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今までありがと!
バイバイ、またね。
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相変わらずの短いメールを残して、あの日以来遥花が
僕たち前に現れる事は無かった。
あの日から、僕と玲菜は一年分の月日を取り戻す様に、
多くの時間を一緒に過ごすようになった。
「遥花ちゃん、どこ行っちゃったのかな?」
「ほんとに。突然現れて突然いなくなって、あの子に
は随分と振り回されたな。」
そう言うと、僕と玲菜はお互い顔を見合わせて笑いあった。
「ほんとに不思議な娘だったよな。」
「そうね、不思議な事もたくさんあったし・・。」
「不思議な事って?」
「ううん、何でも無い。」
興味深く聞く僕に、怜奈は意味深長な笑みを浮かべると、
何も答えない。
「遥花ちゃん、何となく尚人に似てたよね。 こうと決め
たらすぐ行動する所とか。」
「そうかな、俺はどことなく怜奈に似てるところがあるな
って思ってたよ。 思い込んだら頑固なところとか。」
「ひどーい!」
僕の意地の悪い言葉に、怜奈は少し頬を膨らませる。
「ねえ、また会えるかな?」
「うん、また会えるよ・・・・・きっと。」
ねえ、遥花。
君のおかげで僕たちは、本当に幸せだって言える様になったよ。
今頃君も、どこかで幸せに暮らしてるよね?
そう言えは、君が言ってた願い事って叶ったのかな?
実はね、僕にも一つ願い事があるんだ。
それはね・・・・、
君にもう一度逢うこと。
僕と玲菜と、遥花の三人で・・・・。
この願いはきっと叶うはずなんだ。
そうだよね?
遥花
読んで下さったみなさん、本当にありがとうございます。
やっぱり完結を迎えると、本当に感慨深い思いです。
何か感想を聞かせていただけるとありがたいです。
本当にありがとうございました。