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やー12

その後も小窪と一緒に捜索はしたが有力な痕跡も見つける事はできなかった。そんな中で社長から高宮の方に住んでいる山崎さんという人の所へ行けとの指令が来た。

教えられた住所に行くと古い門がある大きな敷地に築50年くらいのおうちが建っていた。この門はかなり古く、それこそ江戸とかその前からありそうな感じだった。古いお寺の門という表現が適切かも知れない。

門を抜けると60代くらいの男性が立っていた。

「ようこそお越しくださいました。

松木いろはさんと佐和タモンさん、あと考古学者の小窪先生ですね?」

「はい。すみません、うちの社長からこちらに行けと言われて来たんですがこちらには何があるんですか?」

タモンが聞くと男性は言いにくそうに

「こちらについてきてください。」

そう言って敷地の奥の方にある蔵につれていかれた。

「うちは近江の土豪の家系でして、このあたりだと高野瀬氏と高宮氏、そして山崎氏がありました。戦国時代の流れで2つの豪族がなくなりました。その中で残ったのが我が山崎氏だったんです。といっても浅井や織田に従う事で生き残ったらしいですが。

その先祖が残した書物に皆さんが探しておられる物と関連がある記述があったんです。」

「未発見の遺跡ですか?」

小窪は目を輝かせて聞いたが山崎さんは首を横にふった。

「いえ、佐々木氏の財宝のほうです。

今では河川の周りも整備されてますがそれが去れてなかった頃は犬上川も氾濫があり土砂災害もあったようです。

そうでなくても明治や昭和、平成にも台風の影響で犬上川は氾濫してます。大きな被害はなかったとも言えますが、そういう事が起こる場所だと思ってください。

そんな中で室町の中期くらいでしょうか。正確な年月は記されてないのですが土砂崩れで今までに見た事ない遺跡の入り口を発見し、その中から財宝を得たと記述がありました。

佐々木氏の家紋が入っていましたが、当時の守護である京極氏には報告せずに懐に入れたとありました。

おそらく京極氏の家系ではない別の佐々木氏系が隠した物だと判断したんだと思われます。

今ではそんな宝物があったこと自体知られてなかったんですけど、先日この蔵の床が抜けた時にこの事が書かれた書物が床下から見つかりまして、床下を色々と調べるのにお宅の社長に相談したんです。そしたら同じような探し物をしている皆さんのお話を聞きました。」

「なるほど土着の豪族が見つけて、先に手に入れてしまったわけですか。それで遺跡の入り口はどこにあったのかなどは書かれてましたか?」

小窪が聞くと山崎さんは首を横にふった。

「いえ、書かれていた内容によると次の土砂崩れでまた塞がってしましたとしか書かれておらず場所の特定は難しそうですね。」

「その床下は今も見れるんですか?」

タモンが聞くと山崎さん

「ええ、まだ何かあるかもしれないと思って完全には塞いでませんから。良ければご覧ください。」

ライトなどを持って床が抜けた場所に向かった。

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