せればいいでしょ!サーヤも脱がない!」

「ちっ、これがサーペント装備だ」

「へー」

「これを君にも着てもらう。軽くて丈夫だから魔法使いにも良いはずだ」

「うん!」

「後でタリルコルさんに発注しよう」

「うん!」

「武器は何か使いたいのあるかい?」

「んー。魔法使いだから杖?」

「杖って射程とか威力とかが増すんだっけ?」

「確かそう」

「3属性だから長所を伸ばした方が良いか」

「そう思うわ」

「よし、杖を買おう」

「うん!」

「他には・・・」

「ステータス見ながら決めましょ」

「そうだな」


マヌイ

-------------------------------------

病気耐性Lv4

火魔法Lv1、水魔法Lv3、風魔法Lv2

-------------------------------------


「3属性が光ってるな」

「そうね」

「えへへ」

「羨ましいですわ」

「みんなのスキルも見せてくれない?」

「・・・駄目だ」

「えっ」

「先輩?」

「・・・そっか。うん、分かった」

「段階を踏まないと駄目だ」

「えっ」

「マヌイ」

「うん」

「君は今常識に囚われてる」

「常識に囚われる?」

「魔法はイメージだ」

「うん。そう教わった」

「しかし常識に囚われると魔法も囚われる」

「うーん」

「今は分からなくて良い。僕達のステータスは後日見せる。いいね」

「うん、分かった」

「よし。先ずは装備を発注しにいこう」




「サーペント装備に1ヶ月か。まぁそんなもんだろ」

「素材取り寄せだしね」

「採寸は終わりましたから気長に待ちましょう」

「うん」

「その代わり革鎧を買ったからこれで魔物を狩りに行くぞ」

「うん!」

「杖も買ったしね」

「でもそんな高いの買わなかったわね?」

「ついでに殴れれば良いかなと思って」

「「「・・・」」」

「どした?」

「魔法の杖で?」

「うん」

「殴るんですか?」

「うん。駄目か?」

「いや、別に駄目じゃーないけど」

「そう言えばタリルコルさんに鍛冶屋を紹介してもらってましたよね」

「そうだそうだ。行くよ」

「えぇ?」




「これは特殊なハンマーじゃな」

「えぇ。作れます?」

「勿論じゃ」

「ハンマー自体は既製品ので良いんで中身を細工して貰えれば」

「あぁ。大丈夫じゃ」

「何日ほどで出来ます?」

「明後日には出来るじゃろう」

「後もう1つ作ってもらいたいものが」

「何じゃ?」

「図面を作って来ました」

「う~ん。結構部品が多いのぉ~」

「出来ますか」

「部品が多いが単純じゃな。出来るが3日かな」

「さっすが仕事が早い。では纏めて3日後に取りに来ますね」

「うむ」


「また何作るんです?」

「いわゆるショックレスハンマーだ」

「「「ショックレスハンマー?」」」

「サーヤ君」

「はい」

「以前、プレートメイルをブッ叩いたが」

「はい。弾かれました」

「そう。つまりサーヤ君が振り下ろしたメイスの力はメイルに当たって跳ね返った。つまり全ての力がメイルに伝わっていないんだ」

「あぁ。歩く要領と同じって事ね」

「そうだ」

「「?」」

「歩く時に地面を踏むだろう」

「はい」

「うん」

「地面に踏む力が伝わってるんだけど、逆に地面からも力を受けてもいるんだ。それで歩ける」

「「?」」

「泥にはまった時、歩きにくいだろ?」

「はい」

「うん」

「踏んだ時の力が地面から返って来ないからだ」

「「う~ん」」

「マヌイ」

「うん」

「木を軽く殴ったら痛くないだろ」

「うん」

「思いっきり殴ると」

「めっちゃ痛い」

「それだ」

「でも硬いからじゃないの?」

「硬さは変わらないだろう」

「うん」

「与える力が大きくなれば受ける力も大きくなる?」

「その通りだサーヤ君!素晴らしい!」

「はい!」

「マヌイも3日後にはハンマー出来るから、実際に見てみような」

「うん!」

「もう1つは?」

「ふふふ」

「うわっ。絶対悪い事考えてるよ」

「3日後のお楽しみだな」

「それじゃぁ今日はこれから狩りに行く?」

「あぁ。マヌイを慣らす為に魔犬だな、魔幼虫はいないだろう」

「そうね。コンテより寒いんじゃないかしら」

「そうだな」




やはり寒いからか魔幼虫は見かけなかった。

魔犬でマヌイを慣らしていく。

しかしオークを狩っていたマヌイは全く問題なかった。

翌日からは北の森に居るゴブリンを狩った。

流石にオークが大丈夫だったからゴブリンも大丈夫だ。

更に翌日。


「これならネムリマイタケも大丈夫だろう」

「えっ!?ネムリマイタケ?狩れるの?」

「私達はキノコハンターよ」

「これでお金を稼いできたんですよ」

「先ずはキノコの里まで行くぞ」


ネムリマイタケの魔力を探して見つけた。


「じゃぁ、マヌイに僕のスキルを1つ見せる」

「うん」

「これだ」

「・・・《殺菌》?」

「そうだ」

「?」

「キノコを殺せる力だよ」

「えぇ!?」

「まぁ、見てなさい。菊池君、命綱を頼む」

「はい」


そしていつもの如くネムリマイタケを仕留めた。


「えぇ!?武器を使わずに!?魔法でも無かったよ!?」

「あぁ。純粋にスキルだけだ」

「こんな簡単に・・・」

「これがバレたら皆が狩ってくれって寄って来るでしょ」

「そうだね。それで隠してたのかぁ」

「そういう事」

「これで7500エナだ」

「えええ!?」

「この後もう1匹狩るぞ」

「じゃ、じゃぁ2匹で15000エナ!?」

「そうよ」

「うわー」

「今日は美味しい物でも食べるか」

「良いわね!」

「そうしましょう」

「これで7500エナ・・・」

「戻ってこーい」




2匹のネムリマイタケを背負ってビグレット商会に向かった。


「やぁアルゴ君」

「どーも」

「マヌイ、どうかな。冒険者は」

「うん。今の所大丈夫」

「そうか」

「今日は久しぶりにネムリマイタケを納品に来ました」

「ネムリマイタケを・・・マヌイは大丈夫だったのか」

「うん。ホントに何もしてないからね」

「ううむ。なら良いのだが」

「今までも大丈夫でしたでしょ」

「そ、そうなのだが」

「うふふ。大丈夫よタリルコル様」

「く、くれぐれもよろしく頼むよ。アルゴ君」

「勿論ですよ、おじいちゃま」

「ブフー!」


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