ももたろう
昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
二人には子供がおらず寂しい老後を過ごしていました。
ある日のこと、おじいさんは山へゴブリン退治に、おばあさんは川へ薬草採集に出かけました。元Sランク冒険者でしたが、年老いて動きが鈍ってきたのです。
そしておばあさんが川の傍で薬草採集している時でした。
上流から大きな桃が「ステータスオープン! ステータスオープン!」と言いながら流れて来ました。
おばあさんは驚きながらも、迷った末に桃を拾って帰りました。
依頼をこなしたおじいさんが家に帰ってくると、桃を包丁で切りました。
すると中から玉のように可愛らしいけれども、目付きがおっさんの赤ん坊がでてきました。
赤ん坊は桃太郎と名付けられ、すくすくと育ちました。
しかし、桃太郎は首もすわらない頃からぶつぶつと呟き、魔法の練習をしていました。
そんな桃太郎を、おじいさんとおばあさんは不気味な思いで見ていました。
そうして桃太郎が16歳ぐらいに成長した頃。
色んな魔法が使えるようになっていました。
これ以上は不気味すぎて育てられないと考えたおじいさんとおばあさんは、桃太郎を旅に出して厄介払いすることにしました。
「これ、桃太郎や。お前は充分立派な男になった。お前は不思議な力を持っておる。だからして、今ちまたを苦しめておる鬼が島の鬼を退治して来ておくれ」
「それは冒険者ランクで言えばどれぐらいの難易度ですか?」
「そうさの。ランクAぐらいになるかの」
「だったら余裕ですね。行ってきます」
「ではこれを持っておいき」
武器と鎧ときびだんごをもらいました。
桃太郎は鬼を退治するため出発しました。
ところが、鬼が島には向かいませんでした。
「まずは冒険者にならないとね」
と言いました。
そうして桃太郎は冒険者ギルドのある、近隣の街へ向かいました。
するとどうでしょう。
途中で馬車を襲う盗賊に出会ったではありませんか。
桃太郎が駆けつけて魔法を唱えると、盗賊たちをやっつけてしまいました。
その馬車は奴隷商人の馬車でした。
中には獣人の奴隷がたくさん乗っていました。もちろんみんな処女の女の子です。
奴隷商は言いました。
「助けてくれたお礼に売れ残りの犬の獣人をさしあげます」
「強いご主人様、素敵です!」
犬の少女は尻尾をパタパタ振りながら懐いてきました。幼さの残る華奢な体をしています。
「まあ、これぐらいは助けたんだから当然だよね」
桃太郎は犬の少女を奴隷として従えました。
夜が楽しくなりました。
奴隷商の馬車に乗り、街へと向かいます。
街ではすぐには入れず門番に止められてしまいました。
「なんですか?」
「街へ入りたいなら通行料を払ってもらわないと」
「そうなのですか」
桃太郎は素直にお金を払いました。
すると冒険者ギルドに登録すれば無料になると教えられました。
奴隷商と別れ、冒険者ギルドへ向かいます。
冒険者ギルドではゴロツキが絡んできましたがなんなく撃退。
「やれやれ。身の程を知ってから絡んできて欲しいよね」
「さすがです、ご主人様!」
犬の少女にますます惚れられました。
Dランク冒険者だったゴロツキを軽くあしらった腕を見込まれて、ギルドマスターから直々にランクCの冒険者に任命されました。
桃太郎はいくつかの依頼をこなしました。
犬の少女は奴隷なので食事は床に座って食べようとしましたが、桃太郎は少女を家族扱いして一緒のテーブルに座らせて食べました。
犬の少女はますます桃太郎のことが好きになりました。
そして恩を感じた犬の少女は、どこが売れ残りだったんだと思うぐらいに強く成長しました。胸は成長しませんでしたが。
きびだんごはいらないので売り払いました。
桃太郎はお金が溜まったところで奴隷商へ行きました。
「パーティーを充実させたいから新しい奴隷が欲しいんだけど」
「それではこちらに」
奴隷商に案内されて奴隷たちを見て回りましたが、病気をしている猿の獣人の少女がとても安かったので買いました。
宿屋に連れて帰り、治癒魔法を唱えると猿の少女は元気になり、桃太郎に惚れました。
「どこまでも付いていきますわ、ご主人様!」
「じゃあ……わかってるよね?」
猿の少女ははちきれんばかりの巨乳を押し付けて言います。
「はい、ご主人様! 精一杯、ご奉仕させていただきますわ!」
夜がますます楽しくなりました。
こうして犬と猿の少女をハーレムに加えて、鬼が島へ向かって旅立ちました。
鬼が島近くにある街でまた奴隷商に行きました。
すると奴隷オークションがあるというので参加しました。
「ステータスオープン! ……わぁ。あの少女、怪我してるけどいいスキル持ってるね」
神から貰ったチートスキル鑑定眼で良い奴隷を見つけました。
大火傷を負って空を飛べなくなった雉の獣人の少女を安く競り落とします。
宿に連れ帰って回復魔法を唱えると、元気になりました。
「どう? もう大丈夫かな?」
「ああ、また空を飛べるようになるなんて! このご恩は忘れません!」
雉の少女に惚れられました。
「この羽毛に覆われた腰つきが、最高だね」
「やんっ……ご主人さまぁ……」
夜が疲れるぐらいに楽しくなりました。
そして桃太郎は鬼が島へ向かいました。
「みんなは見ててくれていいから」
「「「さすがですわ、ご主人様!」」」
鬼が島へ乗り込んだ桃太郎は、奴隷少女たちの熱い声援を受けながら戦いました。
悪い鬼達はチートな桃太郎に勝てるはずがなく負けてしまいました。
「ひえええ! 財宝は差し上げますから、命だけはお助けください!」
「悪即斬! 鬼は死すべし!」
「そ、そんなぁ~!」
桃太郎は問答無用で男の鬼たちを倒し、鬼が溜め込んでいた財宝を手に入れました。
すると胸と腰に布を巻いただけの鬼の美少女たちが桃太郎の足元にすがりついてきました。小さな角が可愛らしいです。
「鬼より強い人なんて素敵です!」「一生尽くします!」「お願い、抱いて!」
「鬼だけど、しかたないなぁ。ほら、おいで……」
桃太郎は優しいので、鬼の少女たちをハーレムに加えました。
酒池肉林の日々を送ることになります。
それから桃太郎は鬼が島を平定した褒賞として貴族になりました。
与えられた領地に行くと、稼いだ財宝を使ってノーフォーク農法をおこない、また蒸気機関をドワーフに3日で作らせました。
夜の営みも頑張りました。
そのおかげで子供がたくさん生まれ、たいそう栄えました。
めでたしめでたし。