友達
ホラー書いてみたよ~
エッヘン!
いや~
始めからホラーなんて初めてだよお!
わーい!
私、野々あろま。
「呪いの女王」と学校では呼ばれている。
そんな私は大のホラー好き。
試すのが大好きで、呪い方、幸せになれる方法など
何でも知っている。
図書館には、私がオススメした、ホラーの本が置いてある。
教室では友達もできず、ただただ気味悪がられていた。
別に、それでいいと思った。
ずっと一人でも楽しい。
むしろ、友達に合わせなくてもいいし、傷つかなくて済む。
このままが一番平和だと思った。
でも、ホラー雑誌のおかげで考えが変わった。
『友達を呪ってみませんか?』
これには友達に向けてしか効かない呪いのやり方が書いてあった。
このページに目を止めた私は、実行のため
何かと手を尽くした。
誘ったって友達になってくれるはずがない。
だから話しかけるのは無理だった。
でもある日。
私に向こうから話しかけていた。
転校生、スポーツ万能の白澤さんだった。
「あ、あの。私、白澤由希。友達になってください!」
今までの私なら間違いなく断っていた。
でも今は違う。
友達になりたいと思ってくれている。
だから、呪いのためになる。
それだけだ。
白澤さんは、私のことは知らないから、
よかったと思った。
こんなチャンスもう来ないかもしれない。
「いいよ・・・。」
私は嬉しかった。
やっと、やっとあの呪いが試せると思うと、
わくわくが止まらなかった。
あの呪いが、やりたかった。
『由希』は、可愛かった。
ロングの二つ結び。
中学生にもなって二つ結びってどうなの?って
ものすごく思ってたけど、由希は、どんな髪型も似合っていた。
はにかむ笑顔もかわいい。
友達を、好きになってはいけないというのに、
私は。
由希のことを好きになりかけていた。