星の川の向こう側から
今すぐ君に会いにいきたい。
どんなに願っても、叶わぬ願いであることをわかっていても。
神様、本当にごめんなさい。
引き離されても仕方がない、神様を悪いなど言わない。悪いのは僕と君だけれど、心から反省はしているけれど。
それでも、やっぱり会えないのは悲しいよ。
神様だけではなくて、君にも本当に謝らないといけないと思う。
怠けることなく、僕がきちんと働いていれば。幸せに包まれて、遊び呆けていなければ。
こうして会えなくなることもなかっただろうに。
二人が出会うことにより、幸せというものを知った。
仕事以外の楽しみというものを初めて見つけたんだ。
今すぐ君に会いにいきたい。
どんなに願っても、叶わぬ願いであることをわかっていても。
今すぐこの川を渡ってしまいたい。
どんなに泳いでも、辿り着けないことをわかっていても。
神様、心からありがとうございます。
確かに今は会うことが出来ないけれど。今は触れられないのだとしても。
それでも、やっぱり会えたのは嬉しいよ。
神様だけではなくて、君にも本当にお礼しないといけないと思う。
あっと言う間に過ぎてしまった、短い時間だったけれど。一瞬のうちに去って行った、短い期間だったけれど。
君は僕のことを支えてくれていたよね。
二人が触れ合うことにより、幸せというものを知った。
飼っている牛以上に可愛いというものを初めて見つけたんだ。
今すぐ君に会いにいきたい。
どれだけ願ったら、それは掴める未来になるのだろうか。
今すぐあの星になってしまいたい。
どんなに遠くにいても、空の上ならば君を見守っていられると思うから。
いつも僕の想いは届くんだと信じているから。
出会う前の、真面目な僕たちに戻ります。
だからお願い。またもう一度、彼女と廻り会わせて下さい。
今すぐ君に会いにいきたい。
いつでも願っている。それを夢見て、それまで以上の必死さで仕事に没頭して。
今すぐ壊れてしまいそうな状態だった。
そんなとき、神様がついに微笑んでくれた。
今すぐ君に会いにいきたい。
罪を犯した僕達だから、その願いは届かないけれど。
七月七日の夜だけは、二人が会うことを許可して貰った。
一年にたった一度しかない大事な日。その日の為に僕は働くさ。
その頑張りが認められると、神様が許可をくれる。
雨は止んで川は静まると、それは会うことを許された合図。
船に乗れば、君に会いにいけるんだ。
今すぐ君に会いにいきたい。
どんなに願っても、叶わぬ願いであることをわかっていても。
いつでもどこにいても、君を見守っているよ。
星の川の向こう側から。