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あー14

「大丈夫なんですか?」

「もう全部わかっているという感じでした。

なら一発派手に仕掛けて終わりにしましょう。」

「いや、あんたらはそれで済むかもしれないが私は職場を使ってるのでそう容易くもいかないですよ。」

男が三人集まって直政像の前で話していた。

「明日は夜から雨です。

降りだす間際を狙ってやりましょう。」

「昨日聞いた話の翌日に準備してるとは思わないでしょうから、見つかる前に撤収してしまえば良いんですよ。」

「う~ん、そうなんですかね~」

「とりあえず、決行するかはおいといて仕込みだけしましょう。」

一人の男はそう言ってズボンのポケットから丸いテープを取り出した。一人が支える形で直政像の目にテープを張り付けた。

三人で並んで仕込みの確認をしようとした時だった。

直政像の目が光りだしたのだ。三人は誰もなにもしていない。

それが急に光りだしたので三人は慌てて後ろを振り返った。

タクシーの待ち合い場の方からヘッドホンを首にかけた佐和タモンが歩いてきた。男のうちの一人が

「おい、あいつは誰だ?」

「探偵だ・・・・」

「こんばんは後藤さん、そして前田さんと岡本さんでしたね。

ああ、岡本さんは初めましてですね。」

事件の依頼主・後藤、目撃者Fこと前田、そしていろはの調べていた元旅行代理店員で彦根大好きおっさんこと岡本、この三人が並んでいる。

「何で今日だとわかったんですか?」

後藤が聞いてきたのでタモンは

「あそこまで話せばあなた方が焦るだろう事は明白です。

あとは雨の日がいつかを調べてできるだけすぐに決行できる日を選んであなたに会いに行ったというのもあります。」

バスターミナルの方から松木いろはがペンライトを二本持って走ってきた。タモンはそれをみて

「前田さんの会社の方にもご協力を頂きました。

まぁ、会社に入れて貰ったくらいですけどね。」

「もう仕組みもすべてお分かりなんですね。」

後藤が聞くといろはが、

「仕組みなんてめちゃくちゃ簡単ですよ。

ただ、ペンライトを目に当てるだけなんですから。

問題はペンライトの明かりが拡散して目だけを光らせる事が難しいと言う所です。なので、いま皆さんが貼っていたテープが肝心なんですよね。

半透明な反射材でできたテープは兜で隠れた目ならがっつり見る人もいないし、犯行後花壇の水やりをするふりをして回収することも難しくはないし、岡本さんは像が汚れていたら布で拭いたりするところも普段から目撃されてますから怪しい行動でもない。そういう風に見えるように普段から行動してたならすごい計画性ですね。」

いろはがいうと岡本が

「慈善事業の一環ですよ。たまたまやっていた事がうまく利用できただけです。」

「否定をされないんですね。」

「今更ですからね。」

後藤さんが言った。

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