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あー13

「今日、呼ばれたという事は何か捜査に進展があったと思って良いんですか?」

後藤さんの家の近くの喫茶店で落ち合うと後藤さんが聞いた。

「いやー、難しいですね。

目撃者の中には自分が注目されたいからって嘘の情報を出してた人もいましたから。」

いろはが言うと後藤さんが

「そうですか。解決は難しそうなんですね?」

「いえ、もうだいたいの検討はついてるので、あとは現行犯で捕まえるだけですよ。」

タモンが言うといろはが驚いて

「えっ!?聞いてないですよ?」

「言ってないからあたりまえだろ。」

二人がケンカになりそうな雰囲気になったので、後藤があわてて

「まあ、敵を騙すには味方からって言いますから。

それは手口などもはっきりとわかっていて、犯人にも目星がついているという事で間違いないですか?」

「ええ、ただ我々は警察官ではないので逮捕礼状を持って捕まえにいくなんて事はできません。よって、現場で押さえる現行犯逮捕しかないわけです。」

「犯行の日とかも見当がついておられるわけですか?」

「まぁ、十中八九といった感じですね。」

タモンが言うと後藤が

「目の光る仕組みとかもわかられてるんですよね?

教えて頂けませんか?」

「どこから話が漏れるかわからないので、全容はお話しできませんが、ヒントくらいなら良いですよ。」

後藤は身を乗り出して、

「お願いします。」

「あれは奇跡的な出会いでした。夜にタクシーで移動してたんですけど、電灯の少ない道で前を走っていた車が急に反対車線の方に膨らんだんです。何かと思ってみると黒色の自転車に乗った黒い服の人が走ってたんです。

夜道で真っ黒な存在ってわかりにくいらしくて、ライトもハイビームになってなかったから気がつくのが遅れて焦ったみたいでした。タクシーの運転手に聞くと白いシャツとかは見やすいけど黒とか紺色は見にくいらしいですね。自転車に反射板もついてなかったから余計わかりにくかったらしいです。

その反対に散歩をされていたひとたちは人達はたすきのような反射材を使った装備や白っぽい色の服を着られていたので歩いてるのが事前にわかったんです。

ライトの光が当たると光るなんて便利なものがあるんですね。」

「うん?それがヒントですか?」

後藤は不思議そうに言った。

「まぁ、ヒントなんて気がつけるかどうかのギリギリを攻めてこそ楽しいものですからね。」

「なるほど、松木さんは今のヒントでわかられたんですか?」

「う~ん雨の前に起こる現象、雨が降ったら見れなくなる理由、夜道の反射材の話・・・」

いろはは頭を抱えてしまった。後藤が

「まぁ、犯人が捕まったらご連絡をよろしくお願いします。」

後藤が帰っていくのをいろはとタモンはニヤニヤしながら見送った。

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