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第89話 人間界へ

 エイルがここに居る。だからお姉ちゃんは来たがっていたのね。


『それで、エイルは何処に居るか分かっているの?』

『エイルさんは身分証をずっと使っていないようです。なので位置情報があの村からずっと更新されていません』


 あの村……(はじめ)さんたちが居た村のことね。


『ならどうするの?』

『恐らく別の手段で通信を行っているはずです。ですからまずはこの都市にある通信端末を手に入れます』

『手に入れてどうするの?』

『トラップを仕掛けます。引っかかることはないでしょうが、私たちが居ることに気づいてもらえるはずです。そうすれば身分証で連絡が取れるかも知れません』

『連絡してくれるかしら』

『マスターが生きていると知れば、必ず』


 そっか。エイルはモナカが死んだと思っているんだった。

 でも生きていると知れば……


『分かったわ。通信端末を見つけるのね』

『私たちが使える端末ですよ』

『そんなの分からないから、それはお義姉ちゃんが判断して』

『分かりました。それでは行きましょう』

『何処へ出ればいいの?』

人気(ひとけ)の無いところが好ましいでしょう』

『そうね』


 それならゲートの外? ううん、それじゃ端末っていうのが見つからないわよね。

 なら車で移動したところの何処かで、人目に付かないところ……駐車場とか? でも駐車場から出るときに警備員に見つかるわ。他に場所なんて……


『ここにしましょう』

『ここ?』


 車で通った道の脇にある建物と建物の間の細い路地だ。でも別にこんなところは通っていない。


『通った道から見える範囲なら行けますよ』

『あのときは……その……そんなところ見てなかったわよ』

『ああ、マスターに胸を揉まれていたときですね』

『言わないでよっ!』


 まさかどさくさに紛れてあんな大胆なことをしてくるなんて思わなかったわ。私、なんで拒否できなかったんだろう。頭の中が真っ白になって動けなかったわ。


『安心してください。タイムも揉まれていましたから』

『安心できないわよっ』


 って、お姉ちゃんも?!

 だから片方だけ……って、なに切なくなっているのよ。そんなんじゃないわっ。

 ……バカモナカ。


『実際に見ていなくても、通った記憶(記録)があれば問題ありません』

『えっ、なに?』

『はぁ。時子さんがエッチな子だということはよく分かりました』

『なに言ってるの?!』

『とにかく、ここに[顕現]してください』

『ええ……どうやって?』


 私、その場所を思い浮かべられないんだけど。


『シリゥさんを通してその場所をよく見ればできますよ』

『分かったわ』


 えーと、この辺りかしら。周りに誰も居ない……かな?


「シリゥさん、ありがとうございました」

〝おや、もう行くのかい? 気をつけて行くんだよ〟

「はい。[顕現]っと」


 来たときと同様、足下に魔法陣が現れ、私はそこに落ちていった。

 精霊界を後にして、漸く人間界に戻ってきた。モナカを助けるため、エイルを探さなきゃ。

 まずは端末よね。何処にあるのかしら。

次回、体調管理とは……

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