むー4ぶ
「それでは終わったら声をかけてください。」
スーパーの店長はそう言い残して部屋を出て行った。
「どう思います?このお店あまり危機管理ができてないですよね。」
「人手不足なのと本社の方からのサポートが足りてないとかもあるんじゃないか。
システムを整理して、セルフレジを導入したりするとかしない部分が非協力的な感じがするよな。
少ない人員でやってたらミスも増えるよな。」
「防犯カメラを見たところで本当に被疑者が見つかると思いますか?」
「期待はしてないな。そもそも仏壇関係の人に知り合いがほとんどいない状況じゃ見てもわからないし、防犯カメラに映るように歩いてるとも思えないからな。」
「顔も映ってるとは限らないですしね。」
いろはが言うとタモンが映像を見ながら、
「周囲を気にしている人物、倉庫の方に向かっていく人物などを確認しないといけない。
それもいろんな角度から倉庫に向かう人を見ないといけないな。」
「なるほど、映像解析なら得意ですよ。ただ、映像のデータを持ち帰らないといけないので、コピーします。」
「それは許可されていない。やるならひっそりとやれよ。」
「了解です。少し時間がかかるので外から誰もこないようにしといてください。」
「どのくらいだ?」
「まあ、10分あれば余裕ですね。スーパーの店員さんでもやって時間をつぶしてきてください。」
「一人で確認って逆に怪しいだろ。」
「いや、逆にタモンさんがそこにいて何ができるのかって話じゃないですか?
それなら店員さんたちと仲良くなって聞き込みでもしてきてください。」
「まあ、確かにその通りだな。店長にはいろはが集中してるときに邪魔するとかなりヤバい事になるから近づかないように周知してもらっとく。」
「少し引っ掛かりますがまあいいですよ。
じゃあ、一時間くらい働いといて下さい。その間にこのスーパーの内部事情も調べときますね。」
「わかった。できるだけ痕跡を残さないようにしろよ。」
「承知です。」
いろははそういうと自分のパソコンとスーパーのパソコンを繋いで作業を始めた。
本当に話しかけるとめんどくさいので、タモンは部屋を出て行った。




