魔法に関する十の戒律
一、魔女ドロシーに逆らってはいけない
二、魔法で造られた人間を生んではいけない
三、親を殺してはいけない
四、不老不死になってはいけない
五、他者に成り代わってはいけない
六、時を戻してはいけない
七、人を恋に落としてはいけない
八、若返ってはいけない
九、性別を変えてはいけない
十、死者を蘇らせてはいけない
通称オズの十戒。
原初の魔女ドロシーが制定した、魔法使いが守るべき絶対的なきまりのこと。魔法を使ってしてはならない十の事柄が示されている。
戒律を破った魔法使いは“異端者”となり、ドロシーのしもべである異端審問官、通称トトによって制裁が加えられる。
インクイジターは、世界でもトップクラスの優れた魔法使いにしかなれない。
異端者は必ず捕まる。
だから絶対に戒律に反してはいけない。
ここ十年で発覚した異端者の数……六十四名。うち一人は日本人女性。
インクイジターの一人が、イギリスにある彼女の潜伏先を突き止めて捕縛。その場で処刑を執行している。
小津佐輪廻。
当時二十八歳。オズ魔法学園イギリス本校を首席で卒業した優秀な魔法使い。
戒律二の違反者だった?
(──オズ魔法学園日本校に在籍する生徒のメモより抜粋)