目が覚めたら荒野で突っ立ってたんですが?(プロローグ的なものその1)
唐突だが、俺の名前は結月 想夢。
今現在、荒れ果てた荒野に突っ立ってます。・・・夢の中で。
あ、ちょ、ちょっと待って!これは冗談・・・そう、半分冗談なんだ!夢落ちとかそんなんじゃない!多分!
・・・まあ、とりあえずさ。簡潔に今の状況を言うぞ。
眠ったと思ったらいつの間にか荒野に立っていた。
な、何を言っているか分から―――
・・・とにかく、寝たら荒野に突っ立ってた。
夢かとも思ったんだけどさ、こう・・・夢だから飛べるかと思ったら飛べなかったり、頭を岩にぶつけたら激痛に襲われたとか、そういう理由で夢じゃないと思い始めた訳だ。
まあ、これが夢だとしたらそれでお終いでいいんだが、現実だとしたらそうはいかないのよ。
例えばさ。ここ・・・食料が無いんだよ!!!
草がちょこちょこ生えてるくらいで、木の実とかそういうの無いんだ。
動物も・・・周りを見渡す限りいない。まあ、いたとしても捕まえようが無いのだが。
・・・はあ。何か、魔法的な物が使えないかな~?ほら、ステータスとかそういうの、出てこないかな~?
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結月 想夢
・種族 人間
・年齢 16歳(誕生日 5月15日)
・職業 高校一年生(地球) 迷子(???)
・ステータス
LV.1(あといくつ 500)
生命力 10/10
魔力量 0/1
筋力 10
耐久 10
敏捷 20
器用 200
感覚 100
魔法力 0
特殊
???
・称号
???した者 ??? 迷子くん
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・・・何て思ってたら出てきた。
え?これ、実際どういうものなの?というか、数値化とかレベルってどういう原理?ゲームじゃないんだから・・・
後、所々の?が気になる。
説明・・・説明は出ないのか?
あ、出た。
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・種族(ステータスの魔法使用者の種族)
・年齢(〃の年齢と誕生日)
・職業(〃の職業。カッコ内は世界の名前)
・ステータス(〃の能力値。なお、値は大体の目安。)
LV(魔物を倒す事で上昇。LVが上昇すると、全ての能力値が上がるが、上昇の幅は人それぞれ。倒した魔物の種類でも上昇値は変わる。カッコ内のあといくつは次のレベルまでの目安)
生命力 (後どのくらいで死ぬかの目安。HPと呼ばれる事もある)
魔力量 (魔力の量。MPと呼ばれる事もある)
筋力 (筋力の強さ)
耐久 (持久力の高さ)
敏捷 (別名素早さ。足の速さや、反射神経の良さなど)
器用 (器用さ)
感覚 (勘の鋭さ、気配察知能力、視力、聴力などの高さ)
魔法力(魔法を使った時の威力の高さなど)
特殊 (特殊な能力。スキルもこの欄に入る)
・称号(条件を満たすと得られる名誉などなど。様々な種類がある)
???の表記(判明していない事柄。何らかの方法で知る必要あり。なお、情報の一部さえ分かれば、全ての情報を見る事ができる)
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・・・まあ、大体は分かった。
カッコ内は世界の名前・・・ねえ。盛大なネタバレを見てしまった気分だ。
詰まる所、ここは異世界なんじゃないかな?
職業の(???)っていうのは、世界の名前が分からんから、?表記になってるって事だろう。特殊の欄も、能力の名前や効果が分からないからだろうな。
あ、今更ながら、よく見たら、魔力が1ではあるが、俺に存在してる。感動する。
・・・で、冷静になって思ったんだが・・・これが判明したからってどうしろっていうんだ?どうにもならんのは確定的に明らか。
こういう時って大体は何か持ってたりするんだけど・・・あ、ポケットに小銭が。100円玉が2枚、10円玉が3枚入ってる。
・・・だから何だというのか?いや、小銭があってもどうしようもないだろ。使い道無いし。
しかも、魔物も出るみたいだし・・・。これ、やばいんじゃ?
はあ・・・。ま、とりあえず、適当に歩いてみるか。
「はあ・・・」
もう、三時間くらいは歩いたよなぁ・・・。腕時計もあったので、時間を確認したりしてたが、そのくらいだ。
あー疲れたぁ・・・。そろそろ、何か見えてきても・・・ん?あれって・・・?
・・・やりい!森だ!森が見えた!!何か、食べる物があるかもしれない!
森まで全力でダーッシュ!!!
・・・入り口に着いたし、森に入るか。
で、森に入ったんだが・・・あれえ?おかしいな?木の実が・・・無い。何故だ・・・。
探しても探しても見つからない。くそぉ・・・何か・・・食べる物を・・・。
そう思っていると、ある物を見つけた。
「やたっ!キノコめっけ!!!」
早速採って口に入れ・・・ない。
「いや、冷静になれ、俺。これ、食って大丈夫なのか?」
見た目を確認してみる。
なめこみたいな感じだな。これなら・・・いけるよな?いや、でもなぁ・・・
「・・・キノコ!食わずにはいられない!」
結局食べた。
「・・・うん、特に苦しくなったりとか・・・は・・・」
あれ?何か・・・眠気が・・・。
こ、ここで倒れたら動物に襲われたりとか・・・いや、動物いなかったし、大丈夫・・・?
とか思ってしまって、ちょっと気を抜いたら、そのまま寝てしまった。
短編を連載にしたものです。設定は変えていますが、こちらの方が最初に考えていた設定に近いです。
不定期更新です。