第127話 犠牲は付きもの
使えないゴミは捨てるのです!
……待つです。ちょうどいい試験体なのです。
この指から……なんです?! 何故です! 指が無くなっているのです! 何処に行ったです?
……まぁいいです。サンプルならまだ沢山あるのです。
「さて、マーピィ警虎君……いや、試験体第2388号君、力が欲しいのです?」
「んん?!」
「そうです。何者にも負けぬ力を授けてやるのです。欲しいです?」
「んんん!」
「そうですそうです、欲しいです! 分かったのです。授けてやるのです」
「んん、んんんっ!」
「ふあふあふあふあ。なぁに、簡単なのです。この培養した細胞を体内に取り入れるだけなのです」
「んんん!」
「ああ、1つ謝らなければならないのです。君好みの性的接種方法は無理です。そこはご了承するのです」
「んんんっんっんんん!」
「ふあふあふあふあ。力を手に入れるのが怖いです? ふあふあふあ。最初だけなのです。直ぐに慣れるのです。具合がよくなるのです。暴れても無駄です。貴方は侵入者に……侵入者は何処です! マーピィ警虎! 侵入者は何処に行ったのです!」
「んんんんんっ!」
「使えないのです。使えないゴミは捨てるのです。……待つです。ちょうどいい試験体なのです。そうです! この注射を打てばいいのです。やはり僕は頭が良いのです」
「んんんんんっ!」
「ふあふあふあ。第2389号君、暴れても無駄なのです。打つのです」
「んんんーっ!」
ふあふあふあふあ!
おお、おおお! 素晴らしいのです。すぐさま細胞と融合を果たしていくのです。身体の作り替えが始まったのです。
ああ、なんて美しいのです。醜かった第2389号君の身体が人では無い1つの塊へと変化しているのです。新人類誕生の瞬間なのです!
……ふむ。ただの丸い塊なのです? 人型が保てないのです?
ふむふむふむ、これは改良の余地がありそうなのです。
ほう、捕食対象に触手を伸ばして取り込むのです? かなり原始的な生体なのです。
体内はかなり酸性度が高いようです。僕の身体が耐えられずに冒されているのです。腐食速度が速いのです。これは逃げる間もなく溶けてしまうのです。
これは面白い。肉は溶けやすいのですが、服などの化学繊維は溶けにくいようです。
ああ、骨も溶けにくいようです。ふむ、視神経がやられたようです。
身体も網動くるないのです。
思考もしにくくなるくるのです。
てくてく農だ厳戒にそうです。
改悪展の知ったのです。
よう、大量せずのです。
次回、据え膳なんですよ