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エピローグ
わたしは眠っていた。数ヶ月まともに眠れていなかったはずなのに、その夜はまるで暗闇に吸い込まれるように、あっけなく意識を失ったのだ。
まどろみの中で視界が開ける。一面の砂漠——けれど現実のそれとは違い、肌を撫でるのはひんやりとした冷気だった。立ち込めるのは、まるで誰もいない美術館のような静けさ。そこへ足を踏み入れた瞬間、わたしはこれが現実ではないのだと、どこか他人事のように理解していた。
突然、足音が響く。さらさらと砂を撫でる音が、確実にこちらへ近づいてくる。
——バン。
鼓膜を突き破る爆音。遅れて、脳を直接灼くような激痛が走る。視界の端で、黒い影がゆらりと揺れた。
頭を、ぶち抜かれた?
直後、冷静なもう一人のわたしが脳裏で囁く。大丈夫、だってこれは——ただの夢なんだから。
わたしは深い闇の中へ、再び意識を沈めていった。




