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Prologue

とある小さな無人島から石炭が発見された。

それを見つけたある会社がその島に会社を立てた。

石炭により会社は大変に儲かり、その会社につられるように島には人が集まった。

やがて島には鉄筋コンクリートの集合住宅も整備され、島はどんどん栄えていった。

そしてその島の軍艦のような容貌から、人は島を「軍艦島」と呼んだ。


そして世界は終わり始める。


第三次世界大戦が始まったのは島に人が来てから六十年後ほどのころだった。

誰が始めた戦争なのかは誰も知らない。

だらだらと引き伸ばし続けたゴムがはちきれて始まったような戦争だ。


誰が誰の敵で。誰と誰が味方で。

何と何を求め。誰が何を奪い。

そして何より、彼らは何のために戦うか。


そんなことはどうでもよかった。

関係なかった。

もうどんな言葉も意味を持たないのだから。


「あぁ戦争だ、みんな敵だ」

「こっちを攻撃してくる奴を片っ端から殺さなきゃ」

「じゃないと自分を守れない」

「家族を友を恋人を恩人を」

「もうこんな世界さ」


「自分の大切なものだけ守り抜こう」


ある者は逃げ、ある者は走り、ある者は自ら死に、ある者は殺し。

ある者は狂い、ある者は狂い、ある者は狂い、


世界ごと狂った。


さぁ話をしよう。

狂った終わりの世界の片隅、軍艦島で起こった物語。

物語の中の彼等ですらどこか狂っているのだろう。


終わる世界の片隅で、彼らがつむいだ物語。


そう、昔むかし、あるところに…―――

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