むー9ぶ
「それで収穫は?」
タモンが聞くといろはがパソコンを開き、
「お店のお金を横領したり店員や社員に対するパワハラやモラハラなんて日常茶飯事らしいですし、それを上層部が見てみないふりをしているらしく、問題にはなっていないらしいです。」
「その話なら店員や社員から話を聞いた。他には何かあったか?」
「結構・・お店の人達からも嫌われてるみたいで証拠とかも集められてましたね。あの店長さんが首になるのも時間の問題かなとは思います。
あと、在庫管理票を見る限りではあの仏壇類は10年くらい放置されてる感じですね。
それにしては壊されない仏壇とかも綺麗だったなという感じです。」
「事件の日に倉庫の方に向かう爺さんがいたって話が合ったが、防犯カメラの映像からそれらしい人はいたか?」
「ああ、細身のおじいさんが倉庫の前を通り過ぎて園芸コーナーを見に行ってましたね。少し太ったおじいもいましたけど途中でカメラから映らなくなったのでわからないですね。」
「その少し太ったおじいさんが怪しいとかはないのか?」
「さあ、怪しいかと言われたらわからないですね。カメラから消えてしまえば確認はできませんからね。」
「確かにな。そういえば、お客の話として彫師の『やす』って人が犯人じゃないかって話をしていた。
その人を特定する事はできるか?」
「難しいです。情報が少ないですからね。彫師って結構いろいろな仕事でいうじゃないですか。」
「過去に自分の作品を壊した経歴ありらしいな。」
「それって特に情報としては強くないですね。でも、工部七職の彫刻師の事だとするなら自分が作った装飾品を壊したとかはあるかもしれないですね。まあ、気に入らない作品とかができてもおかしくはないですしね。」
「それは十分にあるよな。そういう経歴を調べる事は?」
「可能です、でもやり方に関しては任せてもらう事になりますよ?」
「そこは俺はノータッチで行くから大丈夫だ。」
「了解です。他に調べる事は?」
「壊された方の量産品の仏壇に関してはどこで作られたとかを調べられるか?」
「難しそうですけど何とかやってみます。できなくても文句言わないでくださいね。」
「わかった。」
その後も色々と確認してそれぞれに調べる事を分担してむかった。




