第9話 昼休み
時間は飛んで、昼休みになった。
「あー、腹へったー」
「マスター、これをどうぞ」
空腹に俺が唸っていると、火花が弁当箱を渡してきた。
「ありがと、でも、それ火花のだろ?」
「つ、作りすぎましたので。その、どう...でしょうか」
なんとベタな。
だが、その言葉に俺は嬉しいと感じつつ、言わなければならなかった。
「食材、あんまり無駄にするなよ?次からは俺がお前の分作ってやるから」
「はい、マイマスター」
火花は少し残念そうにそう答えた。
「でも」
俺がはなしを続けると、彼女は顔をあげた。
「俺がお願いしたときは頼むよ?」
「はい!マスター!」
彼女の持ってきた弁当の内容が全て中華だったのは余談だ。
あとで理由を聞こう。
食事中の会話
火蓮が弁当を開ける。
火蓮「うわ、全部中華。火花得意なのか?」
火花「はい、マスター。そもそも中華しか作れません」
火蓮「へぇ、和食しか作れないとか洋食だけなら、とかなら聞いたことあるのにな。中華オンリーか。新しい」
火花「もったいない言葉です、マスター」
火蓮「それに結構美味しいし...」
火花「///」
火蓮「火花もちゃんと食えよ?」
火花「それでは、いただきます、マスター」
その頃七斗翠月は、この二人の関係について、あれこれ妄想しているのだった。