第6話 初日17:14
「……どちら様かしら?」
出てきたのは女だった。
正確に言えば、ドアから出てきたわけではない。一瞬だけ顔を出して月影を確認した後、ドアの影に隠れ、片目と手元だけをこちらに見せている。手には身体強化薬の錠剤。いつでも飲めることを強調するように、これ見よがしに口元に掲げていた。
一瞬見えた印象では、背の高い肉感的な女だ。高校生にしては大人びている。隠れてはいるものの、怯えた様子が一切ない、堂々とした態度。
(ああ、私とは人種が違う)
と月影は思った。学校のクラスで一番美人で男の子に人気があるグループに所属してる、そんな人種だと思った。
「下手に動かないほうがいいわよ。攻撃する素振りを見せたら、すぐにこの薬を飲むから」
月影は腰が抜けて、その場に座り込んでしまった。
女は強い敵意をこちらに向けてきている。先ほど、狭井が猛威を振るい、それを運営者が許容しているので、いつどこから攻められてもおかしくない。その状況に、月影は恐怖したが、目の前の女は警戒している。差は歴然としていた。
「あ、あの、えっと、その、そう、筆記用具を……」
「敵の数、一。今のところ攻撃動作なし。ただし囮の可能性あり。他の方向も警戒して」
女はしどろもどろになった月影には応じず、睨みつけたままで、後方にいる仲間に情報を伝えている。
この空気にもう耐えられそうにない、と思ったところで、意外なところから助け船が出た。
「ヘイ、マイ・ヴィーナス、君こそ下手な振る舞いは慎むべきだ」
保健室の奥から男の声が聞こえた。どこか甘ったるい、芝居がかった口調。姿は見えないが、ベッドの上に寝ているらしい。
「通信はまだ終わってない。下手に動くと戦闘行為と見なされて『処分』されるかもしれないから、そのままでいい。それに、女性だろう? 僕は女性にはジェントルに接したい」
「そんなこと言ってる場合じゃ……!」
「君の怒った顔は見たくないな、マイ・ヴィーナス。美容によくないよ」
男の応答は、本気なのか、ふざけているのか、よくわからない。少なくとも、目の前の女よりも警戒心が薄い。高圧的な態度ではない、というだけでも月影にとっては救いだった。
「こんな姿勢で失礼。僕のことは木崎と呼んでいただきたい。そこのレディ、お名前は?」
「月影、芙和、です……」
「よろしい。芙和さん、君は通信内容を記録するために筆記用具を探している。間違いないかな?」
「は、はい」
「であれば問題ない。今、ここでマイ・エンジェルが通信を聞いてメモをとっている。後でそれを書き写させて差し上げるから、待っていてくれたらいい」
「静かにしてもらえませんか! 破芝の声が聞けません! あと、その呼び方恥ずかしいからやめてください!」
保健室の中にもうひとり、木崎の後輩と思しき女がいた。嘆くような口調で抗議しながら、机に向かい、手元ではペンを走らせている。目の前にいる「ヴィーナス」とは対照的に小柄で、身軽そうな体格。着ている制服の柄は同じなので、破芝の言っていた「三人組」なのだとわかる。
「オーケー、申し訳ない。しばらくお口チャックだ」
木崎が小声でいたずらっぽく笑った。
*
破芝の通信は、薬剤と食糧の配付所の場所を伝えた後で終了した。といっても、その説明は大雑把であり、大まかな位置と建物の特徴などが明かされただけだった。島の地図は配られていないため、道順は不明。ヒントを頼りに自力で探索せよ、という破芝の意図が察せられた。
木崎は申し出通り、仲間にとらせていたメモを月影に提供した。月影が書き写している間ずっと、ヴィーナスこと神永、エンジェルこと手嶌は月影に対する警戒心を維持し、不審な動きをしないように目を光らせていたが、何だかんだ木崎の指示に従ったところを見ると、三人組の中で木崎が一番上の立場らしい。
「綺麗な字を書くね、芙和さん」
木崎がベッドに寝そべったまま、月影に声をかけてきたが、
「えっと……、その場所から私の手元が見えるんですか?」
月影が借りた保健室の机はベッドから数メートル離れているし、高低差もある。木崎の言葉はあからさまに不自然だった。
「おっと、意外と冷静だね。もちろん見えるわけない。ただ、君の美しい姿勢を見ていれば、字も美しいであろうことは容易にわかる。内面の美しさが滲み出ている」
「はいはい、いつものアレでしょ。女を褒めずにはいられない病」
ヴィーナスこと神永が呆れたように言った。
エンジェルこと手嶌は表情を崩さず説明する。
「月影さん、スルーしてください。うちのリーダーは誰に対してもあんな感じなんです」
「おいおい、何だか僕をぞんざいに扱う流れになってるぞ? 心外だなあ」
苦笑する木崎を、月影は観察する。
髪を明るく染めていて、態度も軽薄だが、育ちの良さそうな穏やかな顔立ちのせいもあってか、不快感は少ない。今は高校の制服を着崩しているが、面長なので、細身のタキシードか何かを着せたら似合いそうだ。
今、横になったまま起きてこないのは、逃走中に怪我でもしたのだろうか。
と思ったところで、気づいた。
「薬を、使ったんですか?」
「お、急に話を変えてきたね! まあ、誤魔化してもしょうがなさそうだから言っておくけど、そうだよ」
この人は、逃走時に身体強化剤を使ったのだ。十分間の効力が切れて、今は麻痺して臥せている。
おそらく天童と同じように壁を破壊したのだろう。狭井は薬を飲もうとした人物を優先的に潰していたはずだが、その目を掻い潜ったあたり、抜け目がない。機を見る判断力が優れている。
それに何より、大量殺人から辛うじて逃げ延び、さらなる殺し合いを命じられたという極限状態なのに、他のふたりと違って余裕を漂わせている。
ただものではない、と感じる。
「おっと、芙和さん、そんなに僕を見つめて、どうしたのかな? そうか、また僕に惚れた女子がひとり増えてしまったのか。僕は罪な男だ」
「えっ!? あ、あのっ、すみませ」
「はいはい、そうですねー。木崎はイケメンですからねー」
動揺した月影をよそに、神永は淡々とあしらった。手嶌は首を振りながら小さく溜息をつく。
「木崎さんは自分の身を守ることを考えるべきです。麻痺していることを明かすなんて、月影さんが狭井のような敵だったらどうするつもりです?」
「大丈夫、大丈夫、芙和さんからは殺気を感じないもの。外側も内側も美しいレディだ。そして、それに、」
悠然と応じながら、木崎は身を起こした。
「もう十分経ったしね」
麻痺状態が解けたようだ。手を握ったり開いたり、首を回したりして、身体の機能回復を確認し始めた。
「快調。不具合はなさそうだ」
「破芝が言っていた通り、本当に十分きっかりですね……。機械みたいで、正直不気味ですが……」
手嶌はスマートフォンの時刻表示と木崎の様子を交互に見て、目を丸くした。
隣では神永が、どこか安堵したように微笑している。
「何かの間違いで一生動けなくなった、なんてことにならなくてよかったわね」
「そうだね。得体の知れない薬物だから、何が起きても不思議じゃなかった。でも、ひとまず、破芝の説明は信用できることがわかった」
木崎は芝居がかった仕草で、ゆったりと歩きながら両手を広げた。
「今の僕たちには、いくつか必要なものがある。そのひとつは情報だ。薬について、島について、運営者について、敵について。色々知っておかないと殺されてしまう。貴重な薬をいきなり一錠消費してしまったけど、そのおかげで生存できたし、情報も得られた」
旋回し、月影のほうに歩み寄ってきた。木崎の意図を読めず、月影は身をかわすでもなく、硬直してしまう。
木崎は慣れた風に、月影の手をとった。
「もうひとつ必要なのは、仲間だ」
顔を近づけ、まっすぐに目をのぞき込んでくる。
キスでもするんじゃないか、という距離。
萎縮してしまって、月影は動けない。
「もしよければ、僕たちと行動を共にしないかい、芙和さん」
「木崎!」
「木崎さん!」
神永と手嶌が怒声に近い声で遮った。
「こんな環境で、見ず知らずの人間を加えて、どうなるか……」
「マイ・ヴィーナス、マイ・エンジェル、それでもヴィーナスとエンジェルかい?」
木崎は、それまでのふざけた雰囲気ではなく、ごくごく真面目に述べる。
「君たちは、芙和さんを見捨てる気かい? 見たところ、彼女はさっきの騒動で仲間を喪っている。こんな過酷な環境で、寂しいレディを放っておくことは、僕にはできない」
仲間を、喪っている。
まだ確認していない事柄に、木崎は踏み込んでくる。
泣きそうになった。
「あと、僕たちにとっても得があるんだ。確かに、芙和さんが僕たちの足を引っ張る恐れはあるけれど、人数が多いほうが、島で暮らしていく上での役割分担がしやすくなる。それに、配付される食糧や薬剤の融通も利きやすくなるし……」
木崎が説得を続けようとしたところで、
RRRR! RRRR! RRRR!
月影のスマートフォンが鳴り出した。
さきほどの破芝の通信の時と違い、鳴っているのは月影のものだけだ。木崎たちの端末は静かだ。
これは。
この連絡は。
硬直が解けた月影は、柄にもなく素早くスマートフォンを操作し、
「遅くなって悪かったな、月影。無事か?」
「生きてたあ!」
聞き慣れた赤星の声に、叫ぶようにして応答した。
これまで抑え込んでいた感情を、思わず全部乗せてしまった。
「こーせーくんっ、本当にっ、私っ、心配してっ!」
「おお、元気っぽいな。今どこだ? これから合流しよう。そっちに向かう」
「ええと、ここは……」
月影が言い淀むと、木崎が囁き声で申し出た。
「僕が説明しましょうか?」
「あっ」
お願いします、と言う間もなく、木崎の手がひょいと動いた。鈍い月影の運動神経では反応できない。スマートフォンをかすめ取られてしまった。
「すみません、お電話かわりました」
「……誰だ?」
赤星の怪訝そうな声が漏れ聞こえてくる。
「僕の名は木崎といいます。あなたは月影芙和さんのお仲間さん?」
「そうだが。つーか、何の用だ?」
「いや、そんな怖い声出さないでほしいなあ。僕は今し方、芙和さんとお友達になったところで」
「何の用だって聞いてるんだが?」
赤星の機嫌がどんどん悪くなっていく。今ここにいないのに、眉をつり上げた表情の幻影が見えてしまう。
「困ったなあ。こちらはあくまで友好的に話を進めたいんだけど」
木崎は余裕の笑顔で応じる。
「芙和さんと合流したいんですよね? 場所をお伝えしますよ。学校の校舎内、一階の保健室です。来て、ついでに、僕たちともちょっとお話ししましょう」
*
赤星と天童から見れば「木崎が自分たちを呼び出して殺そうとしている」という可能性もあった。破芝の「試験」の概要が明らかになった今、それに従って動く者がいてもおかしくない。戦闘になった場合、ふたりは既に薬を使い果たしているので、一蹴されてしまうだろう。
しかし、そこに月影がいるとなれば、行かないわけにはいかない。危険性を理解しつつも、迷いはなかった。
学校に戻るにあたっては、二キロ以上の道を自分の足で駆ける必要があった。
狭井との戦闘の直後、天童は麻痺した赤星を抱えて、できるだけ狭井の目に留まりにくくなるように、離れた場所まで逃げたかった。ただし、その後の月影との合流も考えると、戻りやすい位置でなければならない。その結果としての二キロ地点だった。
二キロ。
身体強化した状態では三十秒もかからなかった。
自分の足で、時速二百キロ以上の速度が出せるという、常識をあざ笑うかのような事態。天童は当初、力を制御するのに手間取ったが、慣れてからは自動車を軽く追い抜く勢いで、猛烈な風の抵抗をものともせずに走った。
抱えられていた赤星は「おいおいおいおい! これちょっと死ぬ死ぬ! ペース落とせって!」と半泣きになって喚いていた。
そんな道のりを、普通に走って戻ると、十分近くかかる。
身体強化した者と、していない者との圧倒的格差。
狭井の一件で既に明白なことではあったが、改めて、静かに思い知らされた。
保健室にたどり着くなり、赤星は「木崎ってのはてめーか」「月影に何か変なことしてねーだろーな?」と凄んだが、天童がなだめ、月影がとりなして落ち着かせた。
その様子を見て、木崎が「なるほど、赤星くんかあ」と感嘆した。
赤星は、講堂で破芝につっかかり、狭井に立ち向かっていったため、「受験者」の中ではかなり目立った存在になった。ほとんどの人間が、破芝とのやりとりを見て、赤星の顔と名前を覚えている。
木崎は恭しく頭を垂れた。
「その節は、どうもありがとう」
「ああん? 礼を言われるようなことしちゃいねーが?」
「いやいや、君が、というか君たちが狭井と戦ってくれなかったら、僕も、マイ・ヴィーナスもエンジェルもあの場で死んでいた可能性が高い。心から感謝しているよ」
「……てめー、自分の友達のことをヴィーナスとかエンジェルとか呼んでるのか?」
赤星は精神的に引いていた。青ざめて、寒気に震えながら、心象風景の中で二キロ遠ざかった。
神永と手嶌は恥ずかしさで目を背けたが、木崎は「うん、そうだよ」と言うだけで、全く動揺しなかった。
「それで、話とは?」
天童が冷静に、話題を本筋へと戻す。戦闘になることも警戒していたが、どうやらそれはなさそうだ、と内心では安堵している。
木崎は単刀直入に切り出した。
「僕たち、協力できないかな、と思って」
「……協力、とは何の?」
「この島を生き抜くための」
木崎は朗々と説明する。
自分たちは他の「受験者」を殺すつもりはないが、襲われる危険はある。人数が多いほうが、身を守りやすいだろう。夜間、交代で見張りを立てるにしても、三人交代ではろくに睡眠もとれないが、六人ならひとりひとりの負担が少ない。「試験」が数日がかり、事によると何週間、何ヶ月も続くとなれば、疲労度が大違いになる。
また、配付される身体強化剤の活用法にも幅が出る。破芝の説明では毎日ひとりに一錠配られるとのことだったので、六人で組めば六錠入手できる。敵に襲われ、薬を使わざるを得ない状況になった後、手持ちの数に余裕が生まれる。
不真面目な態度に似合わず、説明は理路整然としていた。
「確かに、三錠では危うい……」
今まさに薬を持っていない天童としては、身に染みる指摘だった。
「赤星、月影さん、どう思う? 僕としては、彼の提案、一考の価値があると思うんだけど」
「うん、私は、反対しない……」
月影は躊躇いがちにではあるが、頷いた。こちらを警戒してくる神永と手嶌のことは怖いし、馴れ馴れしい木崎にも気を許したわけではないが、メモを提供してくれた恩があるし、何より「試験」のほうが怖すぎた。生き延びるために、できることはしておくべきだ。
「こーせーくんは?」
「うーむ……」
赤星は渋い顔つきをしていた。天童が気遣って促す。
「何か問題があったら、言っていいよ?」
「こいつの仲間になった場合、俺たちにも妙ちくりんなあだ名がつくのか? ヴィーナスとかエンジェルみたいな?」
赤星の指摘は質問の形をとっていたが、実質は断固とした拒否だった。
*
同時刻。
講堂には数百の死体が転がったままになっている。狭井兄弟が殴り殺し、蹴り殺し、踏み殺し、捻り殺した受験者たち。どの死体も部分が欠損したり、おかしな方向に折り曲げられたりしている。
床面を見れば、そこらじゅうに血溜まりができ、別のところには内臓や眼球が落ちていた。
地獄を具現化したかのような光景。
誰も近づきたがらないのが普通であり、実際、受験者の大多数は「講堂からできるだけ遠いところに逃げなくては」という強い恐怖心で逃げていった。
秋野レミがここに戻ってきたのには、当然、理由がある。
「うわっ、臭っ……」
鼻を押さえながら、死の空間に近づく。気が強く、破芝との質疑でも臆せず踏み込んだ質問をした秋野だ。惨状には怯みつつも、目的のために歩を進めた。
後ろからは、友人である藤春祥子がおずおずとついてくる。実のところ、秋野にしてみれば藤春は嫌悪の対象だ。藤春の弱気な態度を見ているだけで苛々してくるくらいなのだが、破芝からは「友人」と判定されてしまったらしい。
「レミちゃん………」
藤春が声をかけてきたので振り返った。秋野からたっぷり十メートルほど離れたところで、立ちすくんでいる。
「何ぐずぐずしてるの? さっさと来なさい」
「あ、あのぉっ!」
「……何?」
「と、ととととトイレ! トイレ行かせて!」
「さっき行かせたばかりでしょう。もういい。アンタ置いてくわ」
「ああああああっ! ごめん! ごめんなさい! 行きますついて行きます!」
お荷物だ、と秋野は思う。
破芝は「三人一組になるように連れてきた」と言っていたが、藤春はこんな泣き虫だし、もうひとりの仲間は狭井の猛威に巻き込まれて早くも落命した。これでは秋野の仲間はいないも同然だ。どうして、よりによって藤春が生き残り、戦力になりそうな友人のほうが死んでしまったのか。心の中で深く嘆いた。
とはいえ、嘆いてばかりでは始まらない。
不利を自覚しているからこそ、積極的に手を打つ。
秋野レミが戻ってきたのは、死んだ友人を弔うため、ではない。
講堂内で死んだ受験者、約五百名。
そのひとりひとりに配られていた身体強化剤を拾い集めるためだ。
身体強化剤の威力は既に思い知った。これをいかに有効活用できるかが「試験」の行く末を大きく左右する。
破芝の説明では、身体への負担が大きいため、服用は一日三錠以内に留めるべきという話だった。五百錠手に入れたところで、自分で活用できる量はたかが知れているが、それでも、持っていて損なものではない。薬の効果を検証するための実験材料として使えば、情報の面で他の受験者を大きくリードできる。また、通貨がわりの取引材料としても活用できるかもしれない。
この発想ができた受験者は秋野だけだった。
秋野は自分の優秀さを疑っていない。仲間をひとり喪っても、もうひとりがお荷物でも、秋野が秋野でさえいれば戦える。怯える藤春を強引に連れてきたのは、単に拾い集める作業を手伝わせるためであり、戦力としては数えていない。何なら、本当に放置してきてもよかったくらいだ。
(大丈夫。私の機転があれば、勝てる)
狭井の騒動と破芝の通信で動揺こそしたものの、すぐに立ち直り、自信を回復した秋野だったが、
(勝て、る--?)
その心は再び大きく揺らいだ。
講堂には先客がいた。
彼は、彼ら三人は、秋野とは全く別の異様な発想、規格外の目的に基づき、そこにいるべくしていた。
人間の形をしているが、秋野の目には怪物にしか見えなかった。