表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/68

プロローグ!もう1度、違った人生を。

初の投稿です。もし、読んでくださる方がいれば、幸いに思います。

文章を書くのは始めてですが見守ってください。




2018.3.29 誤字訂正 新しい話を挿入 表現修正

2018.5.6 誤字脱字修正 表現修正


 主人公の名前は、甲斐志恩(かいしおん)

 志恩は高校1年の夏、学校の帰り道で突如目の前が光に包まれ、気が付くとそこは異世界アルビス大陸に転生、剣と魔法、モンスターや悪魔、神々の実在する世界。


 シオンは冒険者となり、剣と魔法の修練をしながら15年の歳月を生き抜いた‥‥






 シオン達の行く手に現れたのは1匹の黒竜、その大きさは5階建てのビルに匹敵する大きさだ。黒竜が口から真っ黒な炎を吐くと、シオン達の後方で戦っていた王国軍の一部が、一瞬で蒸発する…


「ドラゴンを早く倒さなければ、王国軍が壊滅してしまうわ」

 シオンの横で正面からくる敵を魔法で薙ぎ倒しながら、アリサが叫ぶ。


 シオンは剣をドラゴンに(かざ)し仲間へと指示を出す。

「リュウジ、マリア、俺の守りを頼む。アリサ、ドラゴンからの攻撃を防いでくれ。シェリー、魔力の補助を頼む」


 呪文の詠唱に入ると、シオンの体から黄金色の魔力オーラが立ち昇り体を覆う。

 リュウジとマリアは、シオンに近付くオーガやレイスを剣と魔法で押し返す。そのとき、ドラゴンがシオンの魔力に気が付き、志恩に向け口を開くと喉の奥からどす黒い炎をちらつかせた。


 アリサは、素早く上位召喚を唱える「『風の精霊神ボレアース』我に力を貸し、敵の攻撃を退けたまえ」


 アリサの召喚で現れたボレアースは、シオン達とドラゴンの間に薄い風の膜を張った。その幕は遠目には光のカーテンの様に見えるが、実は物凄い勢いで風が圧縮され流れている。


 ドラゴンがシオンに向けて黒炎のブレスを吐く。しかしボレアースの張った風のカーテンにぶつかると、黒炎の威力を弱めながら上方へと弾き飛ばされた。


 そして、ドラゴンがブレスを打ち尽くした時、シオンの詠唱も終わりを迎え、シオンの魔法が完成し、高らかに呪文を唱えた。


「雷神の雷『ケラウノス』!!」


 シオンの剣先からドラゴンに向けて細い稲妻が走り命中、次の瞬間、空から巨大な稲妻の光がドラゴンの姿を呑み込み、ドラゴンは咆哮を上げその場に崩れ去った。



 志恩達は、ドラゴンを倒した勢いのまま、敵の待つ居城へと乗り込むのだった。



「とうとうここまで辿り着いたぞ」



 シオンは今、国と国とを裏から操り争わせ、悪魔召喚をも成功させ、アルビス大陸を闇の底へ落とそうと企てた張本人、ドルグマ・ダオゼンを追い詰めていた。


「お前の目論見もここまでの様だな」

 シオンはダオゼンに向かって指を突き立て叫んだ。


「ふっお前らごときが何を言う、ここで貴様らを葬れば、我が目論見は達成することとになる」

 ダオゼンはそう言うと、自分の前に虚ろな顔で佇む少女に向かって悪魔の言葉を発した。

「★□◇%◇▽◎※・・・・・」


 すると少女は青白い顔を上げ、真っ赤な瞳を大きく開き、一言呟く。

「あいわかった、貴様との契約を果たそう」


 そう言って、シオン達に向かって腕を突き出すと、掌から青白い炎を打ち出した。


 シオンの後ろにいた、魔法使いのシェリーは『マジックプロテクションノヴァ』【絶対魔法防御】を唱える。悪魔の炎は虹色の輝きを放つ魔法シールドに触れた瞬間、物凄い爆発を巻き起こし、シールドと共に掻き消える。


 シェリーは呟く、

「この敵はかなりヤバイ。全力でいかないと死ぬよ」


 シェリーの言葉を聞いて、全員の表情から余裕の2文字が消えた。


 戦士リュウジは神をも貫く神殺しのクラウ・ソラスで少女に斬りかかるが、その刃すらも少女に乗り移った悪魔は片手であしらう。


 僧侶であり、モンクでもあるマリアは仲間に祝福の魔法、回復の魔法、と唱えつつ神聖魔法で攻撃し、悪魔を弱体化させる。


 精霊使いのアリサは、風の最上位精霊であるボレアースを召喚し、その魔力で悪魔の動きを鈍らせる。


 魔法使いのシェリーは、攻撃魔法と防御魔法を交互に繰り出し、悪魔の体力を削りながら、敵の魔法を防いだ。


 そして勇者シオンは、聖剣カラドボルグと光の魔法で悪魔に対し相乗の攻撃を加える。



 長い長い戦いの末、遂にシオン達は悪魔を倒し、悪の元凶であるダオゼンの目前まで迫った。


「これで勝ったと思うなよ。この戦いのは、これからが始まりなのだ!」


 そう叫び、ダオゼンは闇の言葉を唱える…


 すると(たちま)ちダオゼンの全身は、青白い炎に包まれ、高らかな笑い声と共に燃え尽きるのだった…



「これで、全て終わったんだな‥」


 シオン達は、お互いに肩や腕に掴まりながら立ち上がり、外から響く勝鬨(かちどき)の声をいつまでも聞いていたのだった……








 志恩達は、15年間、アルビス大陸を冒険して勇者として成長し、様々な大陸国家を救い、悪の根源を倒し、平和への道筋を開いた。

 その実績が多くの人々に認められ、シオンは大陸の中心に位置する国ファーラグーン、その王城にて人々から祝福と栄誉を授からんとしていた。


 シオンは万感の思いを胸一杯に噛み締めながら、傍にいるアリサに話し掛けた。


「いやはや、長いようで、あっと言う間の15年だったね」


「本当にそうね、この世界に来たときは死のうとまで思い詰めていたのに、こんな日が来るなんて…」


 二人は手を握り合いながら、王城テラスの眼下を埋め尽くす人々を一望していた。

 多くの国民が見守る中、今まさにファーラグーンの王、グラガルドⅢ世より「大陸の勇者」の称号がシオン達勇者に授与されようとしていた。


 式典が始まり、王が勇者達に勲章を授与しようとした、その時…


 今まで雲一つない晴れ渡った空を、突如どこから湧いたのか、暗く厚い雲が空一面を覆い尽くし光を閉ざす。辺りは暗闇に閉ざされ人々を不安と恐怖へと(いざな)うのだった。


 誰もが暗く広がる空を見つめ…


 静寂が全てを支配したその時、雲の隙間から(まばゆ)い一筋の光が真っ直ぐ勇者達を包み込む。光は国中のあちらこちらで観られ、光の輝きが治まった時、人々の前から勇者達の姿を忽然と消してなくなっていた‥






「暗い、ここはどこだろう。何だ、この懐かしい匂いは・・・」


 一瞬なのか何時間もたったのか、朦朧とする頭をひと振りして志恩は暗闇から瞼を開く。


 そこには…

 夕暮れの道、微かに記憶が残る場所。

 足下の道が視界に入りながら志恩は突如、我に返った。

 足下にある道は‥


 アスファルト!


 右手側には土手の傾斜が上へと続いており、左手側には住宅や工場が立ち並んでいる。

 志恩が立つのはその間の道、舗装してある道路で自転車に股がり佇んでいた。


 気を持ち直し落ち着いた時、辺りが騒がしい事に気が付く。叫び声やサイレンの音が鳴り響いており、異様な熱さを感じる。

 志恩が振り返ると、そこには炎と煙りが立ち上る建物…

 燃え盛る建物は、炎の熱を志恩の周りへ振り撒きながら、火を撒き散らしていた。


 その時、志恩は昔の記憶を思い起こす。


 ーーあこには確か変電所のような電力会社があったところだ。


 稲妻混じりの炎を捲き上げながら、天高く燃えている。

 炎の中にちらほら見える飛行機の翼の様な破片を見たとき、志恩は頭に痛みを覚え、うっすらと記憶の断片が合わさっていく。


「そうだ、思い出した。確か学校の帰り道…空が一瞬光ったと思ったら飛行機が堕ちてきて……」


 そして、ハッと自分の服を見て体を触る…


「マジかよ」


 さき程まで、30歳の筋肉質で傷だらけだった自分の体が、今は15年前の懐かしい学生服のブレザーを着用、少しなよっとした体つきで、自転車に股がり立っていることに驚く‥


 ーここは間違いなく元の現代世界、そして15年前の姿に戻っているー


 しかし周りの状況が、彼をゆっくりとその場で考えさせてはくれなかった。


 彼の直ぐ側では変電所が勢いよく燃え上がり、その場に居続けるのも辛い程、火の勢いは激しかった。

 消防車や救急車、パトカー等も徐々に集まり初め、辺りは更に騒がしくなってくる。


 志恩は辺りを見回し…


「仕方ない面倒に巻き込まれるのも嫌だし、急いで家に帰えろう」


 15年ぶりの自転車、少しぎこちない体が覚えているもので、何とかゆっくりとだが漕ぎ出すことが出来た。志恩は自分の記憶にある16年間育った街、家へと向かうのだった。




 志恩の家は下町の住宅街にある一軒家、父と姉と妹の4人で住んで居た。母親は彼が幼い頃、事故で亡くなっており、父は男手ひとつで3人の子供を養ってきた。姉は我儘な自由人で家事もろくにやらず、高校卒業後、家を飛び出しどこかへ行ってしまった。


 家のことは基本的に志恩と妹の愛莉がやっており、父は夜遅く帰ってきてすぐ寝てしまい、次の日の朝早く仕事に出てしまうのだった。


 そんな家なので夕方のこの時間帯、部活で遅くないときは愛莉が夕食の仕度をしている筈だ。


「ただいま~」


 15年ぶりの我が家の玄関をくぐると、懐かしさを肌で感じ、昔懐かしい家の匂いが‥したのだが、志恩にしてみれば、あまり楽しい想い出がある家ではなかった。


 姉とは年齢が離れており、あまり関りを持った記憶がない。


 妹は年子と言うこともあり、小さい頃からいつも一緒で、お風呂に入ったり夜一緒に寝たりと、仲が良く、家事なども二人で分担しながらやって来た。


 だからこそ、志恩にとって転生してからの15年間、妹のことだけが心配でしょうがなかった。

 だが、今この状況を考えると、15年と言う歳月は経過していないのではないかと思われる。


「お帰り~志恩遅かったわね、どこか寄り道してたの?」


 双子の様に物心ついた時から一緒に暮らしていたせいで、愛莉は志恩の事を兄とは呼ばず名前で昔から呼んでいる。

 愛莉はしっかり者で真面目だけど、負けん気が強く変なところでドジだ。そしてたまに、志恩だけには甘えるところがあった。


「えっ、そう?」

 志恩は自分でも今、どんな表情をしているのか不安になっていた。


「部活ないから、すぐ帰るって言ったのに~」

 キッチンで調理をする愛莉が、口を尖らせながら志恩にぼやき出す。


「なんか火事があったみたいで‥だいぶ永い間…うん、永い間、寄り道しちゃってさ」

 志恩の溜めた言い方に、愛莉は少し呆れ声で返す。


「な~にその言い方、何年も出掛けてたみたいな言い方して。1時間もたってないよ」


「そっそうだったね」

 志恩は胸に深く息を吸い込み、遠い過去を思い出していた。





 志恩と愛莉は同じ高校の同じクラスである。志恩が4月生まれで愛莉が3月生まれなので、歳の違う兄妹だが同じ学年となっている。

 愛莉はスタイル抜群で、身長は志恩よりも低いが160は有り、頭は志恩よりも良く、私立の進学校にも行けたのだが、近所の高校に行きたいと言って、志恩と同じ高校を受けた。



 今は学期末試験の前なので部活はなく、今日は愛莉が晩御飯当番になっていたようだ。


「なんか、帰ってきてから変だよ。雰囲気も違うし、しゃべり方とか、ちょっとお父さんに雰囲気似てるよ」

「そっそんなことないよ、疲れてるからそう思うんじゃないか」


 額に汗をかきつつ、苦笑いで誤魔化そうと必死になる志恩。


 志恩は頭の中で考えを巡らせ、昔ってどんなだったっけ?15年も大人の世界に居たから、ちょっと老けたのかな。親父って、どんなだったっけ?

 などと考え込んでいた。


 あまりボロが出ないように静かにやり過ごそうと、手早く夕食を胃袋に掻き込むと、食器を片付け、そそくさと自分の部屋へと逃げるように退散した。


 ーーしかし久々の愛莉の手料理、美味かったな♪


 15年ぶりの現代食は懐かしく、彼の舌や胃袋に染み渡り、こちらの世界に帰ってきたのだと実感させた。



 姉が家を出て行ったので姉の1人部屋が空き、志恩と愛莉が二人で使っていた子供部屋を今は愛莉1人で使い、志恩は姉の部屋を1人で使っていた。

 志恩は自分の部屋に入ると勉強机に向かい、今の状況を冷静に判断することにした。


「う~ん」


 考えれば考える程、色々なことを悩んでしまう。


 あちらの世界は夢だったのか?しかし、夢にしては15年の記憶がハッキリ残っていて、いくらなんでも長すぎる。

 はたまた、今、この瞬間が夢なのか?などと考えれば考える程、全てに疑いを持ってしまう。

 転生したての頃は、元の世界の心配ばかりしており、友達は、家族は、突然いなくなって事件になっているのではないかなどと、色々考えてしまったが、今は逆に異世界はどうなっているのだろうか?平和は保たれているのかろうか?などと、逆の心配をしてしまっている。


 志恩は頬っぺたをつねり。「痛い」


「どう考えても、今は夢じゃなく現実だよな~、でも向こうの記憶もあるし」

 と考えながら、おもむろに魔法引用、ローエンシェント(下位古代語)を口ずさむ。


『ㅗㅓ∬ㅎ∽∝¢・・・(アッシブショック)』


 バシッ!!!!


 志恩が眺めていた、部屋の床に置いてあるテーブルが、弾け飛ぶ。

 志恩は、驚きのあまり机の椅子から滑り落ち、唖然とした。


 ドタドタドタ…バタンッ


「なにっ?!凄い音したけど」


 愛莉が志恩の部屋に飛び込んで来たとき、部屋には四散したテーブルの残骸と椅子から落ちて床に尻餅を着いている兄の姿がそこにはあったのだった…





 愛莉が朝食を食べ終え、眠そうに起きてきた兄を見て。


「おはよう、早くご飯食べちゃってね。何か疲れてるみたいだけど、早く用意して学校行くよ」


 昨夜は妹を何とか誤魔化し、志恩は部屋の片付けをしてから一晩中、異世界の知識を思い返していた。


 異世界には一般に知れている魔法が大きく別けて3種類、古代語魔法、精霊魔法、神聖魔法がある。

 夕べ志恩が使ったのは古代語魔法。


 志恩は異世界では魔法騎士だったため、3種類の魔法を使いこなせるのだが、こちらの世界では、古代語魔法しか発動しなかった。


 古代語魔法は、体内の魔力を力に変換して使用するのに対して、精霊魔法は精霊の力を借りるため、こちらには精霊がいないらしく使えなかった。

 神聖魔法も神の力を使い魔法を発動するのだが、こちらの世界には、異世界の神の力は届かないようで発動しなかった。


 古代語魔法については、体内から円滑に魔力を引き出し増幅する媒体として、杖や指輪などを用いるが、志恩は今、そのような媒体を持っていないため、100%の力では、魔法を行使出来なかった。

 しかし仮にも勇者にまでなった志恩である、100%でなくとも魔法の力は強大。体の筋力などは昔の高校生の体に戻っているため、腕力や瞬発力は異世界にいた頃に比べていささか衰えているが、異世界で学んだ体術などは何とか再現出来そうだった。





 志恩らが通うのは都立青空ヶ(あおぞらがおか)高校。


 東京の下町にあり、最近、廃校になった私立高校に公立高校が移転して、新しく改築した新学校である。


 周りの学校と比べて成績的には中の上、進学する生徒もいれば、卒業後就職する生徒もいる一般的な普通科高校である。


 志恩にとっては10数年ぶりの学校生活、ドキドキとワクワクの気持ちを胸に圧し殺し、愛莉と共に自転車通学するのであった。


 クラスへと入り記憶の糸を手繰り寄せながら自分の席へと向かい、違和感はないか周りの様子を伺いながら、ぎこちない動きで着席する。


 緊張をしながらも午前の授業を全て受けたが、授業内容はスルスルと頭に入っていく、大人の時間を過ごしていたせいだろうか、ものの考え方や要領が良くなっており、勉強にも興味が湧いていたせいだろう。そして脳が若返ってる為か、どんどん頭に授業内容が入っていき、午前の授業が終わった時には、勉強を楽しみ過ぎて時間が過ぎるのを忘れていた程である。




 昼食の時間…


 この学校には大きな学食があり、親御さんが苦労しないようにと、安くて美味しく、栄養バランスの取れた食事がいつも提供者されていた。


 志恩と愛莉はよく二人で学食を利用し、今日も二人一緒に教室から学食へと向かうのだった。


 学食へと繋ぐ渡り廊下に差し掛かった時、志恩と愛莉の行く手に、だらしなく制服を着込む4人の男子学生がニヤニヤと人を小馬鹿にするような態度で前方を塞いできた。


「あっれ~二人でこれから近親相姦でもしに行くんですか~」


「「不純異性交遊はだめですよ~」」


「「「はっはっは」」」


 志恩は過去の記憶を辿った…


 確か2年生の評判の悪い学生で、新学期早々、愛莉に目をつけ言い寄ってきたが、愛莉は相手にもせずあしらい続けており、その事を根に持って、何かにつけてちょっかいを出してくる奴等だ。


 昔の志恩は喧嘩をしたこともなく、揉め事が嫌でいつも大人しく逃げていたのだが‥今の志恩は昔の志恩ではない。


 志恩は、鼻で笑い、

「面白い、夏になってきたせいか、校内でも蝉がビービー鳴いているんだね」


「「なっ!」」


「えっ!」


 志恩の台詞に、愛莉と2年の男子4人は驚いた。そして4人の男子の内、1人の学生が志恩に近付き。


「嘗めた口聞いて、冗談でしたじゃ済まねぇぞ」


 と、その男子が志恩の胸ぐらを掴もうと手を伸ばしてきた。だが、志恩は落ち着いた態度で、サッとその手を避ける。


 相手の空振りした手が宙を掴み、相手はカッとムキになり今度は逆の手を伸ばす。だが、今度は志恩も同じ方の手でその腕を叩き弾き飛ばす。


 怒りで顔を真っ赤にさせた男子生徒は、今度、前蹴りを繰り出し攻撃してくる。それを志恩は体を反転させ相手の蹴り上げた足を右手で下から上へ弾いた。


 蹴り上げた男子学生の足は、宙に上がり過ぎ、そのまま後ろにふんぞり反って転び、背中と頭を廊下に強く打ち付けて倒れた。


 残りの3人は何が起きたのか呆然としたが、すぐに正気を取り戻し、怒りを(あらわ)にしつつ志恩へと殴り掛かってきた。


 志恩は愛莉をポンッと後へと軽く突き飛ばすと、3人に向かって歩み寄る。


 勝負は一瞬だった。


 志恩は相手の蹴りやパンチを紙一重でスルスルとかわし、そしてかわした際に手や足を掴み捻り上げ、たちまち男子学生4人は廊下の床へと倒されてしまった。


「これ以上やるなら、足腰立たない様にするよ」


 志恩は廊下に転がる4人にそう言い残し手を放すと、愛莉の手を取りそそくさと食堂へと向かうのであった。


「盗賊やモンスターに比べたら、子供のお遊戯だね」

「志恩、どう言う意味?」

「あ~特に意味はないよ」


 つい妹の前で、軽口をたたいてしまう志恩であった。




 食堂へと到着した志恩と愛莉は、定食を頼み、それを受け取ると二人で席に着く。


 先程の騒ぎを見てた生徒なのだろうか、遠巻きにヒソヒソ話し声が聞こえ、こちらをチラチラ見てるのが志恩の視界に入る。

 食べずらさを感じる中、志恩と愛莉は大人しく昼食を食べるしかなかった。


 食事を終えた頃、ようやく愛莉が口を開く、

「さっきのは何だったの?やっと気持ちが落ち着いてきたんだけどさ」


 志恩の顔をジッと見詰めながらの愛莉からの質問。


「えっと~、じっ実は、柔術みたいのをちょこちょこっと習ってたんだよ」

「うそ!そんなの聞いたことないよ」

「隠してたからさ。だって家族を守れる男と成るためには、何かしないといけないなって常々思ってたから」

「それにしても、喧嘩慣れしてたみたいだったけど、そんなことしてるの?」

「してないしてない、そんなこと。愛莉を守るのに必死だっただけだよ」


「へぇ~~~」


 愛莉は志恩に向かい目を細め、疑いの眼差しで見詰めた。


「そんなに見るなよ。食べ終わったんだったら、さっさと教室戻ろうぜ」

「ハイハイ、今はそう言うことにしておきましょう」


 ちょっとやり過ぎちゃったかな。などと志恩は反省しながら、教室へと戻って行った。


 志恩が教室に入ると、騒がしかった教室が一瞬静まり、何人かの生徒達が寄り集まり、志恩を取り囲んだ。


「おいおい、聞いたぞ志恩」

「上級生をのしちまったんだってな」

「凄いじゃん!どうしたんだよ」


 志恩の周りで生徒達が盛り上がっていると‥



 ピンポンパンポーン



《1年D組の甲斐志恩くん、1年D組の甲斐志恩くん、至急校長室まで来てください。1年D組の甲斐志恩く‥》


「あらら~マジか~」

「ヤバくね?」

「別に悪くはないんだから、ちゃんとお説教受けて来なよ」

「校長室はヤバいよな」

 等と口々に言いたいことを生徒達は口にする。


 ーーみんな、好き勝手言ってろ…


 などと思いつつ、頭をかきながら項垂(うなだ)れ気味に、校長室へとトボトボ志恩は、歩いて向かうのだった。


 教室を出るとき、愛莉も付いてこようとしたのだが余計面倒になりそうだったので、愛莉の肩に軽く手を乗せ、

「心配しなくてもいいよ、それに一人で行った方が、誤魔化しようがあるからさ」


 しかし愛莉は心配そうな表情で志恩を見詰め、

「でも、私が原因だし」


 今度はそんな愛莉の頭に軽く手を乗せポンポンとして「大丈夫だから、心配しないで待っててよ」となだめ、教室で待っていてもらった。


「校長室は大袈裟だよな~、責めて職員室か生活指導室とかにしといて欲しいよ」

 などと目立たないようにしようとした矢先の出来事に、愚痴りながら向かう志恩であった。



 校長室の前は静まり返っており、中からの話し声が少し漏れていた。

 志恩は扉の前まで来ると、深呼吸を1度。そして気合いを入れ、ドアをノックする。


 コンコン


 すると、中から「どうぞ」と女性の声が返ってきた。


 ーー確か教頭先生の声かな?しかし教頭まで居るのかよ…

 などと疲れ気味に考えながら、校長室へと恐る恐る入る。


 部屋の中には、校長、教頭、担任、そして見慣れぬスーツの男が二人と、予想だにしない人数が居るのだった。


 誰だろうこの男達は、とちょっと怪しんで志恩が見ていると、見慣れぬスーツの男性が口を開いた。


「君が甲斐志恩くんだね?我々は警視庁の者なんだが、君に、にさん聞きたいことがあってね」

 と、警察手帳を示した。


 そこで校長が志恩に向かい話しだす。

「実は君の生徒手帳が事故現場の近くに落ちていたらしく、何か知っていることや見たり聞いたりしたことがないか、話を聞きたいと訪ねて来られたたんだ。知っていることがあれば協力してあげなさい」


 教頭や担任もうんうんと、校長の話しに頷いている。


 取り敢えず生徒手帳を確認し、志恩は受け取る。


 (もしかして転生の場所かな?参ったな、なに聞かれるんだろう)

 などと、顔に出さぬよう平静を装い話を聞いていた。


「生徒手帳を落とした場所に心当たりはあるかな?」


 志恩は何その回りくどい言い回し、と頭の中でケチをつけながら、答えを考え…


「いえ、落としたことに今、気付きました」


 ナイスな答え、と思いながら(とぼ)けてみる。


 すると今度は、違う質問をしてきた。

「では、昨日の河原近くの火災については、何か知っていますか?」


 ーーおっ、本題に来ましたね。でも、今火災としか言わなかったよな?朝のニュースでも、電力会社の火災としか言ってなかったけど、あれは飛行機墜落事故のはず…どうも何か怪しい臭いがする…


 そう、志恩が遭った事故は稲妻が走り一面光が覆い尽くしたあと、空から飛行機が堕ちてきて変電所に突っ込んだ、と言うのが事実である筈。

 志恩は天井を眺めながら、あたかも今、思い出したかのような素振りで答えた。


「あ~ニュースで観ました。確か昨日の帰り道に近くは通りましたけど、かなり危なそうな火事だったんで、急いで帰りました」


 志恩の答えに、スーツの男達は表情を変え「現場近くには居たんだね?」と口早に聞いてくるので、志恩は「はい」と答えた。


「では、火の手が上がったので驚いて、生徒手帳を落としたかもしれないと言うんだね?」

「たぶん、そうだと思います。急に火の手が上がったんで、驚いて落としたんじゃないかなと」

「ほう~、と言うことは、事故の瞬間を目撃していたと言うことになるんだね?」


 ん?

 事故の瞬間?

 しまった!火が上がった瞬間とは、飛行機が墜落した瞬間と言うことになる。


 志恩は一瞬瞳孔を大きく開き驚いてしまったが、すぐに落ち着きを取り戻し、

「大きな音がして振り向いたら炎が上がっていたんで、それ以外は何も見ていないんですが、何かの事故だったんですか?」


 素知らぬ顔をしながら、惚けてみると。


「いや、何か目撃情報がないか確認して回ってるだけで、何も見ていないのなら、それだけで結構だよ」

 と、それ以上の質問はなく。


「手間を取らせてしまったね、何か気付いたり思い出したことがあったら、ここの私の携帯に直接連絡してもらっていいかな」

 と、刑事の一人から名刺をもらう。


 そこには〈警視庁 刑事部特別捜査第6課 葛城正司 警部補〉と書かれており、警察のことはよくわからないが、何かを感じ取られたことは間違いなさそうだ。後で、警察のことは調べてみよう。そう考えながら午後の授業があるので、と校長室をあとにするのだった。


 志恩の後ろ姿を目で追い、何かを示し会わせた様に、刑事達は目を合わせ頷いた。



 その日の放課後、駐輪場では志恩を心配して待っていた愛莉の姿があり、志恩は愛莉の頭をぽんっぽんっと撫でてから笑顔で応え、一緒に下校し家へと自転車をこいだ。


 帰り道。


「ね~志恩、校長室に呼ばれる程、今日のこと怒られたの?」

「いや、喧嘩の事じゃなかったよ。昨日の夕方に火事があっただろ?その近くに俺の生徒手帳が落ちてたみたいで、警察の人が聴き込みの為に来てて、何か知ってる事がないか、少し話をしただけ」

「えっ、火事に出くわした?」

「いやいや、通りがかっただけで何にも知らないって答えたよ。危ないからすぐに離れたしね」

「それならいいけど、心配してたんだからね」

「そっか、ごめんな」


 などと、今日の出来事を話ながらの帰り道、夏にしては風が涼しく、じめじめした空気が辺りを包んでいた。


 暫くし、空を見上げると雲行きが怪しくなり、志恩の顔にポツリポツリと…


「ヤバい、家まで持たなかったな」

「ほんとね、本降りになる前に急ぎましょう」


 二人が家路を急ぎ大通りを自転車で走っていると、段々雨足が増してきた。


 その時!


 キキーー!! ガガガ! ドーン!


 ハッ、と自転車を止めて二人は音の方を向いてみると、路上にはスリップしたタイヤ痕、その先にガードレールに突き刺さる車。傍らには、泣きじゃくる子供の姿が目に入り、二人は急いで子供の元へと駆け付けた。


 志恩が車の運転手を見ると、エアバッグが作動していたようで大きな怪我もなく無事そうであった。次に子供に駆け寄り見ると、道路脇の雑木に体が沈んでおり、パッと見は雑木がクッションの役割をしたようで、かすり傷程度で大丈夫そうに見えた。


 それよりも車の前方に血だらけで、足があらぬ方向に曲がっている子供の母親らしき女性の姿が見える。まだ、息は有りそうだが、時間の問題かもしれない。


 愛莉はどうすれば良いのか分からず、立ち竦んでいる。


 このとき、志恩は自分達の母親が事故でなくなったことを思い出し、この子もそうなってしまうのかと考え、見て見ぬふりが出来なかった。


 周りにはまだ人気はない!今なら近くに居るのは愛莉だけだ!


「愛莉っ!急いで子供の様子を確認して、救急車と警察に電話してくれ。母親の方は俺が見てくる」


 愛莉は俺の声で我に帰り「うん、わかった」とすぐ行動に移る。


 志恩は周りに人気のないことを確認すると、女性の傍らへと近づき魔法の詠唱を開始した。


『ファミリアルフレッシュ』【完全治癒】


 異世界では一般に怪我の治療などは神聖魔法が使われるが、この世界では神が存在せず、神聖魔法は使えない。精霊魔法と古代語魔法にも1つづつ回復魔法はある。この時、志恩が唱えたのは、古代語魔法の上位魔法である。


 この魔法は怪我や病気を一瞬で治す効果がある。魔法の中でも高位の呪文であり、魔力消費も大きい。その為、効果は抜群である代わりに、あまり多様は出来ない代物だ。


 女性は一瞬光に包まれたかと思うと、出血は止まり、擦り傷も塞がり、足も正常な方向へと揃えられていた。


 志恩は女性を歩道の安全な場所へと座らせ、愛莉の方へと歩み寄る。


「子供は擦り傷だけみたい。電話はしたから、もうすぐ警察と救急車が来ると思うよ。母親の方はどうだった?大丈夫だった?」


 心配そうにしている愛莉に、志恩は優しく微笑み。

「大丈夫、母親は怪我ひとつ無かったよ。当たりどころが良かったのかもね。一応、気絶してるから、病院で親子共々検査してもらった方が良いだろう」


 愛莉は胸を撫で下ろし、ホッとする。

「そう、よかった。でも私が見たとき、血が一杯出てるように見えたけど」

「いやっあれは…そうそう、買い物の荷物が路上に溢れたみたいだったから、それじゃないかな?だんだん雨で流れたみたいだけど」

「そうなの?それならよかったけど」

「ほんと、よかったよ」


 そう言い、志恩は空の雨を仰ぎ眺めた。


 物陰からこちらの様子を伺う視線があることなど、気づく事もなく…


 雨は段々と強さを増して来るのだった。



 その後、警察官や救急隊員に状況を一通り説明してから、雨の中を急いで家へと自転車を走らせた。


 やっとの思いで、びしょびしょに成りながら、家に着く二人。


「風邪引いちゃうね、早くお風呂に入らないと」

「そうだね、早く愛莉入って来なよ」

「志恩もずぶ濡れなんだし、先に入りなよ」

「いいよ、俺は体を拭くくらいで大丈夫だ」

「だめだよ~。だったら、一緒に入る?昔みたいに、流しあいっこしようよ」


 志恩は一瞬固まってから、顔を赤くしながら「ばっバカなこと言ってないで、早く入ってこいよ」と、愛莉と顔を背ける。


 すると、下から覗き込むように愛莉が志恩に顔を近付け、

「え~照れてるの?ちょっと前まで、ずっと一緒に入ってたのに~。私は気にしないよ」


 志恩は怒る様な素振りで愛莉に向かって「いいから早く行ってこい。上がったらすぐに俺が入るから」と自分の部屋へと逃げていった。


 愛莉は悪戯な顔をしながら応えた。


「は~~い、クスクス」



 ーー愛莉は、100人いれば99人が可愛い、綺麗と言わせる容姿をしており、体のラインも均等のとれた出るところは出て引っ込むところは引っ込んでおり、歳に見合わず抜群のスタイルをしている。


 流石に15年ぶりなんだから、余計気にするよ。


 志恩は顔を赤くさせながら焦ってしまった自分に戸惑うのだった。






 試験が終わるまでは部活もなく学校の友達も皆、大人しくしていたので試験日まではあっという間に過ぎていった。


 試験は平均点以上は取れてるはずである。流石に1週間で15年前の記憶に追い付くのは無理があったが、志恩は要領の良さでなんとかそれをカバーし、あとの足りないところはと言うと…



 試験前日の夜、自室にて。


「流石に赤点は不味いよな~。でも、暗記ものは時間的に無理があるし、どうしたもんかな‥」


 志恩は悩みながら、ふと。


「言語が違うし、流石に無理かな」

 などとブツブツ言いながら、問題集に向かい。


『アンサードレイン』 [答えの導き]


「・・・ヤバっ!」

「これならオール満点取れちゃうよ。いやいやいや、逆に目立って呼び出しくらいそう。でも、程々くらいなら‥神様も多目に見てくれるよね」


 などと、言い訳をし続ける志恩の姿があった。





 試験も無事?終わり、試験休みに入った2日目。


 愛莉は朝からドタバタと何かを用意している。志恩は大きな欠伸をしながら部屋の扉を開けると、愛莉と扉の前で鉢合わせた。


「何やってるの志恩。そんなゆっくりしてて、間に合うの?」

「へっ?」

「何寝ぼけてるの?今日は試験が上手くクリア出来たら、みんなで渋谷に買い物がてら遊びに行くって、約束してたじゃん。忘れたの?」

「えっと、いつその約束したんだっけ?」

「あ~忘れてるな~。試験の1週間も前にしたでしょ」

「いや、そんな昔の話、覚えてる訳ないじゃん‥」

「も~どこのボケ老人よっ!10日もたってないんだから、ちゃんと覚えといてよね。ほらほら、早く用意して」


 志恩にとっては15年も前の約束である、流石に記憶の片隅にすら落ちていないようであった。



 それから急ぎ用意を整え、志恩と愛莉は待ち合わせとなる場所の駅に、少し遅刻しての到着した。


 そこには男3人女2人、計5人の男女が既に待っていた。


 その5人は高校に入ってから仲良くなった友達で、夏にはみんなで旅行に行きたいね、などと言っていた気がする。


 佐藤猛。短髪で背は高め、剣道をしているせいか背筋は伸びており、さっぱりした顔である。剣道部の期待の新人で、行動力があり、真っ直ぐな性格をしているが、要領が悪いのがたまに傷である。


 加藤貴司。ロン毛でイケメン、澄ました顔をしている。テニス部に所属でスタイル抜群、容姿端麗で運動が出来、成績も上位。ただ、人見知りが激しく、あまり人との交流を好まない。口数は少なく喋りが暗いが、どんな事にも答えてくれ、俺達には何故か心を開いてくれている。


 只野政夫。天文部に所属のインドア派。背は170ないくらいで男としてはちょっと低め。パッとしない見た目とオドオドした性格なため、女子には存在自体を知られていない事も。真面目な性格で何でも信じてしまう一面もある。


 海堂静香。愛莉と同じ剣道部に所属。胸はないがスタイルがよく、顔も黙っていれば美人に入るが、よく喋り、たまにうるさく感じる。思ったことを直ぐ口に出してしまう。ハキハキした性格で、運動神経は抜群。成績は中の中くらいかな。負けん気が強く、何かあるとすぐにしゃしゃり出てくる性格。


 有森柚木。小柄で内気、いつもモジモジしているが、1年ながら、生徒委員会の書記をしている。真面目な性格で冗談を本気に捉え、よくからかわれたりしている。顔も喋り口調も可愛い。



 志恩と愛莉は到着し、

「すいません、遅くなっちゃって」

「ごめんごめん、遅れちゃった」


 来たことにすぐ気付いた、静香が二人に言う。


「愛莉はいいのよ。どーせ、志恩が寝坊して、愛莉が面倒観てたんでしょ!」


「ハッハッハ!どうしてわかった?」


「見ないでも分かるって、愛莉が遅刻するわけないんだから」


「そっそんなのわからないぞ。愛莉が寝坊したのを俺がフォローしてたかもしれないじゃないか」


「で、言い訳はそれくらいでいいのかな?」


「はい、私が悪うございました。ごめんなさい」


「「「ハッハッハ」」」


 仲良し7人は、いつもの制服とは違う夏の私服姿に身を包み、一路渋谷へと電車に乗り込むのであった。


 ーーなんか、無くした青春取り戻してるみたいで、これはこれで楽しいからいいのかな~。

 などと、志恩は胸の内で考えるのであった。





外に居るだけで事件に巻き込まれる主人公。

友達との休日も無事に終る気配はなさそう。

新たな真実と出会いが待っている。


初投稿、どうだったでしょうか?

指摘やアドバイス、感想など一言でも頂ければ嬉しいです。

仕事の合間に書いているのですぐには書けませんが、書き続けたいと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ