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勇者のターン

飽きっぽいのと実力のなさにより早くも挫折しかけてしまってます。

椅子に座って今後の予定を考えていると、スーっと意識が遠のいたかと思うと村の中だった。

体が動かない。

思い出した。プレイヤーがゲームを始めたんだろうな。

村人全員と話をする。2回ずつだ。

繰り返し話すことで、内容が変化しないか確認しているのだろう。

内容が変化したものには再度話しかけている。

几帳面なやつだ。といっても俺も同じタイプなんだけどね。

宿に泊まり、武器を買い替え、道具を補充すると残り2ゴールドとなった。

さぁ、狩の時間だ。

なんてね。


村を出て次の町を目指していく。

大きな鳥が襲ってきた。

逃げる。

火を吐いてくるトカゲが襲ってきた。

逃げる。

木のモンスターが襲ってきた。

逃げる。回り込まれた。死んでしまった。

ぐはっ、いてぇー。


「おぉ、トッパよ。死んでしまうとは情けない。」

気付くとハジマールの城の王様の前に立っていた。

そう、死んでしまったのだ。

プレイヤーはこの城に戻るために、わざと先に進んで強い敵に殺されたのだろう。

2ゴールドの所持金はデスペナルティで半分の1ゴールドとなっていた。

またまた俺は全員に話しかけるという苦行をはじめていた。

先ほどの村でわかったことだが、1度目と2度目と会話内容が異なるキャラがいるのだ。

前回この城と町では1度しか話しかけていなかったため、2度目の会話をするために戻ってきたのだ。

ほんっと几帳面なやつだよな。

ようやく全員と会話内容が変化しないまで繰り返しの会話が終わり、冒険の再開だ。


*****


町をでて少し歩いたところ。


毒ネズミA、毒ネズミB、毒ネズミCがあらわれた。

(おっ、さっそく来たか)

魔王のターンとは違い勇者のターンでは移動中にモンスターを見ることができない。

ランダムエンカウント制で、歩いていると急にモンスターが現れ戦闘に移るのだ。

トッパの攻撃 毒ネズミAに3ポイントのダメージを与えた。

(いや、勝てないだろう。逃げろよ)

毒ネズミAの攻撃 トッパは5ポイントのダメージを受けた。

毒ネズミBの攻撃 トッパは6ポイントのダメージを受けた。

トッパは毒を受けた。

トッパは毒により2ポイントのダメージを受けた。

(ぐ、なんか息苦しい)

毒ネズミCの攻撃 トッパは5ポイントのダメージを受けた。

(HPは赤色になってるし、毒受けてるし駄目だろ。というか痛ぇし、苦しい)

トッパはやくそうを使った。

トッパはHPが13回復した。

(いや、回復しても攻撃手段ないからジリ貧になるだけだろ。馬鹿かこのプレイヤーは)

トッパは毒により3ポイントのダメージを受けた。

毒ネズミAの攻撃 トッパは6ポイントのダメージを受けた。

毒ネズミBの攻撃 トッパは6ポイントのダメージを受けた。

毒ネズミCの攻撃 トッパは5ポイントのダメージを受けた。

(ほらみろ、またHPが赤色になってら)

トッパはにげだした。

(まぁこうするしかないよな)


町に逃げ帰ると宿屋へと向かうも料金6ゴールドに対して、所持金が1ゴールドのため泊まることができない。

仕方がないので、やくそうで急場を凌いでモンスターを倒して稼ぐことにしたようだ。

まるも、耳羽ウサギ、巨大蟻などを倒しているとレベルが4にあがった。


毒ネズミA、毒ネズミB、毒ネズミCがあらわれた。

(またまた出ました。魔王様のお気に入りw)

トッパはにげだした。

(今度は即逃げてやんのw)


この町の付近は危険と判断したのだろうか、ツグーの村へと向かい狩場を村近辺へと移す。

(腹立たしいけど、それは正解なんだよな。まだ魔王としては最初の町近辺しか手を出せてないからな)


村近辺で大きな蜂や蝙蝠、ミミズといったモンスターと戦い経験とお金を稼ぎ武器も銅の剣から鉄の剣へ、

防具はくさりかたびらといった初心者から脱出しましたって感じの装備へと買い替えをおこなっている。


先ほど道具屋でたいまつを買っていたので次はダンジョンだろうか、町の人が洞窟に潜むモンスターを倒してくれればお礼をするとかなんとか言ってた気がする。

・・・

・・・・・

・・・・・・・動かない

・・・・・・・・・動けない

だー、何やってんだよプレイヤーは

・・・・・・・・・・・反応無し

放置されてるようだ。

と、動き出した。

ガン、ガン、ガン、家の壁に体当たりをかましている。

いてっ、いてっ、いてっ

ガン、ガン、ガン、ガン、ガン、何度も何度も繰り返し体当たりをかましている。

(あっ、寝てたか。とりあえずセーブしなきゃな)

寝落ちかよー、こいつは。

ていうか、案外プレイ時間短いよな


スーっと意識が遠のいていった。






なんか毎日投稿とか無理そうなので、一気にはなしを畳んじゃおうかと無理矢理に魔王として活動している最初の町へ戻らせてエンディングを書いてしまった。

でも、やっぱもう少し頑張ってみます。


途中からエンディングに分岐します。


冒険の再開だ。

***


「おぉ、トッパよ。死んでしまうとは情けない。」

(あれ、このゲームってこんな敵でてくるんだっけ?)

頭に遠くの方でだれかが呟くような声が聞こえた気がする。

なんとなくだがわかった。

たぶんこれはプレイヤーの心の声なんだろうなと


「おぉ、トッパよ。・・・」

(また死んだー)

「おぉ、トッパよ。・・・」

「おぉ、トッパよ。・・・」

「おぉ、トッパよ。・・・」

「おぉ、トッパよ。・・・」

(糞がー)


スーッと意識がなくなったかと思うと、木の椅子に座っていた。

魔王のターンになったのだ。

魔物をたくさん仲間にし、魔王城の建て替えもおこなった。レベルも随分あがった。

王女も攫った。村もいくつか滅ぼした。

だが、勇者はこない。

そう、俺は勝ったのだ。

プレイヤーの心を折ったのだ。

どのくらいたっただろう、自他共に認める魔王といえるまでになったころあいつが現れた。

「おめでとう、転生条件が整った。さぁ新しい人生を始めよう」


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