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鬼火  作者: あ行
7/13

7危険

「くはは、ここなら……。」

 童の後ろで肩を持つ。身長差があるので親子が話仲むつまじく話しているようだ。

「童、お前ここで待っておれ。」

 不気味な笑顔で語りかける。童は奇物を見つめている。

 奇物はその場から離れて行った。

 (ここは治安が他よりよっぽど悪い。さぁ、どう行動するのか。実物だなぁ。)

 奇物は薄暗い路地から童を観察してた。

「おぉ?!子供じゃないか。売り飛ばして大金に!」

 颯爽と悪者が童に襲いかかる。と思ったら、他の奴らも一緒に童目当てに襲う。囲まれた。

「ぁ、奇物さん。」

 小さく呟く。奇物と目が合う。

 (ほう、隠れているのにここまで分かるのか。)

 悪物が童に殴りかける。童は単純作業のように避けて、奇物の方へ一直線に走って行く。しかし、悪物が邪魔だ。

「んぐぅ、じゃま。」

 眉間に皺を寄せる。そうだ。奇物さんの真似をすればいい。真っ赤な火を思い出して。

 悪者に手をかざす。

「……ぐあっ!」

 目の前で燃えてなくなった。この感覚か。踊るように火を出して行く。着物の袖が宙を舞う。次々と悪物が灰になって消えていく。

「ここまで才能があるとはな……!」

 悪巧みしている笑み。奇物は感動で打ち震えた。それと同時に、後ろから奇物の財を狙って襲った奴が呆気なく灰になった。今はそんなのどうでもいい。

「奇物さん。」

 小さく奇物に言う。童に襲いかかる奴はもういなかった。

「童。そこまでやるとは。お前には手伝ってもらおう。」

「! ほんと、」

 きらきらとした純粋な目で見られる。

「あぁ、ほんとさ。たとえ、お前の命が無くなるとしても付いてこい。覚悟はいいか。」

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