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魔王ゲオルグのストライキ奮闘戦線異状アリ!  作者: 所天駄
第七章 魔王対デリラ
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第七十八話 魔王対デリラ⑧終幕



吾輩が、デリラにプロポ-ズをした(?)ことになってから、一日で、ダンジョン内のストライキは、全て滞りなく終わり、通常営業が翌日から再開された。


あれだけ、手こずったと言うのに、嘘みたいである。


というか、ダンジョン内の全モンスターがデリアに味方して、吾輩と結婚させようとしていたなどとは・・・。


デリラめ、いつの間に、全モンスターを手懐けておったというのだ。

魔王である吾輩に逆らってまで、デリラを支援するなどと・・・。


想像の範疇を超えてしまった出来事であったな。


その分、吾輩の正妻として、今後も絶大な影響力を持ちながら、地下大墳墓迷宮の運営を支えてくれと思えば、公務ではこれまで通り、副官として、私生活では妻として、吾輩に無くてはならぬ存在となったのである。


以上が、魔王である吾輩が、エ・イ・ドーリアン地下大墳墓迷宮にて魔物どもとのストライキと戦い抜いた記録の全てである。



魔王ゲオルグの治世。

人間との共存共栄が図れるかもしれない可能性を見出した。


女勇者クリスとの友情。

地上から地下へかけての魔物と人減の交流。


当初は、確かに魔物では恐れられていたであろう。


「しかし、時間が必ずや解決してくれる。女勇者のような存在が、人間社会で少しづつでも増えてくれれば、そうすれば、きっと、そう遠くは無い未来に、人間と魔族が和解・交流が許される、差別のない世界が訪れるやもしれない。」


その希望を胸に、ゲオルグは妻デリラと共に、魔族の新たな時代を踏み出したのであった。


そして、魔王ゲオルグは配下の魔物どもへ一つの宣言を布告した。


「宣言する。吾輩たち魔族は、これより人間たちとの無益な戦いを止める。

以後は、アミューズメント・パークとしての、エ・イ・ドーリアン地下大墳墓迷宮として邁進して行こうぞ!

何故ならば、この道にこそ、我輩たち魔族の悲願が叶えられるやもしれぬからである!

魔族の悲願。

それは、争いも差別も無い、平和な世界を実現することである!」


今、眼下に広がる我がエ・イ・ドーリアン地下大墳墓迷宮を見よ。

人間どもが我先にと集まっておるではないか。

魔物たちの笑顔を見るが良い。

安心しきっているでは無いか。


人を襲わなくとも、我らは暮らして行けるのだ。

勇者どもが攻めてさえ来なければ、我らはこんなにも安心して暮らせるのだ。

ここにこそ、我らが悲願は成就すると、我は宣言しようぞ。


人間の勇者や冒険者たちは、入場料を払い、直行ルートから地下8階層で、これまで通り、ガチンコバトルを繰り広げている。


しかし、これまでとの違いは、迷宮内に自然リスポーンされる魔獣や魔物との対戦。

討伐報酬は、経験値やアイテム、お宝と共に入手可能だが、人間側は、死亡すると地上に設置されたリスポーン地点リスタートへ戻される。

記憶・経験値・装備・金貨は失わない。


代わりに、一日に二度、三度目の再侵入には、高い入場料を支払う必要あり。

これは、何度も簡単に入るのを防ぎ、装備を整え直す、鍛え直すなども推奨してるためである。


魔物も、倒されてもリスポーン可能なため、実質死者ゼロを実現。

こちらも、闇魔導士や高位の死霊系魔法使いなどの複合魔法により実現した。


余談ではあるが、ゴールディら人間の勇者一行も、経験値や修行目的で入り浸っている模様。


以上が、エ・イ・ドーリアン地下大墳墓迷宮にて、魔王ゲオルグが魔物たちのストライキという世にも珍しい事態と戦った記録である。


途切れてしまいましたが、なんとか、最終回まで書くことができました。

ここまで読んでいただいた方々には、本当にありがとうございました。



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