表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

探索型ナノマシン

 数分後・・・

西行「よし、連絡は取っておいた。改良が終わるまではこのまま仕事に励んでくれだってさ。」

作良「ふ~ん、大丈夫かな~」

西行「まだこの技術は公表されていないから大丈夫だろ。」

プルルルル・・・プルルルル・・・

壁に備え付けられた電話が、鳴り響く。おいちゃんが対応した。

西行「いくぞ。」

私たちは階を一階降り、ガレージからトラックをエレベーターに乗せた。上の道路が引き込まれ、私たちはシャッターが開いたのを確認し、現場に出動した。

西行「現場は商店街、指名手配犯がその中に紛れ込んでいるらしい。」

作良「え?人探しのために私達を呼んだの?」

西行「何でも、人が多すぎてよ。私服警官を送り込むにもあんまり遅れないんだってさ。俺達ならたくさんの目を持っているわけだし、適任だってさ。よし、この角を曲がって・・・あ~やっぱり多いいな。セールでもやっているのか?・・・ほれ、これやるよ。」

作良「あ、っと。耳にはめて連絡な。俺は反対から操作をするから、歩きながら目を使え、半径は5メートルぐらいだ。だから出来る限り端を歩け、建物の中も見逃すなよ。じゃ、発見したら連絡しろ。」

作良「分かった。よっと・・・」

私はトラックを降り、人ごみの中に忍び込んだ。


 人々の間を掻き分けて進んでいきながら、右のレンズを確認している。視認範囲に赤丸が表示された。その周辺を見ると、その赤丸は左の建物の中に入っているようだ。

作良「おいちゃん。反応があったよ。」

西行「分かった。お、そこに居たか。・・・よっ。」

作良「うっ、近くに居たのか。」

西行「で、何処なんだ?」

作良「あの建物なんだけど・・・」

西行「あ?おい、あの横、誰か倒れてないか?」

作良「え?」

ふと路地を見ると、見知った姿の人が居た。髪の毛も白いのに、白衣を着ているが、探偵になる前に医者だったから白い探偵と呼ばれている、役蛇やくじゃ 進定しんじょうさんがしゃがみ込んでいた。

作良「あの~何しているんですか?進定さん?」

進定「あ?あ、あぁ。これは、お二人ともお久しぶりです。」

西行「何やっているんですか?こんなところで。」

進定「そちらこそ、指名手配犯の捜索では?」

西行「は、はい。そうですが・・・奴を追い詰めたかと思ったら此処で消えたんだよ。」

作良「いえ、消えてませんよ。」

進定「作良ちゃん、何で分かるんだい?」

作良「この建物にいますよ。」

進定「何?」

ガラガラガラ・・・この建物から転がるような音がした。右レンズを見ると、赤丸が遠ざかっていた。

作良「あっちです。」

西行「援護しろ。」

そう言いながら、叔父さんは犯人を追った。気づけば右手に銀のリボルバーを持っている。私も同じものが出せる。が、今は追いかけるだけにしよう。犯人が人を押しのけるので私たちはそれなりに早く追いついた。おいちゃんが犯人を一直線上に捕らえて、発砲した。音は拳銃とは思えない音だったが、犯人の足に弾丸が張り付いた。

西行「よし、逮捕だな。」

彼は鍵無しの手錠を犯人の手に遠目ではめた。

進定「おぉ、なんだか分かりませんが捕まえたんですね。一緒に報告に行きましょう。」

西行「そうですね。」

進定「外に応援を呼ぶらしいですよ。」

西行「応援がもう来たんですか?」

作良「何か悪いの?」

西行「あぁ、最初っから逃げていたら捕まえれなかった。逃げなかったのは彼が見失ったからだ。」

進定「そうだったんですか?」

犯人「急いだほうが余計に怪しいと思ったんだ。出来る限り隙を作って人ごみに紛れようと・・・」

西行「それにしては急いでたじゃないか。」

犯人「急ぐ人もいるんじゃないですか。」

西行「あぁ、そうかもな。ん~」

とにかく犯人は署轄につれていかれた。

西行「とにかく包囲してたら逃げられたかもしれないんだ。この車がもっと速かったらな・・・」

私は帰るとき、トラックを見て気づいた。

作良「急いでて気づかなかったけど、なんか大きくなってない?」

荷台が最車高の半分まで鉄箱が達していた。

西行「今回は探索任務だったから増設しておいたんだよ。」

作良「いつの間に?」

西行「出動のときさ。もっと多くすることも出来るぞ。」

作良「多ければどんなことができるの?」

西行「そりゃあ、でかいものも作れる。車丸ごと持ち上げられたり出来るんじゃないか?」

作良「それならカーチェイスもしなくて済むね。」

西行「そうか・・・俺はチェイスしていたいがな。最悪の事態にはなりたくないし。」

作良「そんな暗いことよりさ、トラックを改造するんでしょ?」

西行「あぁ、そうだな。二代目でも作ろっかな~」

 続く・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ