やー3
小窪と連絡を取り、もう一度事務所へと来て貰っていろはが
「小窪さん、うちの社長が小窪さんのお話に大変興味を持ちまして、我々にできる範囲内ではありますがご協力をさせて頂きます。ただ、人員は私たち二人だけなのでお時間もかかりますし依頼料とかも増えてしまうんですがそれでもよかったですか?」
「ああ、金銭面は何とかできますのでご心配なく。それよりも地元の方にご協力いただけるだけで心強いですからね。それではまずは西今町のあたりでも散策しながら話しましょうか?」
小窪の提案を受けて彦根市内へと出かけた。
西今町は彦根市中部くらいに位置する町で南彦根駅から琵琶湖側に向かって細長くある町である。
弥生時代の生活が確認できる遺跡がいくつか見つかっている。歴史的に色んな逸話の残っている彦根の中では確実に証拠の残っている話である。
「駅前から歩いてすぐの福満公園となっている福満遺跡・品月戸遺跡・横地遺跡・竹ノ鼻廃寺・山ノ脇遺跡・東沼波町遺跡・堀道跡・蓮台寺遺跡・椿塚遺跡の九つが確認されています。
私は今も発見されていない遺跡とかがあるんではないかと思ってます。ですが、住宅が立ち並んでいるわけなので色んな場所を掘り返して探したりもできないので地道にこの辺が昔はこういう地形だったからとかを考察しながら探していこうと思います。もちろん住宅になってる所が怪しいからと言って無理やり掘り返したりはしないです。現代技術とかを用いてソナーとか使いながら場所を確認して色々と対策を考えようと思います。
なので、お二人にお願いしたいのは場所を特定したりするところまでなんですよ。
彦根の知識を提供してもらって、私の考察を手伝ってもらい場所がわかって確証が得られれば大学とかも動いてくれると思うんですよ。」
「ああ、なるほどね。でも、それなら博物館とかの専門家とかにお願いされた方が確実なんじゃないですか?」
タモンが言い、小窪は困った感じで
「賛同してもらえないと時間も貰えないので、専門家からの協力なんてもらえないんですよ。
おそらく立場が変わって私が協力を求められても積極的に手伝おうとは思わないですからね。
自分がそう思うなら他の人もそう思うんじゃないかと先に思ってしまったんです。
もちろん、数人には声をかけたのですが断られてるんですけどね。」
「それではとりあえず歩いてみて回りましょうか。」
いろはが言って目的もわかりにくい散歩が始まった。