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得の善意

ハルフォンソの街からこんにちは。ティファレトです。

今日はギルドを通しての依頼では無く、お手伝いとして水ブドウ農家のダダンさん宅にお邪魔しています。


「すまんね、どうにも手が足りんでなぁ」


「問題ありません」


お手伝いの内容はというと、水ブドウの収穫です。

普段はダダンさんとご家族とで収穫をしているらしいのですが、今回は随分と豊作らしく、手が足りないとのことで私がお手伝いをする事になりました。

もちろん、無料ではありません。

なんと、収穫が終わった後は水ブドウを木箱1杯に貰えるのです!

ダダンさんが言うには、水ブドウ農家ゆえにお金があまり無く、そのような報酬ゆえに人が来ないのだとか。

全く理解が出来ませんね。

水ブドウの収穫を学べて水ブドウを貰えるというのに人が来ないとは.......。


「そうそう下を支えながら、流石に慣れとるの」


実の下側を支えながら枝から切り離し、傷つけないように木箱に入れ、満載になった木箱を別場所に保管、ひたすらにこれらを繰り返します。

収穫時に最も辛いのは木箱の持ち運びなのですが、流石に私も銅階級の冒険者なので一般の人間よりは力があります。

難無く運んでを繰り返し、朝から始めた収穫は夕方を迎える頃には終わりました。


「随分と助かったよ。ほれ、良い仕事のお礼に持っていってくれ」


「ありがとうございます」


ダダンさんが育てている水ブドウは艶があり、甘味と酸味が絶妙な一品です。

見て分かるこの瑞々しさ、今回の出来も上々という事でしょう。


「流石に伯爵様に献上する分はあげられないが、ティファレトちゃんの仕事振りも良かったからね。次ぐらいのものを入れておいたよ」


「まぁ!」


ギルドを通した依頼では無いお手伝いにこれだけの物をいただけるとは、良い事はするものです。


「また豊作の時は手伝ってくれると嬉しいんだが、どうだい?」


「もちろんです」


断る理由がありませんからね、金欠で無い限りはお仕事に勝るお手伝いです。

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