君のことが好きだから
「あの星が欲しい!」なんて言って、君は上を指差した。
君が見ているのは、クリスマスツリーの頂点で輝く大きな星だった。ただ、頂点の星だけを見つめて言っていた。
それを見て、「本当に君は可愛い人なんだな」と僕は笑った。
君は気付いていないんだろう。それでももう、持っているじゃないか。
その星よりも、輝きを放っている星を。
僕が言っても、君はまだ気付いていない様子だね。不思議そうに首を傾げる君が可愛いから、僕は少し意地悪したんだ。
「意地悪しないでよ」と、君は頬を膨らます。それが可愛いから、僕は少し意地悪に笑った。
でも本当は君が大好きだから、正解はちゃんと渡してあるんだよ。いつ気付くかな。
「サンタさん、来て欲しい!」なんて言って、君は空を見上げていた。
君が今、欲しいと思っているプレゼントくらい知っている。サンタさんよりも、僕の方がわかっている。
だから「夜更かしをしなかったら来るでしょ」と僕は笑った。
君は気付いていないんだろう。それでも今年、ちゃんと配ったじゃないか。
どんなプレゼントよりも高い、決してお金では手に入らない幸せを。
僕が言っても、君はまだ気付いていない様子だね。不思議そうに首を傾げる君が可愛いから、僕は少し意地悪したんだ。
「教えてよ」なんて、君は頬を膨らます。それが可愛いから、僕は少し意地悪に笑った。
でも本当に君が大好きだから、プレゼントはちゃんと渡してあるよ。いつ気付くかな。
今年もあとわずかだね。残り一週間、全力で行こうか。
君のことが好きだから。




