第14話 仕様
「パートナーマジシャンアシスタント、通称PMAは、自分に適正の高い魔法属性を擬人化させる神の化身と違い、こっちの魔法は、その反対属性、貴様なら水系統か土系統、はたまた両方兼ね備えた自然系統の魔力を擬人化させ、サポーターにする魔法だ」
高揚した真理が、指弾を打ち、空中に魔法陣を出現させる。
その魔法陣には、五芒星が描かれており、外周には見慣れない繋げ字のような文字列が弧を描いて回転している。
「これはお前のPMAの属性を見るための陣だ。右手を突っ込め」
言われた通りに、黙ってその魔法陣に手を入れる。
すると、ちょうど霧を触ったような感じの感覚が伝わってきた。
そしてそれはだんだんと強くなっていき、
「痛い痛い痛い痛い痛い痛いって!」
「黙れ!わざとだ!」
「わざとってなんだよ?!」
「そういう仕様なんだ、黙れ」
「どんな仕様だよ!?」
しばらくすると、その魔法陣は消え去った。
まだ痛い。
「マスター、大丈夫ですか?」
火花が真理を睨み付けながら言った。
「あぁ。大丈夫だ、火花。心配してくれてありがとな」
「なんだよ、まるで私が悪いみたいじゃないか」
その様子を見ていた真理が拗ねたような声で言う。
「悪かったよ。で、PMAはどうなったの?」
火蓮は、興味津々に聞く。
「ん?あぁ。水属性だった。それじゃあ次、魔術師協会にいきますかね、ご主人様?」
「魔術師協会?」