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男心は単純でややこしい

ハルフォンソの街からこんにちは。ティファレトです。

今日も今日とて、教会での用事を終えたら冒険者業なのですが.....。

なんでしょう?男性陣と女性陣が綺麗に分かれるだけならともかく、ここまで静かなことはあまり無いのですが....。


「あっ、ティファレト!こっちこっち!」


「こんにちは、ツィツィーさん」


ツィツィーさんを含め、女性冒険者が集まっているほうに呼ばれたのでそちらに行きます。


「どうしたのですか?妙に静かですが」


「あれね、男達のいつもの病気よ」


「病気ですか?」


「気になるならボソボソ話してるのを聞いてみたら?あまりオススメはしないけど」


「ふむ」


病気というには深刻な表情をしておらず、ですが戦闘時のような真剣な表情をしています。

少し気になるのでツィツィーさんの言う通り、近くに寄って聞いてみましょう。

見たところ、ダーツさん、レシートさんもいますね。


「やっぱりティファレトだろ。あの胸はロマンの塊だって」


「ミリアーネさんの足も良いぞ」


「ツィツィーの細身な体が俺を狂わせる!」


「なぁ、娼婦でティファレト似の人いない?」


「残念ながら、ティファレトさんほどのは娼婦含めてハルフォンソどころかサンレインにはいない」


「マジかよ.....」


「レシート、さっきから黙ってるがお前は好みの女はいねぇのか」


「俺は.....その」


「かぁ〜、初心だねぇ」


どうやら好みの女性を話し合っているようですね。

彼らも雄である以上、好みの雌を探すのは自然というものです。

人間は一夫一妻だったり一夫多妻だったりしますが、どうも独占欲の強い生物のようで、番以外との繁殖は酷く問題となります。

どうやら、番は信頼関係の構築でもあり、浮気と呼ばれる行為はその信頼関係を崩すものみたいです。

私は別に雄が他の雌と繁殖しても構いません。強い雄が種を多く残すのは道理ですから。


「ロールの地味な感じも良いよなぁ」


「わかる」


こうして聞いていると、人間の雄の好みは実に千差万別です。

胸や尻の大きい小さい、腰の細さ太さ、顔の美醜。

あらゆる雌に機会があるとみるべきか、するべき努力の方向性が不透明で難しいとみるべきか、とにかくややこしい生き物です。


「うぉ!?ティファレトさん!」


「き、聞いてたのか?」


「はい」


何を焦っているのでしょうか?繁殖は大事ですよ?


「よ、よし、たぶんティファレトになら直接聞ける!な、なぁティファレト」


「どうしましたか?」


戦闘能力が足りないだけの鉄階級であるバザンさんが私に聞いてきました。


「俺と、一夜どうだ?」


「き、聞きやがった!」


「一夜......ああ、繁殖ですか?」


「ブフッ!お、おう!」


言われてバザンさんを見ます。

......特に彼の子を産みたいとは思えませんね。弱いので。


「バザンさんの子を産みたいとは思わないですね」


「ガフッ!!」


「バザーーーン!」


「強烈すぎる.....」


「もう少し手心を......」


「ほっ.......」


何故かレシートさんが安堵した様子で私を見ていますね。


「あー、ティファレトさん。ここから先は男の世界だ。これ以上聞くのはご遠慮願おう」


「?....分かりました」


どうやら、私がいては話をし辛いようですね。依頼の方を確認するとしましょう。


「バザン.....哀れな」


「元気だそうぜ。オススメの娼館に行こうや。」


バクレツヒマワリの収穫がありますね、これにしましょう。

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