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「それで?その落書きが何なのかを調べる事になったのか?」
タモンは呆れた感じで言った。いろはが
「まあ、社長が興味を持たなければすぐに断りたいとは思いましたね。
ついでに小窪さんに紙の材質調査をして貰ったんですけど江戸時代後期くらいのものでした。
つまり一概には落書きかというと言い切れないんですよね。」
「ああ、あの西今町を調べた時の考古学者の人か。それでもまだその時代の人の落書きの可能性もあるよな。」
「先ほども言いましたが残念ながら社長が楽しんじゃったんで調べないといけないのは変わらないですよ。
それで絵具とかも調べて貰ったらその時代にしては少し高価な絵具だったみたいですからただの落書きではない可能性もあります。まあ、武家の子供の落書きなのかもしれないですけどね。」
「この後はどうやって調べれるんだ?」
「とりあえずこの落書きが何を示してるかを調べないといけないですよね。何かの絵なのかそれとも地図なのかもしれないですね。宝の地図とかだったら楽しそうですよね。」
「彦根城の近くの古民家から出てきた落書きなら武家の残した財宝の地図とかだったらいいなと思うが現実的な事を言うとあり得ないものな。」
「とりあえず何かを調べないといけないんですけど何を調べます?」
「その人の家から調べないと何ともいえないだろ。その古民家がどんな家なのかで武家関係なのか商家なのかでも参考になる何かがわかるかもしれないな。」
タモンの話を聞いていたいろはがパソコンで何かを調べて
「井伊家の財宝とか徳川家の埋蔵金なんて話もありますね。彦根を治めていた井伊家の財宝とか徳川家の重臣であった井伊家に財宝を隠させておいたとかの話もありますね。」
「都市伝説とかなら色々とあるんだろう。それに結び付けとくと調べる意欲はわくかもしれないな。
とりあえずやる気出すためにもその線で考えとくか。」
タモンといろははやる気の出ない依頼内容だったので無理やり都市伝説にこじつける事にした。