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小雨になって、風で傘が飛ばされない程度に弱くなったのは、紅茶で一息してからだった。心中不満でいっぱいだったが、若者代表らしく断れない。親曰く何もしなくていいから、その場にいるだけでいいらしい。正月以来の訪問。前は競馬関係の人に連れられて、流鏑馬だか神事で来たぐらいの場所には、狙い撃ちにあい燃え尽きた大木が佇んでいる。
「ああ、大橋さんとこの」
「悠真です」
氏子総代の北川さんだっけか。こういう時に何て言うのか、ご愁傷様か。顔は分かっても名前が出てこない人々に出迎えられ居心地が悪かった。集会所で話し合いが進行しているが、うわの空で聞き流している。採決があったが賛成の多い方に同意して、閉幕。痺れた足に鞭打って退散していく。




