表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

四話

登場人物過多です。注意してください。一部編集しました。

登場人物を変更致しました。(10/23)



無事にミリアレーヌとも合流出来ましたので、次は召喚チケットを使うことにしました。1/3まで減った魔族をこちらに導くことも考えたのですが、残念ながら今の私達には籠城出来る場所がありません。


この城も、何もせずにいればすぐに人間達から攻め込まれ陥落することも考えられるので、残りの魔族(元NPC)を引き入れるのは現時点で却下です。

防護魔法も完全に消えてますからね。あれを修復するのは時間がかかります。


というわけで、召喚チケットを使うことになりました。アレクシスとミリアレーヌにはゲームの世界と公式のこと、それからプレイヤーのことも言わずに、ぼやかして説明しました。私の他の来る予定の魔王のことも。


あの二人がいつ頃に来るのかまだ決まってませんし。ただ召喚チケットは500年前に居なくなった魔族を召喚させることに使うものだと事細かに説明したら、二人とも何となくで納得しました。そして大いに感動してました。何故。


「それでは騎士団団長両名に料理長総代も召喚させることが出来るのですね!?」


ミリアレーヌが嬉しそうに手を組みながら目を潤ませてます。顔が整った男性が好みだったんですね。え、イケメンの人は確かに好きで目の保養にはなるが好みではない? そういうものですか。


しかし、呼ぶにしても相手方が承諾するかどうかまだ決まってません。相手の都合もあるでしょうし……それに元の世界が今頃どうなっているのかも分かりません。うーん、こういう時にチャット……というかSky○eの電話通信みたいなのがあれば良いんですがねぇ……。


とか思っていると急に目の前に何か画面が表示されました。え、なんですかこれ。あれ、なんか見たことあるような…………ってああぁぁあぁあああ!!!!

見たことあるようなじゃなくて見たことありますよ!!使用してましたよ!!完全にSky○eのホーム画面じゃありませんか!!!

恐る恐る画面の記入場所を触ってみると、ローマ字のキーボードが浮かび上がりました。このタップ感……!!この世界でもこんなことが出来ることに興奮してしまいます。


私のお世話係両名は私のテンションが上がっていることにきょとんとした顔で頭を傾げています。二人とも可愛いですね。


ですが説明も出来ないのでスルーして、IDとパスワードを入力してログインします。すると友達欄にいる≪ベルセルク・ワールド≫仲間のほとんどがインしているじゃありませんか!これはすぐに声を掛けねば。


「アレク、ミリア、これから私の周りに防音魔法を掛けますが、貴方達に聞かせられないというわけではありません。でも今は説明出来ません。私が貴方達に話すことが出来るまで待ってくれませんか?」


二人に目配せして先に喋っておきます。するとアレクシスは少しだけ眉を寄せていましたがすぐに何もなかったように頷きました。ミリアレーヌも納得はしていないようですが理解したようです。ごめんなさい、この話はまた今度致します。


「「畏まりました、アンジェリーナ様」」


同時に頭を下げた二人に感謝します。防音魔法を掛けて、と。さて、皆居るでしょうか。まずは≪ベルセルク・ワールド≫の魔王グループにチャットしましょう。


――アンジェリーナさんがログインしました――

[アンジェリーナ:皆さん居ますか?]

[リオン:居る]

[ユリウス:いるぞ]

[ギルバート:いるぜ]

[ルイシェ:居ますよ]

[アドルフ:おう]

[リリア:いるよーん]

[ヒース:います]

[ジェイラス:いる]

[シェリル:いまーす]


あら、全員居ますね。ということはこの世界に魔王は私だけでしょうか?それに用があるのはこの世界に来ることになってる魔王二人だけですので他人侵入防止のグループを作っちゃいましょう。


[アンジェリーナ:リオン、ユリウス、二人だけに用があるのです。私が作ったグループ内で話しましょう]

[リオン:了解]

[ユリウス:分かった]

[リリア:えーリオンとユリウスずるーい]

[ギルバート:もしかしてあのイベントのことについてか?]

[アンジェリーナ:そうです]

[ルイシェ:成程、それならば私達に話すことは出来ませんね]

[アドルフ:アンジェリーナ、前にも言ったが召喚チケットのこと考えとけよ]

[シェリル:あ、うちもうちも!]

[ジェイラス:リオンとユリウスは絶対呼ぶなよ]

[ヒース:同感だね]

[リオン:おめーら喧嘩売ってんのか]

[アンジェリーナ:とりあえず、二人とも行きましょう。それでは皆さん、また何かありましたら連絡致しますので。では]

[ギルバート:おう、おつかれ]

[リリア:おつー!]

[ルイシェ:お疲れ様でした]

[シェリル:おつかれー]

[アドルフ:お疲れ様]

[ジェイラス:お疲れ]

[ヒース:おっつー]


移動して三人だけのグループに入って電話をすると二人同時に応答しました。これがテレビ電話でないことが救いですね。私の姿を見るとゲーム内のアンジェリーナと全く同じで驚くでしょうから。


「リオン、ユリウス、突然すみません」

「別に良いけど、どうした?」

「話は≪ベルセルク・ワールド≫のイベントのことか?」

「二人は……まだゲームにインしてないのですね?」

「ああ」

「これから入ろうとした時にお前からのメッセージが来たんだ」

「……リオン、ユリウス、このイベントには何か裏があります」

「裏?」

「どういうことだ?」

「……ここでは詳しく話せません。ですが、私に言えることは、ご自分のことを大切になさってくださいとしか言えません」

「「……」」

「……?リオン?ユリウス?」

「……分かった。ゲームにインしたら話してくれるんだろう?」

「え、ええ。ですが――」

「ならインしたらチャットで居場所を教えてくれ」

「そうだな、インしたら、な」

「そ、そうですね」

「それじゃあ、また会おう」

「ああ、またな」

「は、はい、また」


……大丈夫でしょうか。何故だか不安になりますが、あの二人なら大丈夫だろうと勝手に判断しておきましょう。そうしましょう。

それにあの二人がこちらの世界に転生?するかどうか分かりませんし。時間軸もこちらと同じかどうかも分かりませんし。まあ放置しておきましょう。


あ、そうそう、私の仲間だった方達にも召喚について聞いておきましょう。私の国――リーガハルの信頼なる仲間に。


――アンジェリーナさんがログインしました――

[アンジェリーナ:クロード、フェリクス、クリストフ、居ますか?]

[クロード:はい]

[フェリクス:どうしました?]

[クリストフ:居るよ]

[アンジェリーナ:貴方達に#3$について説明したいのです]

[クロード:?]

[フェリクス:何についてですか?]

[アンジェリーナ:あら?#3$についてです]

[クリストフ:ん?]

[アンジェリーナ:うーん、どうやら特定の言葉だけ文字化けしてしまうようですね]

[クロード:大丈夫ですか?]

[アンジェリーナ:ええ、また後で話すことにします。あ、個人個人で話すことになると思いますので、お願いしますね]

[フェリクス:分かりました]

[クリストフ:了解]

[クロード:了解しました]


……ふう、とりあえずはお話しできましたが、何故か召喚については説明できませんでした。恐らく何かの影響があるのでしょう。そういえば召喚するプレイヤーには事前に一度だけ確認は出来ると通知にありましたね。

多分電話での説明一回きりなんでしょう、それ以降再びやろうとしたら回線が悪くなる、みたいな感じになるんでしょうか。

よし、それではクロードに電話しましょうか。


――そういえば魔王達の関係と先程の三人について紹介していませんでしたね。魔王達のことはまた今度にしますが三人については説明しておきましょう。

まずあの三人と私の関係性についてですが、クロードとフェリクスは元の世界での私と同い年の従兄弟です。といっても私の家の方が大きかったのでクロードとフェリクスの家は分家にあたります。


私が事故に遭うまでは三人で学校に行ってたり家族旅行でも一緒に行ってたりととても仲が良かったのですが、事故に遭って病院生活になった途端に二人とも敬語を使いだして少し寂しくなったのを覚えてます。


クリストフについてですが、彼は私の兄です。私の家族は父と母、それに兄が二人に姉が一人の六人家族で、クリストフは下の方の兄ですね。

あ、どうして本名で呼ばないかというと、ゲーム内での名前の方が馴染み深いのです。何分人生で自由だった時より病院生活=ゲーム時間の方が長いので。


だからフリーターと言っても仕事は封筒作りとか英語、ドイツ語、フランス語の翻訳という家で出来るようなバイトしかしてないわけですよ……。役に立った覚えがありませんね泣きたいです。


……というわけでクロード、フェリクス、クリストフという順に電話しましたところ、あっさりと了承を得ました。ええ、あっさりと。要約すると、私のいるところは異世界で、召喚したら元の世界に戻ることは出来ないと確かに言ったはずなのに即答でしたよ。


「貴女が居ない世界など俺が存在する意味はない」


と三人とも同じような言葉で言いやがりました。そういう台詞は恋人に言いなさいと。特にクリストフ(兄)が心配です。ですが言質は取ったのです。ええもう三人とも一緒に召喚してやりましょうとも。……投げやりになどなってませんよ? ええ、断じて違います。

画面を閉じて防音結界を解除し、アレクシスとミリアレーヌにリーガハルの騎士団団長両名と料理長総代が来ますと報告しました。あ、騎士団団長両名は勿論クロードとフェリクスのことでクロードは紅騎士団団長、フェリクスは蒼騎士団団長です。

クリストフはもう分かってると思いますが、料理長総代です。彼は元の世界でも星五つのレストランの総シェフをしており、そしてゲーム内でも料理長総代です。ワーカホリックかって言いたいですね。


報告した途端ミリアレーヌは興奮し、アレクシスは逆に嫌そうに顔を歪めました。本当に嫌そうですね。結果的に渋々と了承しましたが。

でもこれで少しは人員に困ることはなさそうですね。ふふ、彼等にはたっぷり働いて貰いましょう。


あ、あの世界で私が今どうなっているのか聞き忘れてしまいました。





誤字・脱字がありましたら教えてくださると助かります。



ちょこっと説明しますがちなみに杏奈の家族の事ですが、長男の兄(32)は実家の会社を継ぎ、姉(30)は有名な女医さん、次男の兄(28)という若さで日本にある和洋折衷の料理を作るレストランの総シェフです。監督みたいなものなので、滅多なことじゃ動きません。なので余裕でゲームにインします。杏奈以外(?)家族皆多忙です。でも家族皆杏奈を溺愛しております。そして家族に溺愛されているのをあまり分かってない杏奈でした。普通に家族皆大好き!な杏奈です。そして更に恋愛に超鈍感です。アプローチされているのを普通にスルーします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ