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雨の日の過ごし方

ハルフォンソの街からこんにちは。ティファレトです。

今日は生憎の雨でして、冒険者業はお休みです。

緊急の虫下しはもちろん対応しますが、雨の日は大抵の人々が外出を控える為、そうそう必要になる事はありません。

外で鍛錬も出来ず、子ども達も思い思いに過ごしているそんな日に私がする事といえば、読書です。


「.......」


雨の音だけが響く中、本のページを1枚1枚めくり文字に没頭していけば、やがて雨の音さえも消えて思考と文字が私の時間を進めるようになります。

物語、図鑑、法律、日記、あらゆる本を順番を気にせずに読み、一冊一冊を読み終える度に息を大きく吐く。


「シスター、お昼ご飯出来たよ」


「はい」


ちょうど良い時にアーノルドが声をかけてくれました。読書を一旦止めて食事としましょう。


「なぁシスター、後で武器の手入れ教えてくれよ」


「良いですよ。武器だけでは無く防具も教えましょう。とはいえ、革鎧と帷子ですが」


「やったぜ!」


食事中、ジョンからお願いされました。もちろん叶えましょう。

鍛錬だけではなく武具の手入れにも目を向けるとは実に感心です。


「私のは特注品になりますが、それでも構造は大きく変わりません」


革鎧を持って見せ、様々な角度から観察してもらいます。


「はえ〜」


「武器は緊急時はどれでも無いよりは良いですが、鎧は必ず自分に合うものだけを身に着けてください」


「何で?」


「自分に合わない物を着けると動きを阻害される事もあり、かえって危険だからです。ジョン、私のを被ってみてください」


「よいしょ.....うわ、何だこれ」


ジョンが私の革鎧を身に着けると.....あまりに胸元が余って身に着けられませんね。

当然、動きの何もかもを革鎧が邪魔してまともに動けません。


「服1枚のほうが良いでしょう?」


「これ、極端過ぎない?」


「それはそうですが、いざという時に何処かが引っ掛かる事を考えれば防具が如何に自分に合う物を身に着けるべきかが分かるでしょう?」


「うん」


革鎧だと引っ掛かるだけで済みますが、鉄鎧となると自分にぶつかってきますからね。

緊急時に鎧が破損したら、その場から調達するよりは投げ物として使うほうがまだ役に立ちます。


「後は油での手入れの仕方ですね。このギトギトヒマワリの油を.....」


その後ジョンに油の重要性を教え、アーノルドに刺繍を教わり、2人にリバーシで敗北しました。

お仕事が何一つ無い1日でしたが、たまにはこのような日も良いものです。

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