陽が傾いて
陽が傾いて
雲が金色に輝く頃
空の彼方から西日がさして
すすきの穂が白く灯る
風とともに黄金の草原がゆれる
さわさわと透明な風が渡って
あたたかな輝きが満ちる
背たけより高い穂の上に
小鳥たちが歌う
高く高く 空に舞う
伸びやかに 楽しそうに
小鳥たちが帰っていく
透けていく空の向こうへ
そうして地上では
あかるい日の光を浴びて
一本道が遠くまで続いていた
やがて日が暮れはじめて
涼しい風が吹く
最後の光が山の端に消えると
しんと静かな時間が訪れて
あとには
秋の虫たちの奏でる調べ
月は輝きを増していく
一夜一夜と満ちていくなかで
青い月の光が流れ
すすきの穂を銀色に灯して
夜が深まっていく
そんな時間が流れている
どこか遠くでは
そして あなたの側にも