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お約束

村に入って数秒後、急にめまいに襲われ目の前が真っ暗になった。

意識がはっきりとしてきても、まだ目の前は真っ暗のままだ。

特に何かできるわけでもないので、寝ることにした。

どのくらいたっただろうか、目が覚めたが真っ暗のままだ。

(夢か現実かしらんが、つまら~ん。あ、屁がでそう)

プッ

俺は咄嗟にお尻に手をあて、屁をつかみ自分の顔の前で手を開いた。

(う~ん、まんだむ)

「なに馬鹿をやっとるんじゃ」

目の前がぽわっと明るくなると俺の膝くらいの背の高さの爺さんがあらわれた。

白い質素なローブに長い白いひげ、そして杖を手に持っていた。

(あー、なんとなくわかった。背の高さはともかく神様だな。うん、うん、よくある仙人タイプの神様のイメージだわ)

「わかりやすくていいじゃろ。他の姿もできるがこの姿のほうが信じてもらいやすいんじゃ」

「で、神様がなんでここに?」

気がついてからというか、王様にあってからこっちはじめて言葉を話した。

「おまえさんも運がないのぅ。というかちょっと待っとくれ」

神様がステップを踏みつつターン

ぼわわわ~ん

白髪白髭の老人は黒髪のゆるそーな兄ちゃんになった。

俺様えらいと書いてあるTシャツは中途半端にトレパンにはいっており、なんとなくだらしなさそうだ。

雰囲気も緩そうだが、体つきもなんか緩そうな。うん、怠け者というか自堕落な雰囲気だ。

「なんか、こっちの方が楽なんだわ。気取ってもしょうがないから神様と認めてもらえたことだし、これからはこっちの姿で行くね。

あー、そうそう、現状の説明からいくね。えと、正直言うと君は勇者に転生した。」

「・・・」

「もうちょっと詳しく言うと、ゲームの中の勇者に転生した、いや転移かな。どっちでもいいけど。

ついで言うとプレイヤーに操作されるだけで自由には動けない。君も運が悪いねー。こんなのはじめてみたよ」

「え、ちょっと待ってよ。もしかして俺って死ぬまで傀儡ってこと?」

「うーん、残念だけどゲームのキャラは死んでも生き返るし、歳もとらないから死ぬこともないよ。」

「・・・」

「でも、そんなあなたに朗報。ほんとなら飼い殺し状態のはずだったんだけど、さっきのあれ、プッ」

くくく

だらしない兄ちゃんはいつの間にか胡坐を組んで宙に浮いた状態で笑いをこらえていた。

「飼い殺し状態のはずだったんだけど、君の身についた習性か動けないはずの体が動いてしまった。というか動けるようになった

これによってもしかするとこの世界から抜け出すことができるかもしれないようになったんだ」

「おぉ、詳しく教えて」

絶望的かと思われてたが、抜け出せるかもと聞いて食い付いた

「簡単に言うと、君を操っているというか、ゲームをプレイしているプレイヤーの心を折るんだ。そうすれば転生条件が満たせるから、僕が君を他の世界に転生させてあげるよ。」

「心を折るって・・・???」

俺はなにがなんだかわからない。

「まず、今のこの暗い状態。これってプレイヤーがゲームをプレイしていない状態なんだわ。その間に君は魔王になり勇者を倒す準備をする。

で、プレイヤーは普通にゲームをプレイするつもりで魔王を倒そうとする。

でも、君に強化されるか罠にはめるかはしらないけど、ゲーム難易度がアップした状態になり、君(勇者)は倒されまくる。

そしてプレイヤーはゲームクリアをあきらめ、30日プレイしない期間が続けばプレイヤーの心を折ったと認められ、無事転生できるというわけさ」

「おぉ、なんかいけそうだ」

少しだけ光が見えた気分

「あぁ、いっておくけど、たぶん、いや結構きついよ。プレイヤーの心を折るって、くそゲー見せ付けるって、勇者の君を殺しまくるんだから現実に比べてずいぶん少ないとはいえ痛みもあるし恐怖も感じるわけだから」

「・・・いや、まじ怖いんだけど」

おれ泣きそう、つーかまじ怖いわ

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