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や-13

床下の一部が地下室のようになっている。地面の上に箱とかが置かれているイメージを持っていたが、しっかりとした部屋のような所に置かれていたようだ。

山崎さんが地下室に先に入り、明かりを照らしてくれた。

高さが1mくらいで広さが10畳くらいとなっている。木製の棚やタンスのような物が置かれている。

「棚もタンスも中身のほとんど何も入ってませんでした。タンスの中に書物が入っていただけで歴史的に価値のある物はありませんでした。」

「それでは少し見させてもらいますね。」

小窪はそう言ってライトをもって周りを見始めた。

少し離れたところにいたいろはとタモンはその様子を見ていた。タモンが

「何か見つかると思うか?」

「どうですかね。専門家視点で見れば私達ではわからない所とかもありますよね。」

「結構長い事いっしょにいるけど小窪さんが学者ぽい感じでいるのは初めて見た気がするな。」

小窪さんは黙々と色々な所を見て回っている。

山崎さんが

「あの人は何かを探されてるんですかね?私も家族と一緒に探してみてますが何も見つからなかったわけですから私としては今更感がありますね。」

「専門家にしかわからない事もありますし、あの人が本来探しているのは違うところでしたから。

遺跡に関する何かでも見つかればいいなくらいじゃないですか?」

「そうなんですね・・・・」

山崎さんが言った所で小窪さんがタンスから何かを見つけたようで、

「え~と皆さん少しいいですか?」

小窪は少し戸惑ったように言ってきた。いろはが

「どうしたんですか?」

「このカードが入ってました。ただ、これは最近入れられたように思うのですが山崎さんは心当たりはありますか?」

小窪は山崎さんに手のひらサイズの紙を渡した。山崎さんは受け取った紙をまじまじと見て首を傾けた。

「私も見た事がないですね。この前に見た時もありませんでしたよ。」

「少し見せてもらっていいですか?」

タモンが受け取って見るといろはにも見せて

「これあれだよな?彦根かるた?」

「そうですね、やの句の絵札ですね。」

「この前の直政像の時もあったよな、もしかして何か関係があるのかもしれないな。

山崎さん、この地下室に入った人は我々とご家族以外にはいますか?」

「いや、家族も最初に探した時しか入ってません。場所的には入ろうと思えば入れますからね。

誰かが入った可能性もないわけではないですね。」

「そうですか。」

タモンが考え込んだのでいろはが話題を変えようと

「小窪さんは何かわかったんですか?」

「その書物も直接見せて頂きたいですが、この場所自体もかなり歴史的には重大な発見と言えますね。

実際に佐々木家の財宝があったのかなどの謎はわからないですけど、そういう裏事情があったというのも戦国時代の歴史的なロマンがあっていいですね。それに財宝が本当にあったならそれが隠された遺跡の存在も証明されますから。うーん、そうですね・・・私の依頼も今日で一回終了させてもらいます。

佐々木家の財宝の線からもう少し調べて確信的な事があればまたお願いするかもしれません。

では、少し急ぎで戻りますのでこれで失礼します。報酬は請求書を送ってください。

それでは。」

小窪は急いで外に出て行った。唖然としながら一同は小窪を見送った。

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