年末カウントダウン?
部屋に飾られるように干されている黄、赤の振袖
「悠紀はどっちが似合うかなー?」
親友のさやがとても楽しそうに干されている二着の振袖を手に取り、私にあてがう
交互に振袖をあてがってはあーでもない、こーでもないと呟いている。
「さやー、まだ初詣行かないんだからゆっくり○白かガ○使見ようよー」
こたつの上に乗っている籠に盛られたミカンを一つ手に取り剥きながら話しかける。
「えー
だって、悠紀にはどっちも似合うんだもん」
そりゃ迷うよ・・・頬を小さく膨らませながらブツブツ言っているさやに背中を向け、ミカンを頬張る。
みずみずしくて甘酸っぱくて美味しい
「ちょーだい」
ミカンがさらわれて行く・・・
「結局決まったの?」
ミカンがつままれたと言うことは決まったのだろう。
「うん、赤にした。
悠紀色白だから生えると思ってね」
と言うことはさやは黄色の振袖を着るのだろう。
ミカンの皮を屑籠に放り込む
ポス・・・
綺麗に入った
ちょっと嬉しく思いながら急須から湯呑みに緑茶を注ぐ。
あ・・・茶柱立ってる
今年はもう終わりだけど、いいことあるのかな?
煎餅にかじりつきながらさやと楽しく12時を待つことにした。