♯8 1-7 アルの気力発現と新たなる問題
いよいよ来ました第8話です。8話だけに888888888888(拍手)
今回はアルの気力発現と新たなる問題というタイトル通り。
アルの気力付加とミリスのとある事柄による問題です。
ちなみにアルは気力を手に入れるためブッ倒れますがみんなからはぞんざいに扱われる始末。
そして、ミリスの問題を解決する為に刹那は奏に会いに行きます。
そこで待ち受ける敵とは、無事奏に会い目的を果たせるのか?
それは読んでからのお楽しみ。
と言う訳で神超第8話「アルの気力発現と新たなる問題」どうぞご笑覧あれ。
食堂で食事を済ませた刹那とミリスはアルの食事を持って医務室にやってきた。
そこでは椅子に座って書物をしてるエレウィスとベットで横になってるアルが居た。
「どうも、失礼します」
「失礼します」
そう言って入室する2人をエレウィスはチラッと見て視線を戻し、アルは刹那の持つバスケットを見ていた。
「どうですかアルの調子は?」
「アル君、ご飯持ってきたよ」
「おお、有難い。腹減って死にそうだった」
刹那はご飯をミリスに渡すとエレウィスに聞いてみる。
その間、ミリスはアルに飯を持っていくとアルはすぐに食事を始めた。
「アル君はマギヌス家と云う事で特殊な体をしているわ」
「そう言うと?」
「簡単にアル君に聞いてみたけど、生命力に関して強化されてるって言ってたけどそうみたい」
それはアルが言ってた事と一致する。だが生命力の強化って具体的にはなんなのかエレウィスの説明を聞いた。
「まぁ、とりあえず耐久力が桁違いにアップしてるみたい。回復力もアップしてるわね。ただ本人の言う通り魔法力の強化はあまりされていないようだわ」
「そうなんですか?」
「ちょっと測定してみたけど、魔法力の変換が身体強化に重点が置かれてるみたい、魔法回路と魔力回路を強くするコンセプトで造られた人がいたけど」
「アルも魔法が凄かった人がいたと言ってました」
「アル君の場合、それだけだと寿命が短いから、生命力を上げる事に重要度を上げたみたい。その代わり複数の属性を持ったり、上位属性を持ったりしてないのね」
「彼の場合はとりあえず強化素体の生命力の無さを重点的に上げすぎた結果、魔法が防御力重視の土属性に回復力アップの為水属性が付いたみたい」
「いえ、付いたと言うより付けたのね。ただ、あまりに生命力に偏りすぎたあまり、魔法がおざなりになったみたい。本当なら土と水のハイダブルにするはずだったのね」
「でも生命力がアップできたなら当初の目的は達せたのでは?」
「それがマギヌス家の嫌な所ね。彼、名前を隠すでしょ?彼を造る切っ掛けになったのはトライアングルのハイダブルだった人が短命だったのが原因なの」
「それでマギヌス家は最初は凄い人を造ったと名を馳せたの、でも短命だった為に欠陥品だったのでは無いかと言われ始め、それを挽回する為に造られたのが」
「フォートタイプという事よ。昔、学会でマギヌス家がハイダブルの生命力を強化した強化素体を造り出すと息巻いてたの。その結果がアル「フォート」よ」
「つまり、アルがその発表にあった強化素体何ですか?」
「そうよ。しかも、皆がつけた評価は出来損ない。だから、彼はマギヌスと云うのを良く思ってないし。自分のモデルネームのフォートってのも嫌みたい。だから彼の事はアルと呼んで上げてね」
「言われるまでも無く、アルと呼びますし。俺からしたら欠陥品だとか下らない事言ってる人達の方が心配です。それにアルにはちょっと気になる点がありますし」
「もしかして、生命力の事ではない?」
エレウィスは刹那の考えを読む様に答えた。
「正解です。気とは生命力による所が大きい。もしかしたら気力が凄い事になってるかもしれません」
「やっぱり。刹那君はアル君を見込んでいるのね」
「はい。アルは気が通常時でも結構有るんですよ。だから開放してコントロールできれば…恐らくですがかなり良い線まで行くのではと」
「ただ、覚えて置いて欲しいのはこの世界は魔法力が物を言う世界よ。幾ら気力で強化しても魔法が優れてると思ってる人達からすれば、貴方みたいなのはイレギュラーよ」
「魔法回路は資質が重要と聞きましたが魔力回路は鍛えれば伸びるんですよね?」
「ええ、でも魔法回路も資質だけではないわよ。使う頻度が高い属性は魔法回路が強化される様なの。これは私個人が提唱してる事だけど」
「それなら、尚更です。俺は元々魔法なんて知らない世界から来たんです。魔法も鍛えるつもりでした。アルが強くなりたいと思うなら魔法の方も一緒に鍛えて行くつもりです」
「そう、なら私の理論が正しかったと皆に認めさせる為に刹那君、特にアル君には頑張ってもらわないとね」
「その代わり、私がメディカルトレーナーになってあげるわ」
何故かエレウィスは刹那に親切だった。そしてミリスの話しもちょっと出た。
「ちなみにミリス君は既に5属性持ちよ。それに彼は一つ一つの属性にブーストできるみたい。ある意味魔法の才能が一番あるのは彼ね。だから彼も鍛えて上げてね」
「鍛えてって、俺は教える立場の人間では無いのですが?」
「でも毎日鍛錬してるんでしょ。貴方の体をサーチした時気づいたけど、相当厳しい鍛錬しなきゃそんな体にならないわよ。それなら一緒に2人も鍛えてあげなさいよ」
「鍛錬するのは自分の為です。2人が望まなければ意味無いでしょ」
「アル君なら逆に喜ぶわよ。ミリス君は強引にでも魔法の鍛錬だけはさせて。勿体ないから。」
やけにミリスの事を推すエレウィスだった。
とりあえず気力付加をアルに施してから予定は立てる事にして、刹那はその事を告げた。
「まずはアルの気力を解放するのが先ですよ。おい、アル?」
そう言ってアルの方を見ると、飯を食い終わってのんびり寝ようとしていた。
「おい、アル。なに寝ようとしてるんだ?」
「いや、飯も食ったし、良い感じで眠いんだよ」
「気力付加は良いのか?」
それを聞くといきなり起き上がり覗き込んでたミリスとぶつかっていた。
「痛いよ、アル君」
「すまんミリス。というか何故覗き込んでるんだよ?」
「いや、いきなり寝ようとするから疲れてるのかな〜と思って」
「お前等何やってんだ?そろそろアルに処置をするぞ」
そう言うとアルはベットの上で正座した。ミリスはおでこをさすりながら席を譲る。
そして、エレウィスと刹那がアルに近寄っていった。
「アル。今から気力解放を行う。準備がよければ仰向きに寝てくれ」
アルは言われるとすぐに仰向きに寝た。その素早さに刹那は苦笑しつつアルに告げる。
「今から点穴を突くからな。良いと言うまで動くなよ。2人は後ろで見てて下さい」
「無茶はしないでね?刹那君、アル君」
「無茶な事しようとしてるんだからそんな事言っても無駄そうよ?」
ミリスは純粋に心配そうにしているが、エレウィスはもうどうとでもしろとばかりになっていた。
「それじゃあ、行くぞ」
その言葉を発した後、刹那は右手を突く構えにして先端に気の全てを集める。すると手から蒸気の様な物が発せられた。
「それ何?刹那君」
「気だ、ミリス」
「目で見える様になるのね」
「ここまで圧縮すればですがエレウィス先生も見えますか」
「見えてるからの感想でしょ?」
「そうですね。では突きます」
そして刹那はアルの腕、足、体と17回突く、するとアルが苦しそうにしだした。
「どうだアル?体が苦しいだろ。最後に頭で理解できるように額を突く。そうすれば気の流れを認識出来る様になる。後はお前次第だ」
そう言って刹那は最後にアルの額を突く。するとアルに変化が訪れた。
「凄い、なんだこれ。これが気ってやつなのか?」
「そうだ。だが驚いてるだけだと、どんどん気が放出されて動けなくなるぞ?」
「アル君大丈夫?」
「アル君。気ってどんな感じなの?」
ミリスは心配そうに、そしてエレウィスは楽しそうにアルを見ている。
「額を突かれた瞬間から気ってのが分かるようになったんだがうまく止まらないんだよ」
「魔力付加と同じだ。自然体で力まず、深呼吸でもしながら体に馴染むように努力しろ。といってもこういった助言をしたのはミリスだったな。さっきはありがとなミリス」
「えへへ、僕はちょっとアドバイスしただけだよ。魔力付加ができたのは刹那君が頑張ったからだよ」
「お前達、楽しそうなのは良いが上手くできないぞ?」
「まぁ、がんばれとしか」
「何だよそれ?」
アルは刹那を恨めしそうに見るが刹那は大して気にしてない様子だった。アルは慌てて他の2人に聞いた。
「俺がやばくなったらリジェクトヒーリングしてくれるんだろ?」
アルが慌てて2人に聞くが2人は困った様に答える。
「あのねぇ。私は今日3回使っちゃったからもう使えないってさっき言ったわよね?」
「僕ももうスクロールもポーションも無いし、それにアル君とはしたくないなぁ…」
エレウィスは冷たかった、さっきは任せろと言っていたのにこれである。ミリスはミリスで何だか聞き方によっては危ない発言をしている。
そこでアルのツッコミが入る。
「エレウィス先生。さっきは任せろって言ってたじゃないか」
「それはいざという時はできるだけの事はするって事で、今できるのは優しく見守ることよ」
「ミリスは俺とはしたくないって、刹那なら良いって言うのか?」
「ぼっ、僕は別に刹那君としたかったって訳じゃ無いんだよ!じっ、人命救助だからしょうがなかったんだよ」
「なら俺だって救助してくれてもいいじゃないか!」
「そんな事言ったって道具も無いし、僕にだって選ぶ権利はあるんだからね!」
エレウィスはアルに対して優しく微笑むだけでそれ以上してくれず。ミリスに至ってはアルの事を忘れて、顔を赤らめながらブツブツと刹那との事の言い訳をしている。
アルは2人が何もしてくれなさそうだと感じ、刹那に助けを求めた。だが刹那も微妙な顔で言葉を発した。
「まぁ、アルだしな。お前風にアドバイスすれば、吸収しろとか、体に纏わせろとかだよ。まぁ、こんな分かりづらい言い方でできるかは知らんが…」
そう言って、刹那は笑っていたがそれも数秒で終わりを迎える。
「体に吸収して纏わせたら出来た。これで合ってるよな?刹那」
何故か最初のアドバイスでは無く、アル風のアドバイスをしたら一発でクリアしてしまった。アルと書いてアルと読むのかもしれない。
そして、刹那とアルは互いに無事済んだ事を喜ぶのだったが、エレウィスは無事済んだのを見ると今の事をレポートにまとめてる様だ。
ミリスはアルに指摘されて、未だに刹那との事の言い訳を顔を赤くしながら下を向きブツブツ言っていた。
こうしてアルの気力開放と気力付加ができるようになった。
「刹那、何故か体が動かないんだが」
「そりゃ、あれだけ盛大に気を解放すれば動けなくなる」
「アル君動けないの?」
「うまく力が出ない…」
「まぁ、一晩寝れば動ける様になるさ。それに今日は医務室で寝れば良い。エレウィス先生が見ててくれるだろ」
そう言うとエレウィスが苦笑しながら答えた。
「一応、任せろって言っちゃったし良いわよ。それに一緒にいてもこの調子じゃ襲って来れないだろうし」
それを聞くと突然ミリスが反応した。
「それって今日は刹那君と2人っきりって事?」
「そうなるな?それがどうしたんだ?」
「襲っちゃやだよ?」
ミリスは真っ赤な顔をして照れながら刹那にそんな事を言ってきた。
これが想像以上に男を誘惑する、破壊力抜群な顔で刹那は困惑しながら答えた。
「安心しろ。俺はアルじゃない」
「そっ、そうだよねアル君じゃないし大丈夫だよね?」
そう2人で話してるとアルが文句を言ってきた。
「アルを蔑称みたいに使うな。それに俺だって襲わないぞ」
だが2人は冷たかった。
「いや、お前最初の時襲ったろ?」
「そうだよ。僕の事襲おうとしたよね」
2人から非難の言葉と冷たい視線が送られアルは布団を被って寝始めた。
刹那とミリスはその様子をみて笑いながらエレウィスに後を任せ部屋に戻った。
「とりあえず無事に俺もアルも技を習得できたし、よかった」
「そうだね。それにしても2人共無茶しすぎだよ」
「まぁ、それも終わった事だ。とりあえず風呂入って寝ようぜ?」
「そうか、お風呂があったんだ…」
「どうしたんだ?とっとと入りに行こうぜ?」
「うん…」
なんだかミリスの返答が歯切りの悪い物になっていた。
「とりあえず、制服から私服に着替えないか?」
「そうだね。えっと」
そうして2人共私服になる。そこでミリスの格好を見て刹那が驚く。
「刹那君、何だかビシッとした服装だね」
「いや、俺は良いが、ミリス。お前の服はなんだ?」
「えっとローブだけど?」
刹那の服装は白いシャツに黒のネクタイと黒のベスト、黒いズボンに黒の革靴。
一方のミリスは白魔道士が着そうな白いフード付きローブを着ていた。
「おい、ちょっとフード取ってくれるか?」
「そうだった。制服着るまでずっとフード着けてたんだった」
そう言うとミリスはフードを脱ぎ、髪をかき上げて姿を現した。
茶色っぽい髪をちょっと上気味に上げ、黄色いリボンで結んでも尚腰まであるポニーテールをなびかせ。白いローブのとても華奢で赤い瞳に可愛い顔の少女が立っていた。
「お前、その服はやめとけ…」
「何で?初めての旅で使ったローブなんだけどな…どこか変?」
「変じゃないが…」
確かに変じゃない、だがこの格好ではどう見ても女の子にしか見えなかった。制服姿の時も十分、アップ気味で黄色いリボンをつけたポニーテールにこの顔と相手を魅了する赤い瞳だ。
それが制服からローブ姿になっただけで女の子度がアップしている。その事を刹那はミリスに言った。
「ミリス。その格好で出歩くのはやめとけ。悪い事は言わない。襲われるぞ」
「別に制服の時でも大丈夫だったし、大して変わらないから大丈夫じゃないの?」
ミリスは分かっていない。男子制服を着ていれば嫌でも男と認識したくなる。それでも馬鹿は襲ってきた。
それなのに男としての要素が全て無くなっては男として見ろという方が無理だ。
なのでその事を告げるとミリスが苦笑しながら刹那を見て言ってきた。
「刹那君でも襲いたくなる?」
手を前で結びながら照れる様に恐る恐る聞いてくるミリスは可愛すぎて刹那でも気が狂れそうになった。
なのでミリスから目線を外しながらぼそりと言う。
「正直危ない…」
「うっ、刹那君。襲わないでよ?」
「分かってる。代わりに違う服に着替えてくれ」
刹那はせめて違う服にする様に言うのだがミリスが困った様な声で言ってくる。
「僕、こんな服しか持ってないんだけど?」
「マジですか?」
「本当です」
どうやらミリスはこういった服しか所持していない様だ。そこでしょうがないので刹那は自分の服を貸す事にする。
刹那が持って来たのは今来ている服と同じで、違うのはベストが灰色なのとネクタイが赤な事位だ。
それをミリスに貸すので、着ればペアルックの様になる。しかし、他に選択肢がないのでいっその事同じ服を数着渡した。
「これを着ろ」
「これ?でもネクタイは締めれないよ?」
「それはやってやるからとりあえず着替えろ」
「じゃあ、ちょっと後ろ向いてて?」
「何で?」
「何でじゃないよ!見られたくないからに決まってるでしょ!」
「いや、むしろ見て、男と認識した方が今後も安心できるから見たいんだが」
「刹那君のエッチ、ドスケベ、変態!!」
そう言うと洗面所の中に消えていった。
男同士なのだしむしろ見た方が、刹那としては今後の憂いが断たれるのでそうしたかったが、変態呼ばわりされてまで見るほど刹那は馬鹿では無かった。
そして、ドアが開きミリスが出てくる。
そこには男装した執事の様なミリスが立っていた。やっぱり、リボンを着けてるので女の子っぽいが刹那はこれを見てとある事を思った。
それは、完璧な執事服を来たミリスの姿が見たいという刹那のダメな本能の叫びだった。
「おい、ミリス。よく似合ってるぞ」
「そう?ありがとう…でも色はちょっと違うけどお揃いだね?」
そう照れながらミリスが言うが、刹那はとある事を考えていた。
「なぁ、ミリス。バリアジャケットってもう作ったか?」
刹那はとある計画を立てた。ミリス執事化計画。通称コンバットバトラー計画。
それは戦う執事さんに憧れている刹那特有の思考であった。
そして、刹那は賭けに勝った。
「まだ、作ってないよ?けどなんで?」
「デザインは俺に任せてくれないか?」
「えっと、僕もデザイン考えてるんだけど?」
そう言ってミリスはローブを作ろうとしてる事を話した。どうやら魔法使いイコールローブというイメージらしい。
なので刹那は却下した。
「それじゃあさっきの服と同じだろ。男らしくなりたいんだろ?なら、男の中の男である。執事を目指すんだ」
「えっ?でも執事って別に男の中の男なのかな?」
「どう考えてもそうだろ!」
刹那の切なる願いによって…というよりは恐ろしい剣幕で迫ってきたのでミリスは頷いてしまった。
その瞬間刹那は喜びのあまりミリスを抱きしめてしまった。
「きゃー何すんの!」
べちっ、という音と共に力いっぱい顔をひっぱたかれた刹那はその後、黙々と執事服のデザインがを描くのであった。
「出来た!」
「どんなの?」
刹那の声で椅子に座ってたミリスが刹那の机に来た。そしてデザイン画を見てミリスも納得するのだった。
「結構カッコイイんだね」
「だろ?ミリスなら似合うと思うんだ。それに奏でも」
「えへへ、似合うかな?ん?奏?」
「ああ、俺の妹で執事大好きっ子だ」
「妹さん奏って言うんだね。それにしても執事が大好きなの?」
「そうだ、俺がこんな服着てるのも奏の趣味が8割方入ってる」
「後の2割は?」
「俺の趣味だ」
「あはは…」
ミリスは最初は格好良いと言っていたが趣味の事を言うと苦笑していた。
だがそんな事でコンバットバトラー計画は頓挫しないのであった。
「所でデバイスはどうするんだ?」
そこでふと思った質問をするのだが、ミリスの考え方だと魔法使いだからローブと言ってたし、教鞭の様な杖を作るのかと思ってたが違った。
「どんなデバイスが作れるか知らないけど、魔法を増幅する魔力符とかを作ってもらおうかと思ってるんだ」
「それってどんなのだ?」
「魔力の宿った紙で魔法を使う毎に消失しちゃうんだけど、デバイスなら魔力でもう一度再生できるから、それを何枚か作ってもらおうかと思ってるんだ」
刹那はイメージしてみた。ミリスが魔法を唱え紙を掲げる姿を…それだと陰陽師とか巫女さんの様である。それじゃあ執事より巫女さんにしたくなるではないか。
そういった刹那の勝手なイメージにより、その案は却下されるのであった。
「じゃあどうすればいいのさ」
「執事だし、う〜ん武器ならナイフとか?」
「僕は格闘技できないよ!」
「なんか現代風のイメージなんだよな…何か無いかな?」
刹那は考えたが、いい考えは浮かばなかった。
「とりあえず風呂行ってから考えようぜ?」
「そうだね。でも僕、みんなの前で着替えたりお風呂入ったりできないよ?」
「とりあえず更衣室は個室も一応あったぞ?シャワーもスモークガラス付きのやつだったし見られないで済むんじゃないか?」
「う〜ん。でもお風呂は流石に無理があるような…」
「別に男なんだし見られても困らんだろ?嫌でも湯船に浸かっちゃえば見えないし大丈夫じゃね?」
「でも、みんなに見られるのはやだよ!」
「じゃあ湯浴み着とか使えばいいんじゃないか?」
「それってどんなの?」
「温泉とかで他の人に裸を見られない様にする為の服の様な物の事だ」
「そんなの持ってないよ…」
「奏なら持ってたはずだし、借りてくるか」
「妹さん貸してくれるかな?」
「理由を言えば貸してくれるだろ」
「じゃあ、僕も一緒に行くね」
そうミリスが言うが奏は勘違いが激しい所があるので、ミリスを今会わせるのは危険な気がした。
なのでミリスには違う理由で待っててもらう事にした。
「今は暗いし、女子寮まで俺なら走ればすぐだから1人で行ってくるよ」
「それじゃあ悪いよ」
「そう思うならここにいてくれ。俺はただでさえこんな顔だから注目されるのに、ミリスまで来たら食堂みたいな事になる」
それを聞くとミリスも納得するしか無いようで大人しく留守番する事になった。
「それじゃあ、行ってくるがドアは閉めとけよ?」
「なんで?」
「アルでも襲う位だからな。食堂で目を付けられてる可能性がある。俺はベランダから出入りするからドアは開けるなよ?」
「ベランダからってここ2階だよ?」
「大丈夫。俺は8階位から落ちても平気な男だからな」
「8階ってどんな建物なの?そんなに高いのそこらにないでしょ?」
「いや、高層ビルなら160階位あった気がするが?」
「嘘でしょ?神々が造ったとされる、この世界最高の高さのハンドレッドエルフェンタワーでも100階だよ?」
「へぇ、という事は俺の世界はとっくに神超してるみたいだな」
「冗談じゃないの?」
「冗談なら東京バベルタワーってのがあったな?10kmの高さだった気が」
「それってもう頭がおかしくなるレベルだね…」
「ああ。そんな世界から来てるから安心しろ」
「何が安心なのか分からないけど分かったよ」
「とにかく俺はドアは使わんから絶対に出るなよ?」
「分かった。行ってらっしゃい」
「じゃ、行ってくる」
そういうと刹那はベランダから外へ消えてった。
刹那は気力付加と魔力付加を練習がてら同時使用していたが、何故か片方を強めるともう片方が弱くなるという結果に終わっていた。
急ぎだったので練習をやめて気力付加を最高出力にしながら、夜の道を高速で駆け抜けていた。
そして、奏の寮に着いたのだが管理人がいないので近くを通った学生に聞いてみた。
「そこの君達ちょっといいかな?」
刹那は寮監の部屋の前を横切った2人組に聞いてみた。すると刹那を見てひそひそと話した後聞いてきた。
「えっと、この寮の人じゃないんですか?」
「俺はこの寮じゃないよ。というか見ればわかるでしょ?」
「違う所の寮って事は先輩ですか?」
どうやら刹那の事を他の寮の先輩だと思ったらしい。なので警戒してるようなので寮監を呼んでもらうように言った。
「この寮の寮生に用事があるんだよ。だから寮監呼んでくれないかな?」
「寮監ですか?でも寮生に用事があるなら直接入ってはどうですか?」
「いや、俺が入るのはまずいでしょ?」
「先輩、格好良いし皆喜びますよ多分」
何だか話しがおかしい。まず先輩だと思われている事となぜか入っていいという事。
そこで刹那は気づいた。
「あの、君達勘違いしてるみたいだけど俺は先輩じゃないし男だぞ」
「えっ、男の人?」
「嘘?」
そうなのである。何かがおかしいと思っていたがどうやら女だと思っていて、この女子寮じゃないから先輩だと思っていた様だ。
「嘘でもないし、残念ながら先輩でもなければ男です」
「そうなんですか。ボーイッシュな口調な格好良い先輩だと思ったんですけど」
「そうだよね。男の人だったんだ。言わなければ分かりませんよ」
「いや、そこは分かって欲しいんですけど」
刹那のお願いに2人は残念そうにしながら用件を聞いてきた。
「妹を呼びたいんだけど寮監は居ないのかな?」
「寮監ですか?今の時間だと裏庭にいるんじゃないかな?」
「裏庭ですね?行ってみます」
「ちょっと待っ…」
刹那は最後まで聞かずに行ってしまった。
「行っちゃったね。」
「そうだね。寮監の居るのって裏庭の風呂焚き場だよね」
「勘違いされなきゃいいけど」
「それにしても格好良くて可愛い人だったね」
「なんか、女としての自信がなくなるわね」
「「はぁ」」
出会っただけで2人の女としての自信を打ち砕く、自称男らしい男の刹那であった。
「ここか?すみませ〜ん寮監さん居ませんか?」
そう言った次の瞬間魔法が連射されてきたので全て躱した。
すると女の人の声で問いかけられてきた。
「見上げた変態もいたもんですね!堂々と女子寮の風呂を覗こうだなんて誰ですか?」
そう言って、暗闇の中から女性が出てきた。
「俺は別に覗こうとした訳じゃ。寮監が裏庭に居ると聞いたので来ただけです」
「見え透いた嘘を言わないでください。しっかり捕まえて尋問しなければなりませんね」
「嘘じゃない、魔法を撃たないで下さい。俺は妹の時乃宮奏を呼んでもらおうとしただけです」
「時乃宮奏?ってあの姫さんのお兄さんですか?」
そう言ってその女性は攻撃をやめてくれた。
そして、刹那が話し掛ける。
「俺は時乃宮刹那。正真正銘、時乃宮奏の兄です。嘘だと思うなら呼んで下さい。そうすればはっきりするので」
「わかりました。でも貴方の顔は覚えましたから。呼んでくる間に逃げようとしても無駄ですよ。とりあえず寮監室に来て…」
「お兄様?」
寮監が刹那を連れて行こうとした時、魔法の炸裂音に気づき見ていた寮生の中に奏がいた。
すると奏は3階から飛び降りた。
「ちょっと、奏さんここ3階だよ!」
リースが驚きつつ心配そうに見ながら声を掛けてくるが、奏はすでに飛び降り刹那の元にやってきた
「おお、奏。丁度お前に…」
「お兄様、どうしたんですか?こんな夜中に、それもお風呂場の裏になんて…そんなに覗きたいなら私を覗いて下さい」
「いや、そうじゃなくてだな。お前の湯浴み着をだな…」
「まぁ、お兄様ったら裸ではなく湯浴み着姿がご所望でしたか。お兄様の好みを把握できて無くてすみませんでした。チラリズムがお好みでしたか」
「だからそうじゃないから落ち着け」
刹那は奏の額をデコピンするのだった。
すると恨めしいそうな目で刹那を見てくるのだった。
「痛いじゃないですか。可愛い妹を傷物にするだなんて、責任とって下さいね」
そんな事を言ってくる奏はいつもの暴走気味なマイシスターだった。
「責任云々は置いといて」
「置いとかないで下さい。責任とって下さいね。お兄様」
「話しがすすまんから。ちょっと聞いてくれ」
「しょうがないですね。でもいずれ責任はとって下さいね」
「もう、分かったから。聞いてくれ」
「分かって頂けたなら聞きます」
こうして妹の押しに負ける。シスコンの刹那であった。
「それで、湯浴み着がどうしたんですか?」
「ちょっと貸して欲しいんだ」
「えっ、湯浴み着をですか?下着じゃなくて?」
「なんで下着なんだ?」
「だってそっちの方が殿方は好きなんじゃないですか?」
「何の話だ?俺はただ湯浴み着を借りに来ただけだ」
「ですから。お兄様はお一人でするのに使うんですよね…でしたら下着の方が」
そこで刹那は頭痛を感じた。奏はとんでもない方向へ勘違いをしているらしい。
「お前な。俺を変態にしたいのか?」
「お兄様なら変態という名の紳士でも受け入れられます」
「そんなの受け入れなくていいから話しを聞いてくれ。そして、下着を脱ごうとするな!」
奏は自分の履いている下着を渡そうと脱ごうとしていた。なので慌てて止めた。
「冗談ですよ。お兄様なら一人でしなくても私が受け入れますから。あっ、でも女子寮は男子禁制でした。リースも居ますしどうしましょう?」
「いや、そっちの方向から離れてくれ。今度なんか一緒に買い物でも行ってやるから」
「本当ですか?お兄様とデート…じゃあ明日にでも!」
「分かった。ただ、明日は無理だ。俺金持ってないし」
「そういえば私もこの世界の通貨は持ってません」
「ということで金が出来たら奮発するから。約束してやるから。小指だせ」
「本当ですか?」
こうして小指を絡ませ、指切拳万をするのであった。
奏とこれをするという事は絶対守るという事で、今まで無茶な願いでもこれをしたら必ず守ってきた。刹那と奏の信頼の証である。
そしてやっと本題に入る。
「湯浴み着を借りるのは正確には俺ではなく、ルームメイトのミリスだ」
「ミリスさん?って誰ですか?ルームメイトなら男の方ですか?」
「そうだ、ミリスってのは男だぞ。ただ、事情があって裸を他人に見せられないから風呂に入れないんだ」
「何でですか?そのミリスさんは男なのだから裸を見られても平気なのではないですか?」
「いや、それは事情があって。簡単に言うなら俺みたいなもんだ」
そこで刹那は認めたくない事実を言った。昔、一度だけ温泉に旅行に行った時に、刹那は男子風呂で皆の視線を集めて酷く疲れて出てきた事があったのだ。
それを知っている、奏は重要なポイントを聞いてきた。
「それって、お兄様の様に男なのに女の様に見られる容姿の方って事ですか?」
刹那は疲れた顔で頷いた。
「その方、そんなに可愛らしいんですか?」
「下手するとというか、確実に俺より可愛いぞ」
「お兄様より可愛いなんて信じられないのですが?」
「入学式の時に奏と会わせる約束もしてるから、会えば分かるよ」
「入学式の時に私と会うんですか?私が言い寄ってくる男の人が嫌いなのは知ってますよね?」
「知ってるよ。だけどミリスは大丈夫だ。アルはちょっと心配だが」
「アルさん?その方も可愛らしいんですか?」
その質問に刹那は即答した。
「正直むさっ苦しい熱血漢の二枚目半の馬鹿男だ」
刹那はアルの事を散々な評価をしていた。しかし…
「だが、信頼に値する男だ」
そう、刹那が言うと奏は関心したように話しだした。
「凄いですね。お兄様から信頼出来るなんて言われた人、久しぶりに聞きましたよ」
刹那は奏に言い寄ってくる男はまず最初に絶対に信用しない事にしている。
その上で刹那が認めた男だけが仲良くなれるのだ。その為、刹那は友人が少ないのであった。
「まぁ、アルも会えば分かるよ。多分お前に言い寄ってくるけど俺が阻止するし。あいつは本気では言い寄らないよ多分」
「そうなんですか?言い寄られるのは嫌ですけど、お兄様に守っていただけるなら嬉しいです」
「とりあえず、今はミリスの事だ。ミリスを待たせてるからとっとと用事を済ませたいんだが」
「それでしたら、湯浴み着を2着貸しましょうか?」
「なんでだ?」
「いえ、この世界では湯浴み着は珍しいみたいで1人だけ着けてると逆に目立ちますよ?」
「そうなのか?一般寮の寮生は今日から入寮だからよく知らないんだ」
「私達の寮は特待生寮なので昨日から招待とランダムの転移特待生が入寮してるんです」
「じゃあ、さっき言ってたリースって子は奏のルームメイトか?」
「そうですよ。とても良い子です。可愛いですし、とても仲良くしていただいております」
「そうか、じゃあ入学式の時、紹介してくれ」
「いいですけど。浮気は程々にして下さいね?」
「大丈夫だよ。俺は奏を基準にしてるからな。大抵の奴にはなびかんさ」
そう言ってちょっとだけ奏を持ち上げると奏は嬉しそうにしていた。
「私を基準ってどの位って事ですか?」
「世界で一番可愛いって事だよ」
刹那のギャグにしか聞こえない歯の浮くようなセリフだが。奏はこういったセリフが好みなので、とても満足そうにしていた。
「私も、お兄様が世界で一番ですよ」
そう言ってると何か作業をしていた寮監が話し掛けて来た。
「お前達いつもこんな感じなのか?」
「だいたいそうですよね?お兄様」
「まぁ、だいたい」
「そうか、聞いてるこっちが気まずい会話を平気でするんだな」
寮監は若干呆れ気味に言ってきた。
「所で時乃宮兄、刹那とか言ったか。急いでるんではなかったか?もう21時だぞ風呂は23時までだ。早く戻れ。それにここは女子寮だ」
「すみませんでした。では奏。湯浴み着2着貸してくれ」
「わかりました。お兄様。急いで取ってきます」
「おい、時乃宮妹、奏だったか。廊下は走るの厳禁だぞ」
「大丈夫です」
そう言うと奏は2階のベランダに飛び移り、3階の自室のベランダへと飛び移っていた。
それを刹那は普通に見ていたが他の人達はビックリして見ていた。そこで寮監が話し掛けて来た。
「お前といい、妹といい、お前等変わってるな」
「何がですか?」
「私の魔法を簡単に避けたり、3階から飛び降りて、さらに戻って行くとは異常だぞ」
「いえ、すみません」
「まぁ、今回は見逃すがこれからはちゃんと寮監室に寄って許可を取ってからにしてくれよ」
「分かってます。今日は急用だっただけなので」
そう言って刹那は寮監と話して待っているのだった。
一方の奏は部屋に飛び込み、急いで荷物を漁っていた。
「奏さん。いきなり飛び降りるからびっくりしたよ〜」
「ごめんなさいリース。お兄様が急用でいらしたので急いでたの」
「じゃあ、あの人がお兄さんなんだ。寮監さんの攻撃全部避けてたね。凄いね」
「あの位、お兄様なら当たり前です」
「そうなんだ。会うのがちょっと楽しみだな」
「そうですか。それはまずいですね」
「なにがまずいの?」
「いえ、急いでるので後ほど話します」
そう言うと奏は荷物を袋に入れて、また飛び降りてしまった。
「あ〜また飛び降りちゃった。ここ3階なんだけどな?」
そんな常識的なリースはベランダから2人を見ていた。
「お兄様。お待たせしました」
「いや、寮監さんと話してたから大丈夫だ」
「浮気は駄目ですよ?」
「何だ。お前の兄はこんな年の女でも行ける口なのか?」
「そんな、まだお若いじゃないですか?」
「じゃあ、今度私が可愛がってやろうか?」
「お兄様駄目ですよ!」
奏はそう言って刹那と寮監を見て睨んでいた。
「冗談だ。私の名はイスメニア・オリッフだ。寮監でいい。今度はちゃんと応対してやるから必要な時は来い」
「わかりました。それじゃあ。奏それ渡してくれ」
「今日は私の事を想いながら寝ると約束するなら渡します」
「分かったよ。今日は奏の事を想いながら寝るから渡してくれ」
そして、刹那は奏から湯浴み着を借りると急いで戻って行くのであった。
「お前の兄は面白い奴だな?」
「そうですか?でも渡しませんよ」
「私にそういった趣味は無い安心しろ」
「分かりました。寮監様。それでは私もこれで」
「おい、登る時は階段で…って聞いてないな」
寮監が止める前に奏は素早く3階へ戻っていた。そこで待っていたリースと話す。
「おかえりなさい。奏さん。寮監さん怒ってなかった?」
「いえ、別に怒られませんでしたよ」
「それで、お兄さんは何をしに来たの?」
「それはですね。私の湯浴み着を借りに来たようです」
「湯浴み着?なんで」
「私と離れてるのが寂しくなったようです。それでお一人で慰める為にあれを」
「えっ、それってもしかして男がするって言う」
「あら、リースはお嬢様なのに知ってるの?」
「女友達とそう言った話しをした事があって…」
「リースもなかなかやるわね」
「えへへ、そうかなぁ〜ってお兄さん妹さんのでそんな事する気なの?」
「きっとそうです。じゃなきゃ湯浴み着なんて借りていかないでしょ?」
「ちょっと私はついていけないかも…」
奏はリースに誤解するように狙って言うのだった。こうして刹那は又、知らない所でリースから真の紳士であると思われるのであった。
ちなみに奏のイタズラは、いくら誤解で刹那を貶めても、絶対に名誉を回復して好意を抱かれるのを信頼しきっているからこそできるイタズラであった。
そんな信頼を寄せられる紳士な刹那は、リースからの好感度が奏ショックで急降下してるのを知らずに帰路へ着くのであった。
さて、今回は久しぶりに奏さんが長く登場しました。
アルは無事に気力付加を覚えましたがみんなからの扱いは酷かったですね。
そして、ミリス君は一々刹那君を意識してしまう様です。
医師のエレウィス先生もアル君の事はちゃんと考えているけど、アルの性分なのか最後は扱いが酷かった。
と言う訳で結局アルは重い設定を持っているのにお馬鹿担当に落ち着くので作者としても気楽に書けます。
(アルをこんな扱いにしてるのは作者だって?そんなの知りません♪)
最後はミリス君のお風呂問題でしたが、その為に奏さんに会いに行きました。
そこではやはり、お兄様LOVEすぎて暴走気味でしたがこれが奏さんの持ち味なのでどんどん過激に行きましょう。
作者的に奏さんとミリス君の話しを書くのは楽しいです。
奏さんを暴走させるのも、ミリス君を暴走させるのもとても楽しいです( ´∀`)bグッ!
ちなみに新キャラ登場させる予定でしたが長くなったので持ち越しです。
宛にならない後書きですみません。
作者の脳みそは時々。芸術が爆発してしまうので話しが長くなりがちです。
それでは今回の後書きはこれにて終了。
次回はミリスのお風呂とアル、ミリスの装備までを書きたいと思ってます。
あくまで予定で。
さて早速、お馴染みになってきた。刹那達能力説明です。
では男どもから紹介です。
第一の男 主人公 奏さんの策略でリースより警戒されてる紳士 時乃宮刹那 4月12日生まれ。
力 単純な力は限界突破してさらに限界に。これは時守一族の異能者だからここまでこれました。
気力も常人より遥かに多く、それが異能者の能力の一つです。
気力付加ですでに超人な刹那。
しかし、折角覚えた魔力付加は気力付加と一緒に使えていない模様
新キャラの力を借りるまで気力と魔力の同時行使はできないので新キャラを待ちましょう。
技 瞬刻永神流、一閃、画龍点睛、龍牙追、翔波閃。家事スキル高し。執事ファンなのが判明。なので自身も執事スキルを幾つか保持。
一応、気力付加、魔力付加、魔力増幅が技としてありますが、文献を読むと技が増えるのでお待ちを。
魔法 しょぼいフレイムアローが今では立派な子に(涙)
ダブルチャントでフレイムアローが超強力に。
トリプルチャントでフレイムアローが対戦車ミサイルを凌駕するレベルにというか比較するのが馬鹿らしい矢に。
容姿 髪は相変わらず黒のショートボブ。目は黒。顔はやっぱり女の子に間違われるレベル。まだ女体化してないのにすでに可愛い。
体はまだ発展途上だが、現段階では限界まで鍛え上げた筋肉に包まれている。しかし、やっぱり筋肉質に見えない謎体型。
女子寮で女の子達から格好良い女の先輩と勘違いされるという、刹那ならではのイベント発生。今後もご期待をば。
支持される層 変態という名の紳士を受け入れられる人 ミリスと危ない関係になりそうでも気にしない人
キャラを表すと 王子のキスで目覚めるヒロイン体質 今回は女子寮で女に間違われてた男。でも女の子化すればやっぱりレジェンドオブヒロイン
第二の男 ルームメイト 読者の代弁者的役割を与えられし熱血馬鹿野郎 現在医務室で不貞寝中 アルフォート・マギヌス
力 刹那に感化されて早朝トレーニングに付き合った結果本気出して刹那に負けた馬鹿。次回でランスのデバイス取得予定。
ランスの技は現在考え中。しばし待たれよ旅人よ
魔法 フレイムアローは属性的関係によりしょぼいと判明。しかし、ロックアローは刹那の通常フレイムアローと同程度だとか。
ただ、アルも魔力増幅は当然使えるわけで使い方次第でいくらでも強化できそう。しばらくは魔法は成長しません。残念。
変身 デバイス取得時にバリアジャケットも装備。現在は登場してからずっと学生服のまま。変身シーンはあと少し。
容姿 髪は短め、目と髪が黄土色。顔は男っぽさのあるちょっと残念なイケメン。
某医務室の方からのコメント追加。「境遇に似合わない良い子ね」だそうで密かに好感度アップしてました。
支持される層 暑苦しい奴 馬鹿共 エレウィスからは好感度高し。実は年上に好かれる体質。ちなみに登場してくるモブは意外とアルの事が好きだったりする。
キャラを表すと 1人だけ男で疎外感を感じ始めてる、根は寂しがり屋な馬鹿な真似もただのかまってちゃんなアル君でした。そんなアルは現在不貞寝中
第三の男 ルームメイト2 お風呂を怖がる、男の娘(なんか字に変化が)。魅了能力ヒロイン ミリスティム・セフィラム
力 相変わらず女の子レベル。魔力付加ができることが確定、だけど既に魔力付加を覚えた刹那より弱い。やっぱり女の子でOK?な感じの男の娘レベル
技 コンダクトは主人公との契約。家事能力は結構ある。武術系統全般ダメポ。相手の力を利用する合気道すら使いこなせない残念さん。
ただし、いつかは男として見返すと息巻いているので暖かく見守っててください。でも技は全然追加されない。
変身 アルのデバイスを作る時に一緒にできます。戦闘服は刹那作画の執事服に確定。字は○○のコンバットバトラー
容姿 遂に判明。茶髪の長い髪をアップ気味に後ろでリボンを着けポニーテールに、目は皆を魅了する赤い瞳。
体は華奢で顔は小顔でとても可愛いのが特徴。
支持される層 男同士のキスが許せる方 腐な方々 魅了され始めた寮生一同 新たなるジャンルを開拓するベンチャーな方々
ヒロイン説明
今回から変更があってもなくても書いておく。前のページ見るのめんどいかもと思ったので。
ヒロイン1 皆の妹と言うと「いいえ私はお兄様だけの妹です」と言う。キングオブ妹ヒロイン 時乃宮奏
力 多少の気のコントロールすると3階から飛び降り、登ってく位は朝飯前な模様、意外?と強い。神気は新キャラが出ないと発覚しないのでお預け!
神気を纏った奏さんはヒロインにあるまじき力技を使う可能性有り。
技 素敵な笑顔をあなたに届ける。パーフェクトスマイルと。泣き顔しながら上目線の誘惑攻撃。現在技の追加は刹那と同時の予定。
魔法 まぁ、どんな魔法もそつなくこなし、炎と雷系は正に神がかり的。そろそろ体調が回復してくる模様、実は旧型のスカウターは既にいくつもパリン済み。
魔法を使えばたちまち最強クラスの化物になる予定。
変身 まだ書かれてませんが黄色と赤が使われる予定。デバイスは杖を選択した模様
容姿 髪は黒のロング。刹那とデート後に髪型帰るか検討中。瞳は刹那とお揃いの黒。顔はこの世で表現できる限り最高の顔…の一歩手前。なぜなら一番は主人公に奪われるから♪哀れなり奏さん
身長体重BWHは乙女の秘密。正し12歳にして既に男性をその気にさせる色香を纏っているのでご想像にお任せします。
支持される層 妹萌えの方々 妹萌えの方々妹萌えの…以下永遠と 真面目に書けば男も女も魅了するので全層射程のあいも変わらずスーパーヒロイン
キャラを表すと 兄を他の女に近づけさせないように画策する影の暗躍者。妹分担当なのにお兄様しか目に入らない超絶ブラコン妹。読者様に対しても「私を見て良いのはお兄様だけ」と言ってしまう危険物指定系妹
ヒロイン2 皆のアイドルお嬢様。聖女の如き微笑みになぜだか萌え〜な言葉遣いの リース・フラメル
力 通常時ひ弱。魔力付加はミリスより上。使っても常人よりちょっとだけ動ける程度
技 魔法担当なので技がでない可能性あり。力も無く技もないが氷系魔法の腕だけは超逸品。
刹那君のちょっかいで技が完成するのか乞うご期待。
魔法 水の属性のハイシングルなので聖属性の氷を使える。とにかく回復はこの人にお任せというお助けキャラ。
変身 まだ書かれてないのでしばしお待ちを。とりあえず青色なのは確定要素
容姿 見た目は先にウェーブが掛かった長めで水色に白を混ぜた様な色の髪に青い瞳。とてもおっとりとしている感じの顔立ちでとても可愛い。可愛さランクは10段階で8だがお好きな人には未知数。
身長体重BWHは乙女の秘密。まだまだ体は発展途上。餅をつく音が聞こえてくるような…
支持される層 何だか癒されたいと思う人々 言葉遣いが何故か萌える方々 普通に好みの方 ちなみに回復魔法を受けるともれなく惚れさせるスキル持ち
キャラを表すと 一見普通の美少女だが好みにハマると中毒になる可愛さ。言葉遣いもちょっと僕っ子よりなのが特徴のおっとりお嬢様。常に皆の心を癒す聖女様系ヒロイン。
ここからは毎度お馴染み文書。
毎回長くなって行く後書き、これは書籍化しても載せられない部分なので小説家になろう限定特典とも言える物でごわす。
作者は後書きが長くなってしまう呪いに掛かってます。神父さんがいたら解呪をば。
さて、--------ここまで読んだ-------方々は勇者の称号を与えましょう。
それでは毎度お馴染みのセリフと共にお別れしましょう。
目指せ書籍化!現在8話。長かった。まだまだ頑張って参りましょう。
ブックマーク登録が1人減り、1人増えイーブンに。結局伸び悩み中ですので皆さん御慈悲を下さいorz
では評価、感想お待ちしております。ちなみに感想くれた方ありがとうでした。
他の方もよければどんどん感想をば
今回も後書きの最後は使い回しの使い回しの使い回しで切りby貼るでした。
というか最後の言葉はやっぱり書籍化目指して頑張るぞ(*´ノд) ダヨネー