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「いろはとタモン」

彦根のとある会社のとある部署に変わった二人組がいる。

小型パソコンを左手に持ち、基本やルール等の不明な事があると検索する知識の探究者・松木いろはと常にヘッドホンをしており、人の話が聞こえているのかさえわからない謎の男・佐和タモンである。この二人は俗にいう探偵である。

ペット探しや人探しなどを中心にした仕事をしている。

探偵なのだから、浮気調査とかもしているのかと思うが二人の性格上・見た目の問題てきに目立ちやすいのでそうした仕事はできない。今日もまたペット探しの依頼が二人に舞い込んだ。


「こんにちは。あの~ペットの犬を探して頂きたいのですが?」

男性が挨拶と依頼内容を話しながら『探偵事務局』と書かれた部屋に入った。部屋の中にはデスクが二つと応接用のソファと机が置かれているだけで他には棚が少しあるだけの簡素な部屋だった。男性が入ってきたのを見て小型パソコンを片手に持った女性が走ってきて

「お話しは伺ってます、ソファの方へどうぞ」

パソコンを片手に持っている事以外は普通の人だなと男性は思い、ソファに座った。事前に女性と男性の二人が応対すると聞いていたが男性の姿はどこにもない。

「探偵部の松木いろはと申します。

え~と、ペットの捜索のご依頼ですよね。

具体的にはどのような状況でいなくなったんですか?」

松木と名乗った女性は名刺をだして、こちらが受け取る前に本題に入った。

「はい、え~とどこから話そうかな。

松木さんは『光る直政像の目』の話しはご存知ですか?」

「ああ最近、彦根市のなかで起こってる不可思議な出来事の一つの夜中に駅前の直政像の目が光るって噂ですか?」

「はい、それです。

私も噂は作り話だと思って犬の散歩がてら見に行ったんですよ。

見に行った人の中で見れる人なんて一握りだとも聞いてたので、私も見れないんだろうなくらいの気持ちでしたが、実際に目が光るのを見てしまったんです。

いや~お恥ずかしい話なんですが、起こらないと思ってた事が起こると人っていうのは思った以上に驚くものなんですね。

腰を抜かして犬のリードを離してしまいまして、元々しつけができてない犬だったので走り去ってしまったんです。」

「へえーあの噂って本当だったんですね。

それで家にも帰ってこなくなった犬を探して欲しいと言うことですね。犬の犬種ってわかりますか?見た目とか色とかでも大丈夫です。」

「雑種の茶色で3歳のオスです。あまり大きくなくて私の膝くらいなので40cmくらいですかね。」

「了解しました。では、一度彦根駅に行きましょうか。

現場に行った方が手がかりもあるかもしれませんから。」

「あっ、はい。あっでも、良いんですか?もう一方おられると聞いていたのですが?」

松木はなぜかうんざりそうな顔で

「ああ、良いんです。

あの人は自由人と言うかどこで何してるのかもわからない変人なので。そもそも出社するかもわからないですから。」

「そうなんですね・・・」

男性はこれ以上聞いてはいけないと思い、そのまま彦根駅に向かった。


彦根駅に着くと大きなヘッドホンを着けた男が直政像の周りを歩きながら写真を撮っていた。男性が観光客かな?と思っていると松木さんが大きな声を出してヘッドホンの男に歩いていった。

あまりに大きな声でさらに早口だったので何を言ったのかもわからなかったが二人に近づくとヘッドホンを無理やり取った松木さんと男が口論になっていた。

「返せ、勝手に取るな!」

ヘッドホン男が怒っている、松木さんが

「なんですか、その言い方は!

本当に何をしてるんですかあなたは?」

このままではヤバイかなと思い仲裁に入ろうとすると松木さんが

「あっ、すみません。

先ほど言っていた同僚なんです。」

「ああ、依頼人の人?」

ヘッドホンを取り返して男が首にかけて

「佐和タモンと言います。」

謎の雰囲気を持ったヘッドホン男はだるそうに挨拶してきた。

男性は『この二人で大丈夫か』とかなり不安になった。

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