表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/12

たった一夜の舞台

 思い思いの仮装をして、皆で集まれ。このパーティでは、本当の姿を隠していてもいいのさ。

 どんな仮面を付けていたって、誰も責めはしないから。ここに集まっているのは、皆々同じだから。

 恐れる必要はない。安心しておいで、恐怖のパーティへ。


 果たして、本当の姿ってなんだろうか。その質問に答えられる人なんて、きっといない。

 今日集まったその姿は、本物なの? それとも偽物なの?

 ありのまま、真実の自分の姿を映す仮面を付ける。そのことにより、その仮面の姿を仮の姿と称す。

 そして、普段の自分を本物だと思い込ませようとするんだ。


 それじゃあ教えてあげようか。本当の姿と言うものを。

 今日、仮面を付けて来てくれただろう。その仮面を取った、その姿が本当の姿なのさ。


 さあ、手を取って楽しく踊りましょう。

 妖怪だって魔女だって、どんなことも今日は関係ないよ。

 さあ、誰だって楽しく踊りましょう。

 楽しむこと。このパーティの法則は、それだけさ。



 果たして、本当の自分ってなんなのだろうか。その質問の答えを知っている人なんて、きっといない。

 今日集まったその姿は、自分なの? それとも全く別の存在なの?

 このパーティでは、常識の枷すらも破っている。そんな自由なこの姿を賞す。

 そして同時に、この姿は自分であることを否定しようとするんだ。


 それじゃ教えてあげようか。本当の自分と言うものを。

 普段、醜い仮面を付けているだろう。その仮面を付けた、その姿が本当の自分なのさ。


 さあ、手を取って楽しく踊りましょう。

 ほら仮装している以上、それが誰かなんてわからない。パーティ内の法則さえ破らなければ、今日は何をしても責められはしない。

 さあ、誰だって楽しく踊りましょう。

 どうせここは夢の中。たとえ何をしたとしても、簡単に許されてしまうんだ。


 さあ、手を取って楽しく踊りましょう。

 妖怪だって魔女だって、どんなことも今日は関係ないよ。

 さあ、誰だって楽しく踊りましょう。

 楽しむこと。それだけがこのパーティの法則なのさ。


 理想の姿に仮装して、皆で集まれ。このパーティでは、本当の姿は隠していてもいいのさ。

 どんなに美しく醜い仮面を付けていても、誰も責めはしないから。だって、ここにいる皆もその仮面を付けているのだから。

 恐れる必要はない。安心しておいで、恐怖のパーティへ。


 ただ、くれぐれも法則だけは破らないでね。どんな理由があろうとも、絶対に。

 罪を咎められることのない、そこは自由の世界。そんな甘い誘惑に侵されいく。それは仮面舞踏会の恐怖。

 たった一夜の舞台。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ